| 正直、トヨタのフェイクMTは想像していたよりも面白そうだ |
できれば「ドッカンターボ」「ブースト圧の調整」もできると嬉しいが
さて、トヨタとレクサスは「EVにもマニュアル・トランスミッション(MT)を導入する」方針であることが公的に語られていますが、このMTには「回転落ち」「トルク抜け」といったMT特有の現象を再現する機能が備わるといい、「フィーリング的には完璧にマニュアル・トランスミッションを再現している」と言われます。
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トヨタのEV向けトランスミッションには「段数の制限」がない?
そして今回トヨタが公開した特許から明らかになったのが「トヨタの疑似MTは6速や7速どころか、14速もある」ということ。
実際のところEVは(ポルシェ・タイカンなど一部を除いて)変速機を搭載しておらず、トヨタの疑似MTはそういった「無断変速」の中に「変速」というロジックを反映させただけなので、理論的には「何段でも」追加できるように思いますが、いくらなんでも14速というのは多すぎのような気もします。
ただ、よくよくその内容を見てみると、14速を全部使用するのではなく、「14のギア比の中から、自分の好きなギア比を選んで自分仕様の仮想トランスミッションを作る」ということになるようで、この仮想ギアボックスについては「6段以上でも良いし、6段未満でも良い」と記載されています。
たとえば14のギア比の中で下から「1,2,3,4,5,6」を選んでもよく、逆に上から「9,10.11.12.13.14」でも問題はなく、かつ「1と14」の2段構成、もしくは「1〜14全部」を選んでもいい、ということになりそうです。
ただ、どうやって仮想ギアボックスを設定するのかについては触れられておらず、しかしインフォテイメントシステムにてこれを選び、そしてトランスミッショントンネルに内蔵されたインジケーターにその段数が表示されることになるのかも。
できれば「ドッカンターボ」も再現してほしいものだが
なお、トヨタが様々な方法をもってぼくらを楽しませようとしてくれていることはよくわかりますが、この疑似MTにはまだまだ不明なところも多く、たとえば「どのくらいの排気量やパワーを持つガソリンエンジンを想定しているのか」。
もちろんこのあたりも設定は自由自在だと思われ、「小排気量から大排気量まで」「NAとターボ(もしくはスーパーチャージャー)」、さらには「シーケンシャルターボとドッカンターボ」といったフィーリングを選べたり、さらには「ブースト圧の変更」ができたり、「スターレットターボ」「80スープラ」「2000GT」「GRヤリス」など様々な歴代トヨタ車のパワー / トルク感、あるいは「レーシングカー(シーケンシャルトランスミッション)」を再現できたりすれば面白いんじゃないかと考えたりします。
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参照:Motor1