| 実際にはまだまだ「様子見」が続きそう |
さて、アウディが「R8をエレクトリック化して登場させる」とのウワサ。
これはオートカーの問いに対し、アウディのマークス・デュースマンCEOが答えたものだそうですが、オートカーとしては、先日アウディが発表したばかりのスタイリッシュなEV「e-tron GT」とR8とが同じ生産ラインにて作られていることから「じゃあR8も同じラインでエレクトリック化して生産することも可能なのでは?」と考えたようですね。
これに対し、マークス・デュースマンCEOは「考えてもみなかったが、いい案かもしれない。やろうと思えば実現可能だ」とコメントすることに。
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次期アウディR8はどうなる?
なお、現時点で次期R8の状況については五里霧中。
今回のコメントについても(おそらくは)リップサービス的な意味合いが強かったのだと思われ、実際のところは現在まだ方向性を模索中なのかもしれません。
アウディR8は、もともとランボルギーニ・ガヤルドの兄弟車として誕生しており、2代目R8はウラカンとの兄弟車。
これは「R8単体で、独自に開発を行うとモトが取れない」という理由があるのだと思われ(ランボルギーニ側からしてもコストを按分できるので助かる)、よって3代目R8が存在するにしても、やはりランボルギーニとの共同開発を行うと考えるのが妥当です。
ただ、現時点ではランボルギーニ側について、ウラカンの後継モデルに関する確たる情報もなく、ただわかっているのは「ハイブリッド化される」ということのみ。
しかしながらスポーツカーやスーパーカーをハイブリッド化することは(バッテリーの性能不足から)現時点では非常に難しく、ランボルギーニも「バッテリー密度が進化するのを待っている」状態なのだと思われます。
そしてこういった状況にある以上、アウディとしても次期R8については計画を「保留」とせざるを得ないのかもしれません。
ピュアEVだと独自設計も可能に?
ここで冒頭の話に戻ると、「R8とe-tron GTとは同じ工場にて生産」。
そしてEVはスケートボード型シャシーを採用するという性質上、モノコックシャシーやセミモノコックシャシーとは異なり「上モノ」を容易に入れ替えることが可能です。
であれば、e-tron GTのシャシーを(スーパーカースペックへと)強化し、そこへR8のボディを載せるという選択も可能となり、この方法であれば比較的コストを低く、そしてランボルギーニとの共同でなくとも(次期R8を)開発することができそうですね。
アウディは過去にエレクトリック版R8を発売している
アウディは2015年にピュアエレクトリック版R8、R8 e-tronを発売したことも。
これは2モーター式EVで、出力は456馬力、しかし重量は1840kgと重く(ガソリンエンジン版のR8に比較して300kgくらい重い)、さらに価格は1億円以上という「買う意味がまったく見いだせないクルマ」。
それでも100台が売れたと言われ(信じられない)、しかしアウディは「もっと売れる」と踏んでいたフシもあり、この歴史的大失敗はアウディにとって大きなトラウマとなったとも。
こういったトラウマがあるせいか、アウディは次期R8につき、「ガソリン車よりも高い性能を、安価にて」提供できるようにになるまではピュアエレクトリック化を避けたいと考えていると報じられていて、これもまた次期R8の姿を見えにくくしている要因のひとつかもしれませんね。
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参照: Top Gear