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新型日産フェアレディZのデザイン案は「100種類以上」もあった!その中から3つが選ばれ最終的には「レトロ」になるも、やはり新型Zは「Z34のマイチェン版」として企画されたようだ

2021/09/18

新型日産フェアレディZのデザイン案は「100種類以上」もあった

| 現代の自動車は世界中で販売するため、多種多様な要素を考慮する必要がある |

いずれにしても、日産は新型フェアレディZのデザインについて「成功させた」と考えていい

日産は新型フェアレディZの発表を行い、あとは価格やスペック詳細の公開がまたれる状況ではありますが、このデザインについては圧倒的に「ポジティブ」なものが多く、ほぼ批判は見られない模様(フロントの四角いグリルを除いては。ただしぼくは全く気にならない)。

いわゆる「レトロフューチャー」なルックスを持ち、タイムレスな雰囲気があることから往年のフェアレディZのファンのみではなく、これまでフェアレディZに興味を持たなかった人も注目していると言われ、日産としては「まず発表を無事に成功させた」と胸をなでおろしてるのかもしれません。

新型フェアレディZのデザイン案は100以上も存在した

そこで今回、日産が「新型フェアレディZのデザインはこう決まった」という流れを紹介しており、中心的役割を果たした人物としてエクステリアデザイナーの大越直之氏、そしてインテリアデザイナーの山下拓也氏を挙げています。

大越直之氏は1997年に日産のデザインチームに参加したベテランで、これまでは中村史郎氏のものとでインフィニティQX60やQX80のデザインに関わっています。

反面、山下拓也氏は4年前にデザインチームへと参加したばかりの新人なのだそう。

そして彼らは新型フェアレディZのデザインプロセスについて語っていて、まずエクステリアについてだと「日本、中国、アメリカ、イギリスの日産デザインチームによるグローバルなデザインコンペティションが開催され」そこで約100点の応募があり、それぞれのスケッチは3Dモデルとしてレンダリングされたのち、その中から最終的に3つの作品が選ばれ、実物大のクレイモデルが作られたといいます。

以前に日産は、「採用されなかった」フェアレディZのデザインを公開していますが、その中には新型フェアレディZとは全く異なる雰囲気を持つものも。

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ただ、今見てみるとZ34の雰囲気を強く残していることがわかり、当初から「フルモデルチェンジ」ではなく、Z34の車体やパーツを流用した「マイナーチェンジ」に留める予定だったのだろう、ということもわかります。

なお、今回はなぜ「現行案」が選ばれたのかについては明かされていないものの、日産のデザイン部門責任者、アルフォンソ・アルバイザ氏にとって「S30フェアレディZ」が思出入れの深いクルマであること、日産CEOである内田誠氏が最初に購入したクルマが「Z32」であったことなどが過去に語られており、そこから新型フェアレディZの「前はS30、後ろはZ32」というデザインが導き出されたのかもしれません。

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ただ、近年におけるデザインのプロセスは非常に複雑であり、誰かが出した案をそのまま製品化するということはなく、選ばれた案を世界中のデザイン拠点であれこれブラッシュアップし、さらに該当プロジェクト担当チームがデザインを修正してゆくという段階を経るため、完成時には「もとのデザイン案とはかけはなれたもの」となり、かつ「誰のデザイン」とはいえない状況となっているのだそう。

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インテリアも「もともとはZ34ありき」

そしてインテリアについてですが、こちらについて興味深いのは、山下拓也氏が「新型フェアレディZのインテリアは現行Z(Z34)を進化させたものになるはずだった」と語っていること。

これもやはり「新型フェアレディZは、Z34のビッグマイナー版として企画された」ということを意味するのかもしれません。

ただ、その後に日産の役員がエクステリアデザインに合わせて素晴らしいものにしたいと介入することになり、つまりは自由度が高くなったのだと思われ、そこで現在のインテリアに至った、とも説明されています(思いのほかエクステリアデザインが素晴らしく、インテリアもそれに合わせたものであるべきだと役員が考えたのだと推測できる)。

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