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トヨタが「センチュリーSUV」を8月に発売するようだ!価格は1000万円~2000万円、さらにはレクサスLMも投入して不況に強い超高級車市場を開拓

トヨタが「センチュリーSUV」を8月に発売するようだ!価格は1000万円~2000万円、さらにはレクサスLMも投入して不況に強い超高級車市場を開拓

| トヨタがセンチュリーSUVを投入することは理にかなっている |

むしろ、超高級SUVを持たないことは、グローバルで見るとトヨタの”弱み”でもある

さて、ちょっと前からその発売が囁かれていた「トヨタ・センチュリーのSUV」。

たんなるウワサかと考えていたものの、今回日経アジアが「今年8月に、トヨタがセンチュリーのSUV版を発売する」と報道しており、どうやら本当に出てきそう。

なお、このセンチュリーSUV発売の目的としては「不況に強い超高級車ビジネスの拡充」だと言われており、その価格は1,000万円~2,000万円になる、とも報じられています。

ちなみにですが、ちょっと前にはレクサスブランドから「センチュリー級の」超高級SUV発売という報道が出たこともあり、しかしこの超高級SUVが”紆余曲折の末”、レクサスブランドではなくトヨタブランドから発売されることになった、ということなのかもしれません。

このセンチュリーのSUV版については、「日本市場に特化」したものだと報じられているので(一方で海外の富裕層を対象とするという報道もある)、国内販売においてはレクサスブランドよりも、「トヨタ」「センチュリー」の名を活用したほうが(おそらくターゲットは高齢者になりそうなので)いいだろう、という判断なのでしょうね。

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トヨタはなぜ超高級車市場に?

そこで気になるのが「なぜトヨタが超高級車市場に乗り出すのか」。

これは上述の通り、「超高級車市場は不況に強い」という性質を持っており、たとえばコロナウイルスのパンデミック初期、つまりもっとも先行き不透明であった頃でもフェラーリのキャンセルはゼロ。

そしてもちろん、その後も継続して利益を上げ続けているのは既報のとおりです。

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そしてロールス・ロイスも同様であり、完全に需要が供給を超えていて、これはベントレーやランボルギーニといった高価格帯ブランドにも共通しています。※ベントレーの1台あたりの営業利益はトヨタの35倍に相当する700万円

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一方、ポルシェがIPOの際に言われたのが「ポルシェはフェラーリやランボルギーニのような超プレミアムブランドではないので不況に弱い」ということで、実際に2022年は成長に乏しく、超高級ブランドの成長率には及ばないという結果に。

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そしてトヨタはレクサスという高級ブランドを持っており、おそらくはLXの強い需要、そして各モデルにおいても「もっとも高価な部類のグレードに人気が集中」といった傾向から、「お金を持っている人は、良い製品があればすすんでお金を支払いたがっている」ということを肌で感じ取り、超高級車市場に強い魅力を感じたのかもしれません。

そしてもうひとつトヨタがこの市場を目指す理由としては「多角化」が考えられ、というのもトヨタの主戦場である普及価格帯のクルマは今後苦戦が予想されるから。

ガソリン車においては規制の関係で販路が狭くなるのはもちろん、環境性能を満たすために多大なるコストを投じる必要があり、そのコストは安価な小型車であっても高額な大型車であっても大きく変わらず、つまり小型車の利益率がどんどん下がる可能性があるわけですね(触媒以外にも、原材料費や人件費について高騰が予想され、1台あたりの利益率を向上させる必要がある)。

加えて、これから販売が増加するであろうEVについても収益性を確保できる見通しが立たず、となるとトヨタとしては「現在ある柱」以外にもなんらかの柱を作っておく必要が出てきます。

そしてその柱が「超」高級車ということになり、ここで一定の利益を確保することで、これから起こりうる事態に備えるのではと考えていますが、客観的に考えても、トヨタが自社のブランド力や技術を生かして「新しい市場に乗り出すとすれば」、それは超高級車市場がもっとも勝算があるところなのかもしれません。

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センチュリーのSUV版はどんなクルマに?

そして今回の報道だと、このセンチュリーSUVにつき、使用されるプラットフォームは「北米で販売される中型車、ハイランダーに使用されるもの」をベースとし、さらにハイブリッド化される、とのこと。

生産を担当するのはレクサスを製造する愛知県の田原工場になるといい、その価格帯は上述の通り1,000万円~2,000万円程度になるとされ、現行センチュリーの価格は20,080,000円なので、センチュリーSUVはこれよりもちょっと低いゾーンに位置する、ということに。

現在のセンチュリーは全長5,335ミリ、全幅1,930ミリ、全高1,505ミリという大柄なボディを持ち、搭載されるエンジンは5リッターV8(224馬力のエレクトリックモーターが備わるハイブリッド)ですが、SUV版センチュリーにつき、現時点でボディサイズ、そしてパワートレインについてはなんら報じられておらず、しかしセンチュリーを名乗る以上、そしてその発売の目的を考慮するに、現行センチュリーに準じたものとなるかもしれません。

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なお、今回の報道ではもうひとつ興味深い情報が見られ、それは「レクサスLM」がついに発売されるということ。

こちらもかねてより噂があったものですが、現在中国を中心に発売されている超高級ミニバン、レクサスLMを日本にも導入すると「確定的に」報じており、これによると「現在レクサスLMの生産を行なっている、トヨタ車体のいなべ工場(三重県)から、トヨタの田原工場に移管する」のことで、これは日本市場投入に向け、その品質を担保するためなのだと思われます。

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参照:Nikkei Asia

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