>ランボルギーニ ■新型車・スパイフォト・ウワサなど

ランボルギーニ「ウラカン後継モデルについて、専用に設計された車体を持つことになります。妥協なしのね。現在は十分な利益があり、R8のような兄弟車は必要ありません」

ランボルギーニ

| やはりスポーツカーメーカーにとって真に必要なのは「開発資金を提供してくれる」実売につながるSUVである |

そしてもはや、こういった事情を誰もが理解しているためか、スポーツカーメーカーがSUVを投入することに対する異論は少ない

さて、ランボルギーニはアヴェンタドール後継モデルとしてV12フラッグシップスーパーカー「レヴエルト」を公開したところですが、次に登場するであろう新型車はウラカン後継となる「ベイビーランボ」。

これについては様々なウワサがあるものの現時点では確たる報はなく、しかし今回オーストラリアのカーメディアがこのウラカン後継モデルにつき、いくばくかの新しい情報をもたらしています。

ランボルギーニが公式に「ウラカン(通常版)が完売」と発表!今買えるV10はウラカン60周年記念限定モデルのみ、ついにV10スーパーカーのライフが尽きようとしている
ランボルギーニが公式に「ウラカン(通常版)が完売」と発表!今買えるV10はウラカン60周年記念限定モデルのみ、ついにV10スーパーカーのライフが尽きようとしている

| ウラカン後継モデルはV8ともV6エンジン搭載とも言われるが、いずれの場合もハイブリッド化されることが決定している | そしてこの60周年限定ウラカンもすでに完売している可能性が非常に高い さて、ラ ...

続きを見る

ランボルギーニ・ウラカンとアウディR8はこれまで「双子」の関係にあったが

ウラカン、そしてその前身であるガヤルドはアウディR8との共同開発となっており、共同開発の理由はつまり「販売規模の少ないスーパーカーにおいて、専用のプラットフォームやエンジン、ドライブトレーンを単独ブランドで開発するとコストを吸収できないから」。

そしてこの共同開発により、ランボルギーニはアウディの技術を使用できたり、開発コストをアウディと分担できたりすることで開発速度が向上するほか、投資額の負担を抑えることが可能です。

一方のアウディとしては、それまで経験がなかった「ミドシップスーパースポーツ」設計のノウハウを吸収でき、やはりコストを削減できることになるというWin-Winの関係であったわけですね。

ただ、アウディは「ピュアエレクトリックブランド」へと舵を切り、一方のランボルギーニは「内燃機関にこだわる」という明確な方針の差が生じていて、そのためランボルギーニ・ウラカン後継モデル、アウディR8の次世代モデルは袂を分かつ、とも言われています。

ランボルギーニ

アウディR8の限定車
アウディCEOが「次期R8のピュアEV化」に興味。ただしR8 e-tronの歴史的大失敗がトラウマとなり、二の足を踏んでいるとも

| 実際にはまだまだ「様子見」が続きそう | さて、アウディが「R8をエレクトリック化して登場させる」とのウワサ。これはオートカーの問いに対し、アウディのマークス・デュースマンCEOが答えたものだそう ...

続きを見る

ウラカン後継モデルは「独自のプラットフォームを持つ」

まず次世代R8について言及しておくと、これについてもやはり色々な話が出てきたものの、現時点ではほぼ具体的な決定がなされていない、とされています(Rnextと呼ばれ、なんらかの規格が検討されているとは報じられる。そしてこの実現に向け、ポルシェの力を借りるようだ)。

となるとランボルギーニはこれまでのようにアウディを当てにできず、たとえば「ランボルギーニではガソリン、アウディではピュアエレクトリック」といった使い方ができる汎用性の高いプラットフォームを共同設計する道が閉ざされる、ということに。

じゃあランボルギーニはウラカン後継モデルをどうやって開発してゆくのかということになりますが、そこで今回登場するのがランボルギーニ・アジア・パシフィックの地域ディレクターであるフランチェスコ・スカルダオーニ氏で、カーメディアのインタビューに対して以下のように語っています。

私たちランボルギーニは非常に収益性が高いので、私たち自身の専用プラットフォームを開発する許可を(親会社であるフォルクスワーゲンから)得ました。我々はフォルクスワーゲン・グループの一員であり、たしかに(他ブランドと)共有するプラットフォームを持つことは、技術を共有し、他のブランドからの検証された技術を使用することができるので、本当に良いアプローチです。しかし、もちろん、独自のプラットフォームを設計できることで、ランボルギーニのDNAに最もフィットするプラットフォームを妥協することなく、さらに自由に作ることができます。

より困難で、より大きな投資を必要とするものですが、だからこそ、そして今だからこそできるのです。ランボルギーニは、四半期ごとに、毎年、財務面で記録を更新しています。ですから、研究開発や独自のプラットフォームの設計のために、膨大な資金を投入することができるのです。

つまるところ、ランボルギーニはウルスのヒットによって多額の資金を獲得でき、そのお金によって「より良いスポーツカーを作ることができるようになった」という、ポルシェ同様のシナリオを実現したということになりますが、これによって「兄弟車を必要とせず、制約を受けずに、自由に自分たちだけのスーパーカーを設計できる」ようになったわけですね。

Blog

ランボルギーニの2023年第1四半期は「売上、利益、納車台数」すべてが過去最高に。受注においても「2024年分までの生産枠が埋まっている」
ランボルギーニの2023年第1四半期は「売上、利益、納車台数」すべてが過去最高に。受注においても「2024年分までの生産枠が埋まっている」

| 納車ベースだとウルスが60%を占め、売上よりもさらに利益が大きく伸びる | 加えて2024年分をカバーする受注残があり、ランボルギーニはフェラーリ同様「入手が困難な」クルマに さて、ランボルギーニ ...

続きを見る

ただ、レヴエルト同様に、「エレクトリックパワートレーンに強い」というフォルクスワーゲングループの強みを反映させることも可能であり、必要に応じて同グループ内の技術を活用して効率よく開発を進めることができ、しかし根底にあるのは「ランボルギーニのDNA」ということになりそうです(同じようにフォルクスワーゲングループ内の技術を使用するにしても、スタート地点が”自社専用車なのか””兄弟車なのか”によって大きく結果が異なる)。

参考までに、この「ランボルギーニが開発する」新しいプラットフォームについて、もちろんこれはウラカン後継モデル専用ではあるものの、あくまでも「今のところ」という但し書きが付くようで、フランチェスコ・スカルダオーニ氏は「我々の計画では、このプラットフォームはランボルギーニが(独占的に)使用することになっていますが、もちろん、フォルクスワーゲングループのような大きな組織の将来の計画は変わり得ます。そのため、他ブランドがこのプラットフォームを使用する可能性も否定できず、しかし現段階ではなんとも言えません。ただ、繰り返しになりますが、今日現在、これはランボルギーニに特化したものになることは間違いないでしょう」。

ウラカン後継モデルはどんなスーパーカーに?

そこで気になるのが、ウラカン後継モデルがどんなスーパーカーになるのかということですが、現在有力なウワサとしては「V10を捨ててV8を積むであろう」ということで、しかもこのV8は「ツインターボ」。

ただ、ウルスに積まれるV8ツインターボをそのまま流用するのではなく、10,000回転まで吹け上がる超高回転型ユニットになるといい、7,000回転まではエレクトリックモーターによるアシストを受け(PHEV=プラグインハイブリッド化される)、そこから先はターボが加給を担当する、と言われています。

【動画】ランボルギーニ・ウラカン・テクニカを見てきた!やはりランボルギーニのインテリアにはビビッドな色使いがよく似合う

一方、今回話題となったプラットフォームについて、ウラカンの「アルミ+カーボン製シェルに、前後アルミ製サブフレーム」という構成を維持するのかどうかは全く不明。

ランボルギーニはV12モデルの排他性を維持したいはずなので、ウラカン後継モデルには、レヴエルトが採用する「カーボンモノコック+フロントにカーボン製サブフレーム、リアにアルミ製サブフレーム」というパッケージを採用するとは思えず、かつウラカン後継モデルは「より多くの台数を販売し、ランボルギーニに屋台骨を支える」必要があるため、ある程度の価格帯に収めなくてはならないとも認識しています。

ランボルギーニがアヴェンタドール後継、「LB744」V12スーパーカーの車体構造を公開!世界初の「フロントまで100%カーボン」構造を採用した新世代【動画】
ランボルギーニがアヴェンタドール後継、「LB744」V12スーパーカー(レヴエルト)の車体構造を公開!世界初の「フロントまで100%カーボン」構造を採用した新世代【動画】

| たしかにこんな「カーボンファイバー製モノコック」フレームは見たことがない | ランボルギーニは電動化時代にマッチした画期的なソリューションを編み出してきたと考えて良さそうだ さて、ランボルギーニは ...

続きを見る

よって、レヴエルトの「6000万円」よりは(ずいぶん)抑え気味の価格になることが想定され、しかしランボルギーニが誇るスリリングなクルマづくりの伝統を受け継ぎ、真にエキサイティングなクルマになることだけは確かだと考えておいてよいかと思います。

合わせて読みたい、ランボルギーニ関連投稿

ランボルギーニ・ウラカンSTO
ランボルギーニ・ウラカン後継モデルに新情報!「エンジンはV6~V12までの可能性」「HVシステムは専用開発」「出力は850馬力以上」。実現すればゲームチェンジャーに

| ランボルギーニは「電動化」をむしろスーパーカーの可能性を拡張する機会だと捉えているようだ | きっと驚きのパッケージングを見せてくれるに違いない さて、ランボルギーニ・ウラカンは思ったよりも早くそ ...

続きを見る

ランボルギーニ
マジカヨ!ランボルギーニ・ウラカン後継モデルはV8ターボ+ハイブリッド、ただし7,000回転までは「NA+モーター」、そこから10,000回転までは「ターボ」という前代未聞のセットアップに

| さすがはランボルギーニ、すべての条件を満たし、しかも予想外のソリューションを提供するようだ | まさかこの方法で自然吸気を守ってくるとは思わなかった さて、ランボルギーニは年内に「ウラカンの派生モ ...

続きを見る

ランボルギーニ
ランボルギーニ・ウラカン後継モデルは2024年後半に発表!新型V12モデルと共通のDCTを持ち、V8ターボ+PHEVだとされているが

| アヴェンタドールにパフォーマンスと価格を近づけることは「商業上の理由で」難しく、どう新型V12モデルとウラカン後継とを住み分けるのかには注目が集まる | さらにウラカン後継モデルは価格的にマクラー ...

続きを見る

参照:Drive

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ランボルギーニ, ■新型車・スパイフォト・ウワサなど
-, , , ,