アキュラがIMSA用レーシングカー「ARX-06」公開！ほかチームのようにV8ではなくV6を搭載し許容回転数10,000rpm、出力は680馬力

｜ アキュラARX-06のデザインは市販車を強くイメージ ｜

シャシー開発パートナーはオレカ（ORECA）

さて、アキュラがル・マン24時間レースとIMSAを走るレーシングカー、「ARX-06」を発表。

これは LMDh規定に則って設計されたレーシングカーですが、搭載されるエンジンはアキュラがこれまで耐久レースに投入した中で最も小さな2.4リッターV6。

このエンジンはホンダ・パフォーマンス・デペロップド（HPD）の開発によるもので「AR24e」と命名され、アキュラの2.4リッター直噴90度V6ツインターボをベースに、最高回転数が10,000rpmにまで引き上げられています。

最高出力は680馬力

HPDの社長兼テクニカルディレクターのデビッド・ソルターズ氏によると、「新型アキュラARX-06には、インディで優勝した技術、ホンダF1からフィードバックを受けた技術、ロレックス24時間耐久レースで優勝したノウハウが盛り込まれています。これは、HPDの世界トップレベルのシミュレーション、設計、開発、製造技術を駆使し、自社のエンジニアが開発、テスト、検証を経て実現した最高レベルのレーシングカーなのです」。

なお、このエンジンはクラスで規定された最大出力500kW（680馬力、リアアクスルにて計測）を発生させ、同じくLMDh規定にて定められるボッシュ製モータージェネレーターユニットとウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製バッテリーパックを搭載してハイブリッド化されることになりますが、このハイブリッドシステムについては自由度が認められず、よってLMDh規定に則って参戦するチームは同じシステムを使用することに。

そしてちょっと興味深いのは、BMW、ポルシェ、キャデラックといったほかのLMDh規定マシンがV8エンジンを搭載するのに対してアキュラはV6を使用すること。

もちろんV6のほうがコンパクトではあるものの、これが吉と出るか凶と出るかは実際のレースを走らねばわからないところでもありますね。

アキュラによると、ハードウエアは規定のものだとして、ハイブリッドパワートレインコントロールシステム、ブレーキバイワイヤー、ビークルダイナミクスコントロールシステムといったソフトウェアは独自に設計する必要があり、制御システムのアーキテクチャはフォーミュラ1仕様のECUハードウェアプラットフォーム上に実装され、すべてHPD内で作成された、とのこと。

一方、シャシーについては、アキュラはLMDhルールで認可されたメーカーの一つ、オレカ（ORECA）とのパートナーシップにて製作され、専用のカーボンファイバー製モノコックを製作することとなっています。

アキュラARX-06のボディは市販車との共通性も

LMDh規定ではボディにある程度の自由度が与えられ、よってボディはカリフォルニア州ロサンゼルスのアキュラデザインスタジオにて、ORECAとHPDのCFD空力エンジニアとの共同で設計されたもので、「アキュラらしいボディをデザインすること」、そして「可能な限り空力を向上させること」にプライオリティが置かれたといい、たしかにヘッドライトやテールランプは「アキュラっぽい」雰囲気でもありますね。

このアキュラARX-06のデザインにはドライバーも参加しており、アキュラのシミュレーターとバーチャルリアリティヘッドセットを使用することで、ドライバーから見えやすく、空力的に最適な位置にミラーが配置されている、とも紹介されています。※ミラーはフロントフェンダー上に取り付けられている

アキュラARX-06を紹介する動画はこちら

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参照：Acura