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中国の新興EVメーカー、NIOのCEO「2035年までに新車市場の50%が中国車となり、世界トップ10メーカーのうち5つが中国企業になる」。数年前では絵空事であったが

中国の新興EVメーカー、NIOのCEO「2035年までに新車市場の50%が中国車となり、世界トップ10メーカーのうち5つが中国企業になる」。数年前では絵空事であったが

Image:NIO

| この1−2年の中国の自動車メーカーの勢いを見るに、これはもう「目の前の現実」と考えていいだろう |

もはやこのトレンドは避けがたいレベルにて勢いに乗っている

さて、先日は個性的なデザインと求めやすい価格とを併せ持つサブブランド「ファイヤーフライ」を発表したばかりの中国の新興EVメーカー「NIO(蔚来汽車)」。

今回はそのCEO、ウィリアム・リー氏が「中国の自動車メーカーが2035年までに世界市場の半分を支配する」「世界トップ10自動車メーカーの半分は中国の会社になる」という大胆な予測を語っており、しかしこの1−2年の中国の自動車メーカーの勢いを見るに「本当にそうなるんじゃないか」と思えるのがまた恐ろしいところです(2−3年前であれば、誰もがこういった話を笑い飛ばしていたであろう)。

NIOもまた「TOP10メーカーのひとつに」

これはNIOが開催したメディアカンファレンスにて語られたもので、ウィリアム・リーCEOが「NIOが優れた中国の同業者に取り残されることは望まない」と述べ、「多くのブランドがグローバル市場の激変に耐えられない」とも。

つまりは現在の激動する市場変化についてくることができない自動車メーカーはそうそうに倒産し、しかしNIOは「生き残る」ということをアピールしているわけですが、実際にNIOは2024年に大きな躍進を見せており、半固体電池を発表したほか、独自のバッテリー交換ネットワーク(急速充電するのではなく”充電済み”バッテリーをその場で交換することによってユーザーの利便性を図る)の拡大を続けており、ファイヤーフライのほかにも「オンヴォ(Onvo)」なるサブブランドも発表済みです。

中国NIOが下位ブランドとして「ファイヤーフライ」を立ち上げ、その第一弾となるコンパクトEVを320万円で発売。ユニークなルックスをもって現地ではミニやスマートに対抗
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よって同氏の発言は「妄想ではない」ということがわかりますが、同様の野望を抱くのはNIOのみではなく、少し前にはシャオミ創業者、雷軍(レイ・ジュン)氏が「シャオミが将来、世界の自動車業界のトップ5に入る」「その頃にはトップ5ブランドが新車市場の80%を占め、シャオミは年間1,000万台以上の販売を達成している」と述べており、今後は今以上に「強いメーカーに需要が集中する」と考えているもよう。

ただ、注意を要するのはNIO、シャオミともにEVに特化していることで、たしかに「EVの販売が内燃機関車を逆転した」中国では新興メーカーの勢力が拡大するであろうものの、EV需要が減退しガソリン車に再注目が集まっているアメリカ市場、ハイブリッド人気が高まる欧州市場、EVに全く関心を示さない日本市場、そして「EVの価格が所得水準に比較し急速な普及が期待できないであろう」インドや南米、東南アジア市場の事情を考慮するに、グローバルにて中国の自動車メーカーが支配力を強めるのはもう少し先のことになるのかもしれません。

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