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マツダが新型スポーツカー「ビジョン スタディ」公開!RXヴィジョン コンセプトよりもコンパクト、新中期経営計画とともにその姿がリリース

マツダが新型スポーツカー「ビジョン スタディ」公開!RXヴィジョン コンセプトよりもコンパクト、新中期経営計画とともにその姿がリリース

| マツダはいつの世もスポーツカーを諦めずに来たが、そろそろ実現してもいい頃だとは思う |

一方、これまでに特許が出願されてきたガソリンエンジン搭載スポーツカーは実現の可能性が低そうだ

さて、マツダがあたらしく2030年に向けた中期計画と経営基本方針を発表し、「各国の環境規制動向、地政学リスクの高まり、CASEに代表される先進技術の飛躍的な発展など、経営を取り巻く環境は大きく変化していることを踏まえ」新しい取り組みを行ってゆくと宣言することに。※CASE=Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)

その戦略は後に述べるとして、今回のプレスリリースに添付されたのがこの白いスポーツカーです。

いったいこのクルマは何?

ぼくとしては非常にこのクルマが気になるわけですが、タイヤサイズ、ウインドウ面積などから判断するにけっこう小さいクルマだと思われます。

そしてデザイン的、サイズ的に見て「RXヴィジョン コンセプト(下の画像)」とは全く別のクルマだと考えて良さそうですね。

そこでフロントを見てみると、マツダ特有のホームベース型グリルはそのままに、しかしマツダマークは白色に発光し、その下にはウイングというかブレードのようなものも。

ちょっと面白いのはヘッドライトが「フロート」しているように見え、これはもしかするとリトラクタブル・ヘッドライトを採用しているのかもしれません。

ただ、実際にはリトラクタブルヘッドライトを採用する意味は(ノスタルジー以外では)なく、実際にこの発光面積ではヘッドライトとして機能することはできないと思われるので、あくまでも「コンセプトモデルとしての演出」だと捉えたほうが良さそうですね。

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そしてリアから見るとサバンナRX-7(FC3S)のようなリアウインドウを持つこと、初代ロードスターのようなテールランプを見ることができ、更にいうとFD3Sのようなリアサイドウインドウのないグラフィック、そしてフロントウインドウフレームはルーフから切り離されてロードスターっぽい雰囲気を醸し出しており、いわばマツダの集大成のようなクルマなのかもしれません。

ちなみにマツダはこのクルマについてなんら言及をしておらず、やはり「マツダの未来を象徴するにとどまるコンセプト」だと捉えるのが適当なのでしょうね。

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マツダはスポーツカーを諦めていない

なお、マツダの「(RX-7後継に相当する)新しいスポーツカー発売」は全世界のカーガイにとっての夢でもありますが、それは同時にマツダ全社員の夢でもあるといい、しかしマツダの丸本明社長によれば「今はその資金的余裕がない」。

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一方でマツダは「来たるべきときに備えて」ということなのか、新型スポーツカーに関する特許を2017年あたりから大量に出願していて、ここ最近でもフェラーリやランボルギーニなどのスーパーカー同様の構造を持つ「スーパースポーツ」に繋がるパテントも見られており、その復活についても期待がかかります。

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ただ、そういった特許も実現しないままに数年が過ぎており、そして現代の流れが早い時間軸においてはすでに「古く」なっている部分があるのもまた事実。

おそらくこれがマツダブランドにて実現することはないかもしれませんが、一つの可能性としてトヨタもしくはレクサスからこれら特許を使用したクルマを発売する可能性があり、これは「かなり現実的な」話だとも考えています(ただ、トヨタは現在EVの方向性に関して様々な問題が噴出しており、スポーツカーどころではないかもしれない)。

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マツダは2030年に向けてこう動く

そこでマツダが今回発表した計画ですが、「ひと中心」「地球と社会に責任を持つ」。

つまりは共創・共生という考え方を中心としていて、幅広いパートナーと協業を進めてゆくとしていますが、これは昨年に報じられた「下請けいじめ」を受け、姿勢を改めたという表明なのかもしれません。

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そのほかはおなじみのカーボンニュートラル、そして「電動化戦略」。

電動化戦略については2023年までに3つのフェーズに分けて進めることになり、第一フェーズでは現在保有している電動化技術を用いた展開を行い、第二フェーズでは新しいハイブリッドシステムの開発と中国市場専用EVの投入、さらにはグローバルにおけるバッテリーEVの投入。

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さらに第三フェーズでは専用設計を持つピュアエレクトリックカーの本格導入を進め、バッテリー生産についても投資を行うとしており、2030年のグローバルEV販売比率は25〜40%だとしています(この”EV”にはPHEVも含まれると考えられる)。

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加えてマツダは高度な運転支援技術の開発を加速させること、2040年を目標に「マツダの新車が原因となる死亡事故ゼロ」を目指すなど安全性の向上につとめるほか、デジタル人材の積極雇用、バリューチェーンとサプライチェーン全体飲み直しを行うとしており、これは現在の「チップ不足やサプライチェーンの混乱」に対応する戦略ということになりそうですね。

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マツダの新しい戦略(中期経営計画のアップデートおよび2030年の経営方針)を説明する動画はこちら

くだんの新型スポーツカーが登場するのは動画の最後の最後、35分30秒あたりです。

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参照:MAZDA

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