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トヨタが「キネティック・アシスト」なる商標を出願。マイルドハイブリッドという呼称を嫌い、これに変わる名称として新型ハイラックスに付与しメリットをアピールか

2023/07/03

トヨタ

| たしかに現在、マイルドハイブリッドは「エコではない」という風潮が強い |

そしてこういった風潮をトヨタとしては見過ごすことができないのであろう

さて、現在自動車業界は「電動化」へと大きくシフトしていますが、この電動化(エレクトリック化)の内容自体も多様化していて、純粋にバッテリーのみで走る電気自動車(BEV)、そしてガソリンエンジンなど内燃機関とエレクトリックモーターとを併用する電動車(ハイブリッド)も現在は「電動車」として一括りにされています。※さらには日産のe-Powerのような変わり種もある

さらにはハイブリッドについて、軽微なアシストにとどまる(主にセル用モーターと兼用の小型エレクトリックモーターを内蔵し48Vバッテリーシステムによる)「マイルドハイブリッド」、強力なエレクトリックモーターを内蔵し、回生などによって発電した電力をもって内燃機関をアシストしつつ走行することを前提とした「ストロングハイブリッド」、はたまた大きなバッテリーを内蔵し、外部電源から充電した電力を用いてエレクトリックモーターのみでも走行が可能な「プラグインハイブリッド(PHEV)」など様々なタイプが存在しているわけですね。

トヨタは「マイルドハイブリッド」という呼称を嫌う?

そしてかつては「ハイブリッドであれば」いずれも電動化車両だと捉えられ、よってハイブリッドはすべからくエコといった時代もあったものの、現在では「プラグインハイブリッド以外は」電動車のたぐいに含まれず、様々な税制優遇が受けられないケースが出てきています。

これによって、(PHEVではない)ハイブリッドが主流のトヨタ車の多くが世界各地で優遇の対象から外れ、「エコではない」という認識が持たれている昨今ですが、今回トヨタが「トヨタ・キネティック・アシスト」なる文字列を商標登録したことが明らかに。

トヨタ

なお、これはトヨタが新型ハイラックスのマイルドハイブリッドバージョンに付与する呼称になると見られており、トヨタが「(すでにエコではないという印象が広がりつつある)マイルドハイブリッド」という呼称を嫌ったためだと報じられています。

新型ハイラックスにおいては2.8リッター・ターボディーゼルエンジンと、48ボルトバッテリーおよび小型電気モータージェネレーターを組み合わせられ、これによって燃費が10%向上するというのがトヨタによる主張ですが、トヨタとしては「通常のマイルドハイブリッドシステムに比較して大きな効果を見込むことができ、単なるマイルドハイブリッドシステムではない」と言いたいのかもしれませんね。

実際のところ、トヨタがなぜマイルドハイブリッドという名称を商標登録することにしたのか、その意図は明らかではないものの、ブランディングのためだとすれば、新型ハイラックスが「トヨタ・キネティック・アシスト」ハイブリッド技術によって優れた環境性能を持つということをアピールできることになりそうです。

ストロングハイブリッドやプラグインハイブリッドに比べ、マイルドハイブリッドは純粋なに電力だけでは走行できませんが、マイルドハイブリッドは非ハイブリッド車に比べて性能と燃費を向上させることができ、かつストロングハイブリッドやPHEVよりも「安価に」車両を提供できるというメリットがあり、トヨタとしてはマイルドハイブリッドのメリットを(新しい名称によって)押し出してゆくのかもしれません。

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参照:Drive

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