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ランボルギーニのレストア部門、ポロストリコ。「我々の使命は当時のままクルマを復元することだ」。そのため説明書も当時のまま、誤字や文法ミスも修正せずに再生産

2020/12/25

ランボルギーニのレストア部門、ポロストリコ

| 画像の右に写っている謎のクルマが気になって仕方がない |

ランボルギーニのクラシックモデルを復元し世に送り出すレストア部門「ポロストリコ」。

設立以来、なんと98台ものランボルギーニを再生した、と報じられています。

なお、レストアにかかるのはおよそ18ヶ月、そして費用は約4800万円程度だと報じられていますが、ポロストリコは独特の方針を持っている模様。

「完璧が最善ではない」

ポロストリコを管理するパオロ・ガブリエリ氏によれば「最も重要なのは、そのクルマが生産された時と同じ姿や仕様を再現することであり、現代の基準や技術を用いて完璧なクルマを作ることではない」。

どういうことかというと、「当時製造されたクルマには、少なからず小さな不具合が存在するものだ。だが、私にとってそれは問題とはならない」。

Lamborghini-Restoration-2

さらにパオロ・ガブリエリ氏が続けるには「100%のクルマを作ることは難しくない。だが、100%つまりパーフェクトなクルマはオーセンティック(本物)とは言い難い。もしレストアされたクルマが完璧な塗装を持ち、完璧な性能を持っていたならば、それはフェイクだとも言える。当時の技術やクルマは完璧ではなく、しかしそれはそのまま再現されるべきであって、それらを修正し、現代の技術にて完璧に直すべきではない」。

Lamborghini-Restoration-3

なお、当時のランボルギーニのクルマは手作業で製造されており、ボディも手作業にて、木型に鉄板を当ててハンマーで叩いて成形していたといい、そういった”人の手がかかわる部分”が上述の不完全さにも繋がっていて、その不完全さこそが当時のクルマを構成する要素である、ということになりそうです。

実際のところ、ポロストリコでは再生産するオーナーズマニュアル類についても、誤字や文法の間違いについても「当時のまま」、つまり修正せずに印刷しているとされ、徹底して「当時の仕様にこだわって」いる模様。

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せっかくレストアするのであれば、当時の不具合を解消して「安心して乗れる」仕様へとアップデートしてほしいという気持ちもあるものの、パオロ・ガブリエリ氏の言うことも一理あり、「個体差」「不具合」もそのクルマの持つ個性であるとするならば、それを殺さずに残しておくべきなのかもしれませんね。

画像には「謎のクルマ」も

ちなみにぼくが気になったのは、一番上の画像の右にある「謎のクルマ」。

ロータス・エスプリっぽいスタイルを持っていますが、もちろんこれがエスプリであるわけではなく、マルチェロ・ガンディーニのデザインによると思われるフェンダーアーチを持っています。

このフェンダーアーチを持つということは1970年代〜1980年代にデザインされたと考えて良さそうで(ただ、ホイールやドアミラーの形状はけっこう新しそうだ)、しかしウラッコでもジャルパでもシルエットでもなく、「一体なんだろうなこのクルマ」と非常に気になっています。

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参照:CAN Luxury

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