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新型レクサスISの2021年モデルが突如受注停止!その理由は「想定を超える受注」?「半導体不足」?ボクはこう考えている

2021/04/09

新型レクサスISの2021年モデルが突如受注停止

| 「はじめてのレクサス」としてISを買いにレクサスディーラーに行ったのに |

さて、現在4ドアセダンもしくはワゴンの購入を検討しており、いくつかの候補を試乗中。

今のところの候補はポルシェ・タイカン、テスラ・モデル3、スバル・レヴォーグ、レクサスIS、BMW M3あたり。

用途としては「社用車」なので、あまり派手ではなく、しかしあまりに普通でもなく、オシャレで高級感があるクルマが好ましいと考えています。

ちょっと前までは「ハッチバック(できればホットハッチ)でいいか」と考えていたものの、取引先への儀礼上、やはりセダンかそれに準ずるクルマで、かつ乗り心地に優れるものがいいんじゃないかと考えているわけですね。

なお、ぼくはこれまでセダンを購入しようとは考えたことはなく、しかしセダンには「こういった(社用車としての)需要がある」ということを今回はじめて認識し、セダンの存在意義がこんなところにもあったんだなと思った次第です。

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新型レクサスISはイキナリ受注停止

そこで本題のレクサスISについて、馴染みの(といっても購入経験はないのですが)レクサス販売店に連絡を取り、レクサスISの購入を検討している旨伝えると、イキナリ「ISなんですが、3月末で受注を停止したんですよ・・・」とのこと。

え?なんで?まだ発売されたばっかりじゃないの?と驚くことになったわけですが、レクサスいわく「大人気でタマ数が足りず、これ以上注文を受けることができない」。※レクサスのサイトには、IS300/IS350/IS300hの納期について、販売店に要確認とある

たしかに新型レクサスISの評価は非常に高く、2021年3月のアメリカ市場では、「もっとも在庫の回転が速い」クルマTOP20において、SUVとトラック以外でランクインしたのはシボレー・コルベットとレクサスISのみ。

御存知の通り、アメリカではSUVとトラックしか売れていないという状況で、しかしコルベットとレクサスISのみは例外だということですね(コルベットが1位、レクサスISが2位)。

つまりはそれほど売れているのがレクサスISということになりますが、日本だと2020年11月に発売し、3月末に受注を締め切っているとのことなので、とんでもなく短期間しか販売できていない、ということになります。

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ただし年次改良モデルから受注再開予定

なお、今回受注が締め切られたのは「2021年モデル」のみだそうで、秋以降には2022年モデルとして年次改良を受けて受注が再開されることになり、しかしその際には価格や仕様、グレードの変更があるかもしれない、との説明を受けています。

ちなみにトヨタは数年前から、自動車の生産に対するスタンスを変更しており、これまでのように「ドカンと作ってドカンと売る」「売れるだけ作る」「とにかく作り、それを無理にでも売る(ディーラーに売らせる)」というよりも、「生産計画を年度ごとにしっかり立て、その台数ぶんだけのパーツを仕入れ、無駄なく作って売ってゆく」スタンスに。

そのほうが労働力を適切に配置でき、仕入れの際の交渉もしやすく、経営としては「健全」だと言えますね。※時を同じくして、各モデルの製品ページに「工場出荷時期目処のご案内」という記載が登場するようになった

レクサスIS受注停止の理由は?

いわば欧州の自動車メーカー同様の動きになってきたということですが、今回のレクサスIS受注終了については2つの側面があるものと思われ、ひとつは「2021年モデルの生産台数上限に達した」可能性、そしてもう一つはかねてより叫ばれる「半導体不足」と、それに追い打ちをかけるルネサスエレクトロニクス那珂工場の火災。

前者については、アメリカでの売れ行きを見ると「本当に2021年モデルを売り切ったんじゃないか」という印象もあり、ただしレクサスからは発表がないのでなんとも判断できないところ。

ちなみにレクサスISにつき、フェイスリフト(マイナーチェンジ)によって新型に移行したのち、欧州ではカタログからドロップ(英国レクサスのサイトからも落ちている)。

よって、新型レクサスISについては、これまでよりも販売地域と台数を絞っていたとも考えられ、その「絞った台数」に受注が集中して「これ以上注文を受けることができない」という判断に至った可能性もありそうです。

本当に半導体不足の影響なのか?

後者の「半導体」についてですが、トヨタは直近の生産・販売レポート、プレスリリースにおいても半導体不足について言及しておらず(一方、スバルは生産減少について半導体の影響を挙げている)、NHKでも「半導体不足によって、生産を止める状況ではない」というトヨタのコメントを紹介。

つまりトヨタは半導体を(今の時点で)確保できていると考えてよく、もし半導体不足に陥ったとしても、レクサスブランドは非常に利益率が高いため、「トヨタのほかモデルで使用する予定だった半導体を」レクサス車に優先的に回すと思うわけですね(レクサスだけにしか使用されない半導体があるとも思えない)。

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トヨタは昔からこういったフレキシブルさを持つ企業で、とくにコロナウイルス発生当初においても、納入業者に対して値引き交渉を行ったり、(その時点ではまだ必要がなかった)融資の話をメインバンクとまとめたりといった対策を実施。

その結果、むしろコロナウイルス発生前よりも体力が強くなったという奇妙な状況となっていますが、そのトヨタが「半導体不足を見越していなかった」とも思えず、それでも「もし半導体が足りないのであれば、使える半導体を、より高い利益を産むクルマに回す」と考えるのは至極当然だと認識しています。

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よって、ぼくとしては「レクサスISの受注停止」については、半導体が原因ではなく「予定生産台数を超える勢いで受注が集まったためだろう」とも考えており、増産も不可能ではないものの、今から計画外のパーツの手配を行うことはむしろロスに繋がる可能性があって、大局を見ると次年度モデルまで待つのが正解だとトヨタが判断するだろうとも認識しています(2-3年というタームで考えると、需要は均されるはずなので、今無理をして増産すべきではない)。

なお、もしも半導体不足でレクサスISが生産できていないのだとすると、「2021年モデル用として」仕入れたパーツが余っているということになり、半導体不足が解消されて生産が可能になったのち、レクサスはそれを使い切るまでは年次改良を見送るということになりそう。

ただ、レクサスディーラーからは「受注停止は”人気の集中”によるもので、年次改良は予定通り秋に行われる」と説明を受けており、これを信じるならば、やはり受注停止の原因は半導体ではないのかもしれません(ただ、ぼくもこの影響がゼロだと考えているわけではなく、トヨタは「株価対策」として、実際に影響があったとしても、半導体には絶対に言及したくないだけという可能性も否定できない)。

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参照:Lexus

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