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トヨタが2023年の業績を発表。世界販売台数は10,307,395台にて過去最高、国内だと12ヶ月連続前年超えに。レクサスも過去最高の販売を記録し国内が最大の成長を見せる

トヨタ

| 2023年におけるトヨタ、そしてレクサスは「大きな成功」を収めたと言っていい |

ただし中国市場には陰りが見えはじめ、その影響はおそらく無視できないレベルに達する可能性も

さて、トヨタが2023年12月、そして2023年累計販売についての概要を公開。

グローバルだと12月は940,674台(前年比112.1%)を販売して単月では過去最高、そして1-12月累計でも過去最高の10,307,395台(前年比107.7%)を販売しています。

加えて、国内販売だと「12ヶ月連続の前年超え」、1-12月累計では4年ぶりの前年超え、そして海外販売だと12月単月 / 1-12月累計でも過去最高(3年連続の前年超え)という素晴らしい結果となっており、もちろん2023年のグローバル販売では「もっとも多くのクルマを販売した自動車メーカー」となっています。

なお、2023年に販売が伸びたのは「半導体の供給不足が緩和傾向にある」「各地域の需要が堅調」であったことが理由としてアナウンスされていて、ようやく様々な事象が「正常化しつつある」ということになりそうですね。

トヨタの地域別販売はこうなっている

トヨタは2023年の販売状況(レクサス含む)について詳細を公開しており、まず地域別の販売状況を見てみると以下の通り。

  • 北米・・・2,617,033台(前年比107.0%)
  • 中南米・・・478,796台(前年比100.9%)
  • 欧州・・・1,126,107台(前年比109.1%)
  • アジア・・・3,318,504台(前年比99.8%)
  • うち中国・・・1,907,587台(前年比98.3%)
  • 日本・・・1,672,970台(前年比129.8%)
  • オセアニア・・・277,939台(前年比99.2%)
  • 中東・・・568,257台(前年比114.7%)
  • アフリカ・・・247,789台(前年比109.9%)

この数字を見てみると、アジアとオセアニア以外の地域は全て販売が伸びており、しかし中国での減速は他の自動車メーカー同様です。

中国市場においては、フォルクスワーゲンのような普及価格帯のクルマを販売しているメーカーのみならず、ポルシェやロールス・ロイスなどのプレミアムカーメーカーいずれにおいても販売が減少もしくは伸び悩んでいるので、競争が激しくなっていることに加え、市場全体が縮小傾向にあるのかもしれません(中国には地元の普及価格帯自動車メーカーは多数存在するが、欧米のプレミアムカーメーカーに対抗できるブランドは現段階で皆無に等しい)。

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なお、トヨタは中国市場について「販売競争の激化は継続しているものの、年末の需要盛り上がりと販売促進活動により前年超え」「年前半の購置税減税策終了に伴う市場の反落や販売競争の激化はあったものの、BEVやHEVの追加や各地域でお客様に寄り添う販売促進活動により前年並み」とコメントしており、後半にかけて盛り返したことについても言及していて、今後どうなるかについては2024年はじめの状況を見守りたいところですね。

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参考までに、(グローバル販売における)電動化車両の状況を見てみると、HEVが3,420,004台(前年比131.4%)、MHEVが26,859台(前年比594.2%)、PHEVが124,755台(前年比138.1%)、FCEVが3,921台(前年比99.9%)、BEVは104,018台(前年比425.2%)。

やはり最も強いのはHEV(ハイブリッド)ではあるものの、BEVについても販売が伸びてきていることがわかります。

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レクサスの全世界販売実績も「過去最高」を記録

そしてレクサス単体を見てみると、やはりこちらも「過去最高」。

2023年におけるグローバル販売は824,258台(前年比132%)を記録し、日本国内販売も過去最高となっていますが、成功の要因としては部品供給の安定化、ラインアップの拡充について言及しています。※加えて電動車(ハイブリッド、PHEV、BEV)の販売比率が47%に達したことも注目に値する

地域別の販売状況は以下のとおりですが、やはり中国の伸び率が今ひとつ低く、ここは将来の懸念となるかもしれません。

  • 北米・・・355,606台(前年比124%)
  • アジア・・・236,587台(113%)
  • うち中国・・・181,411台(103%)
  • 日本・・・94,647台(229%)
  • 欧州・・・69,202台(146%)
  • 中近東・・・46,472台(160%)

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参照:TOYOTA

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