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ニュルでも「最速」を記録した中国NIO。本命のセダンを発売するも「バッテリーレス」。2022年にリリースする全固形電池へ対応するため"バッテリー交換式"構造を採用

中国のEV、NIO(ニーオ)ET7

| EVの新しいビジネスモデルがここに誕生? |

さて、エレクトリック・ハイパーカー「EP9」にてニュルブルクリンクを日産GT-R NISMO(R35)よりも速く走った中国の自動車メーカー、NIO(ニーオ)。

今回はおそらく再量販モデル、そして本命と思われるセダン「ET7」を発表しています。

なお、NIOがニュルブルクリンクでのラップタイム、その後の自動運転によるサーキット走行記録等を樹立したのは、あくまでも「スポーツカーメーカー」として名乗りをあげたかったからではないと思われ、ただ単に「わかりやすい記録を示すことで」知名度の低かった自社の名を世に知らしめたかったのだと思われます。

これは新興自動車メーカーにとってはメジャーな手法であり、しかしこういった手段でも用いない限りは誰も注目してくれないわけですね。

よって、いくつかの新しい自動車メーカーは「記録」を追求することになりますが、実際のところNIOについてはニュルブルクリンクでの記録によってその名を世界に轟かせ、注目を集めることになったと言えそうです。

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NIO ET7は「バッテリーレス」で販売

そしてNIO ET7についてですが、最大の特徴は「バッテリーレス」で販売されること。

「それじゃ意味ないじゃん」となりますが、ここがNIO ET7が他のクルマ(EV)に対してアドバンテージを持つところで、なんとバッテリーが「交換式」。

ほとんどのEVはバッテリーが車体に(安全上の理由で)埋め込まれており、この交換が不可能もしくは非常に困難です。

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しかし現在のリチウムイオンバッテリーは年間で3%程度ほど性能が劣化し、逆に年間5%ほど性能が向上すると言われいて、つまり絶対的かつ相対的に性能が劣化してくるわけですね。

高いお金を出して電気自動車を購入しても、どんどんその性能が下がってくるのでは購買意欲をそがれ、しかしバッテリーを交換するのは不可能もしくは「現実的ではない」ほど高額にのぼります。

よって売却時も安くなってしまうというのが現在、そして近い未来のEVにおける課題だと考えているのですが、NIOではこの問題を解決し、バッテリーを交換可能とし、別売とすることで、ユーザーへの負担を低減したということになりそう。

2022年には「ソリッドステートバッテリー」も

現時点におけるNIO ET7の車両本体価格は378,000元(日本円で約607万円)ですが、これにバッテリーの「リース」を含めた購入金額は448,000元(約720万円)。

今のところ詳細は不明ではあるものの、当然ながらバッテリー容量によってこの金額、そして毎月のリース料は変わってくるものと思われます(ちょうど携帯電話の販売方式によく似ている)。

なお、バッテリーパックはスタンダードが70kWh(航続可能距離500km)、さらに100kWh、150kWh(高速可能距離1,000km)が用意され、このうち150kWhバッテリーは”ソリッドステート(全固形電池。ただし2022年第四四半期から利用開始となる)”。

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そしてこのバッテリー交換サービスは世界中にて利用が可能になるといい、名付けて「パワースワップステーション2.0」。

完全に自動化された設備を用いて3分以内に交換が可能になるとされ、この設備が要するのは「駐車スペース3台分」という非常にコンパクトなもの。

いずれのステーションも常時13個のバッテリーをストックでき、一日に312台の交換能力があるとされ、2021年までに500基を設立する計画を持っているようですね。

ちなみにこの「バッテリー交換式」システムは日産がEV開発の際に検討し、そして断念したシステムだと記憶しています(当寺から後続可能距離の短さ、充電時間の長さが問題となっていたため、その解決方法の一つとして考案された)が、NIOの場合は携帯電話同様、「継続して収入を得るためのひとつのビジネスモデル」としての側面が強いのかもしれません。

NIO ET7はこんなクルマ

NIO ET7のデザインは見ての通り「フラッシュサーフェス」。

これはもちろん空気抵抗を低減して走行可能距離を稼ぐためですが、cd値は0.23と言われています。

出力については(バッテリーパック次第だと思われますが)644HP、0−100km加速は3.9秒となかなかに俊足。

NIOの設立者、ウイリアム・リー氏によると、ET7には同社によって開発された自動運転システムが搭載され、これは毎月約1万円ほどで利用が可能に。

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これの基幹となるのは8メガピクセルのカメラ(テスラは1.2メガピクセル)、エヌビディアのプロセッサー(テスラが採用するプロセッサーの7倍の演算速度を持つという)、そしてもちろんLiDAR(120度の作動角を持ち、500メートルの距離まで認識できる)、33個のセンサー(12個の超音波センサーも含まれる)。※LiDARはどうしても突出する必要があるため、見た目にどうしても違和感が残る

ボディサイズは全長5,098ミリ、全高1,505ミリとかなり大きく、ホイールベースも3060ミリと長大です。

なお、販売開始は2年先の「2022年第1四半期」からだとされ、約8万円ほどの予約金をもって受注が開始されています。

NIO ET7のインテリアはこうなっている

そしてこちらはNIO ET7のインテリア。

見た感じでは「テスラの高級版」といったイメージですが、こういった面を見てもやはりテスラの与えたインパクトがいかに大きかったがわかりますね。

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なお、ダッシュボードに設置されるのは中国で人気のある「有人格型パーソナルアシスタント」だと思われ、表面上のディスプレイに何らかの表情が映し出されるのだと思われます。

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NIO ET7を紹介する動画はこちら

https://www.youtube.com/watch?v=dYtvit9aBOo&feature=emb_logo

参照:NIO

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