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50周年を迎えるイタルデザイン(ジウジアーロ)。その歴史と代表的な作品を見てみよう(2)

2018/02/26

| イタルデザインの名作シリーズ第二弾 |

数々の名作を生み出してきたイタルデザイン
その作品を振り返るシリーズ「前編」では1970-80年代の車を中心に紹介してきましたが、今回はそこから現代に至るまでを紹介したいと思います。

現在、設立者のジウジアーロはイタルデザインと無関係

なお、イタルデザインが現在フォルクスワーゲン・アウディグループに属することは述べましたが、もともとの設立者であるジョルジエット・ジウジアーロ氏は自らの保有する株式を2015年に売却し、現在はイタルデザインとは無関係。
よって、セイコー・アストロン×ジウジアーロ・モデルにおいても、初代はその年代的に「ジョルジエット・ジウジアーロ氏が」前に出ているものの、2世代目ではジョルジエット・ジウジアーロ氏のコメントなどが無くなり、「イタルデザイン」色が強いモデルになっています。

ただ、経営者は変わったとしてもベルトーネのように消滅せずにすんだのは幸いで、これは「デザイン力を磨き上げた」ためにその価値が買われたということになりそうです(ベルトーネは生産能力を増強してメーカーと肩を並べようとしたものの、結果としてメーカーにとって必要のない存在になってしまった)。

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その後は自身の息子と別のデザイン会社を設立し、各方面からの仕事を引き受けていて、最近だと中国の「テックルールズ」が発売するとされるハイパーEVのデザインを担当していることが報じられていますね。

1990年代からはこんな仕事をしている

スバルSVX(1991)

ぼくの大好きなスバルSVX。
惜しむらくはスバルが高級車を作り慣れていなかったこと、あまりに価格が高かったことからセールスは不調に終わったものの、今でも根強いファンを持つ車の一つ。
こうやって見ると、やはりイタルデザインの作品は人をひきつける何かを持っていると言えそうです。

ランボルギーニ・カラ(カーラ/CALA)コンセプト(1995)

ジャルパの後継を考えていたランボルギーニの依頼によって作成したコンセプトカー。
当時ランボルギーニはクライスラー傘下にあり、生産決定がなされたとも言われるものの、1998年にフォルクスワーゲン・アウディグループがランボルギーニを買収し、その際にカラの生産は白紙に。
事実上、ガヤルドの祖先と言えるかもしれません。

フォルクスワーゲンW12シンクロ・コンセプト(1997)

1990年代に入り、コンセプトカーを手がけることが圧倒的に多くなったイタルデザインですが、これはVWのフェルディナント・ピエヒCEO指揮のもと進められたプロジェクト。
ブガッティ・ヴェイロン、VWフェートンも同氏が主導したプロジェクトだとされ、ピエヒ氏はハイパーカーや高級車に強い興味を持っていたようですね。

マセラティ3200GT(1998)

力強さと優雅さを兼ね備えたGTカーで、この車のテールランプは衝撃的。
あのテールランプはイタルデザイン以外では考えることができなかっただろう、と考えています。

シボレー・コルベットMoray Concept(2003)

イタルデザインがこの車をデザインしていたことは全く知りませんでしたが、MAKO SHARK(メイコ・シャーク)の近代版の用な感じですね。
ボディパネルはカーボンファイバー製、とのこと。

ランボルギーニ・ガヤルド(2003)

このデザインはランボルギーニ内製(ルク・ドンカーヴォルケ)だと認識していたものの、原案はイタルデザイン、とのこと。
実際の製品化に当たってのファイナライズをルク・ドンカーヴォルケ氏が行ったようですね。

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マセラティMC12(2004)

マセラティというと「ピニンファリーナ」という印象が強く、しかし2000年前後はイタルデザインの作品が見られており、これには何らかの事情があるのでしょうね。
この時期すでにイタルデザインはフォルクスワーゲン・アウディグループ傘下にあるので「競合」の立場であるとも考えられ、かつMC12のベースが「エンツォ・フェラーリ」ということを考えると、なおのこと奇妙な感じがする、と思います。



アルファロメオ159(2005)

156の後継に当たるモデルで、イタルデザインとアルファロメオのデザインセンターとの共作となる車。
大変なヒットとなり、2005年から2011年の間に24万台が販売されています。
なお先代のアルファロメオ156は2003年にワルター・デ・シルヴァのデザインで登場し、「何かバランスがおかしい」と言われながら大ヒット。
その後156は2003年にイタルデザインによる外観へと変更されていますが、これはちょっと違和感の残るフェイスリフトであったと思います(ぼくがそう思うだけで、現実的にイタリア車ではフェイスリフトにおいて、デザイナーはもちろん、デザイン会社を変更するのはよくある)。

ジウジアーロBrivido(2012)

自動車メーカーの依頼ではなく、ジウジアーロ名義のスポーツカー。
環境に配慮してハイブリッドシステムを搭載し、インフォテイメントシステムは3D。
残念ながら生産に移されることなかったようですが、GEAコンセプトともども、ナンバーを付けて行動走行している姿が目撃されており、「誰かが購入した」ようですね。

ジウジアーロ・パルクール(2013)

これもジウジアーロ名義ですが、「アウディ・ナヌーク」の兄弟車だと言えそう。
なおメカニズム的には「ランボルギーニ・ガヤルド/アウディR8」と同じで、V10/5.2リッターエンジンをミドシップマウントする4WD。
ただし車高を上げ、「パルクール」の名の通り、状況を問わず走ることを意図している車。

イタルデザイン・ゼロウノ(2017)

イタルデザインが自社で車をデザイン・販売するために立ち上げた「イタルデザイン・アウトモビリ・スペチアリ」から発売される第一号。
ランボルギーニ・ウラカン/アウディR8と構造を共有した車で、5台が限定販売されています。
50周年を迎える2018年にはその記念として「ロードスター」が発売されることに。

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VIA:Motor1

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