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もし三菱がランサーエボリューションを復活させたら?ボクが「スポーツカーは売れないが、会社のイメージを変え、全体の販売を向上させるのに重要」だと考えるワケ

もし三菱がランサーエボリューションを復活させたら?ボクが「スポーツカーは売れないが、会社のイメージを変え、全体の販売を向上させるのに重要」だと考えるワケ

| ロシアより新型ランエボの「復活希望」レンダリング。このまま発売されてもおかしくはなさそう |

スポーツカーはやはり企業の広告塔としての役割も担っている

さて、三菱は今年5月に「ラリーアートの復活と、モータースポーツへの参戦」を発表しており、ここでウワサされたのがWRCやダカールラリーへの復帰。

ただし現在三菱はモータースポーツの場において高い競争力を発揮するクルマを持たないため、ランサーエボリューションの復活を期待する声も同時に高まることになったワケですね。

しかしながら数日前に発表された「ラリーアート復活第一弾アイテム」は単なるステッカーやコスメチューンのたぐいであり、ここで大きく市場を落胆させてしまったのもまた事実。

つまり三菱は、ラリーアートブランドのリブートについて、コストをかけず、しかしコストを回収しやすいSUV向けのパーツに特化することに専念したということなのかもしれません。

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実際にランエボ登場の可能性は限りなく低い

そして今回公表されたのが「新型ランサーエボリューションが登場していたらこうなっていたんじゃないか」というレンダリング。

ダイナミックシールドを装備し、ランエボっぽいイエローのボディカラーを持つ作品であり、全体的な雰囲気は2015年に販売を終了したランサーエボリューションXに似ているように思います。

リアには大きなウイングそして特徴的なLEDテールランプが装着され、現代のクルマらしい雰囲気も持っており、全体的に「このまま登場してもおかしくない」デザインを持っているように見えますね。

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果たしてランエボは復活するのか?

そこで気になるのが「実際にランサーエボリューションが復活する日は来るのか」。

おそらく直近では「ないだろう」と考えるのが妥当であり、というのも現在経営再建中の三菱は「Small but Beautiful」なるスローガンを打ち出していて、コンパクトカーとSUV、そして市場としては主に東南アジアに集中することがアナウンスされているため。

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もちろんこれは日産やルノーとの共同戦線にて、それぞれの得意分野を活かし、それぞれが競合せず、アライアンスにて最大限の効果を発揮するようにと考えられたものです。

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よって三菱はランエボを発売することはもちろん、開発することすら許されないだろうと考えているわけですが、三菱は「ランサーエボリューションを発売するには会社の体力が”まだ”十分ではない」とも語っているので、復活の可能性はゼロではないのも間違いなさそう。

現代ではイメージ戦略が持つ意味は大きい

なお、現代において自動車は性能や機能よりも「イメージ」によって販売されるものと考えてよく、もっとも重要なのは「ブランドイメージ」だと思われます。

実際のところ、トヨタがスポーツカーに注力するようになってからトヨタに対する多くの人の認識が変わったこともまた事実であり、「たとえスポーツカーが商業的に成功しなくとも」会社のイメージを変え、全体的な利益を増加させた、とも考えてよさそう。

加えて、現在世界中で日本の「ネオクラシックカー」の人気が高まっており、とくにトヨタ・スープラやランサーエボリューション、ホンダS2000はそうとうな高値で取引されています。

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そしてGRスープラ発売時の熱狂、そして新型フェアレディZの発表が大きな話題を振りまいていることを考慮するに、三菱にとって「ランエボの復活」がなによりも大きな宣伝効果をもたらし、会社のイメージを大きく変えることになるのは間違いなさそう(たとえスポーツカーに興味を持たない人にとっても、”楽しそうなクルマ、話題のクルマを作っている”という雰囲気は伝わる)。

もちろん三菱もそういった例を肌で感じているはずで、しかしまだ「ランエボを復活させるには”まだ”余裕が足りない」ということなのでしょうね。

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参照:Kolesa

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