
| 電気自動車というセグメントでは「まともに中国車と戦ったのでは」とうてい勝ち目がない |
そこにはなんらかの飛び道具が必要である
さて、上海ではいくつかのカーディーラーを訪問してきましたが、今回はヒョンデ「N」編。
この「N」は言わずと知れたヒョンデのハイパフォーマンスカー部門で、「ヒョンデの本社所在地(ナンガン)」と「ニュルブルクリンク」に共通する頭文字である「N」をそのブランド名として採用しています。
ヒョンデに対する「N」のポジションはメルセデス・ベンツ「AMG」、BMW「M」、レクサス「F」のようなものですが、少し前まで「N」の指揮を取っていたのはかつてBMW「M」を率いていたアルバート・ビアーマン氏。
上海のヒョンデ「N」ディーラーはこんな感じ
そこで上海のヒョンデ「N」につき、ティファニーやエルメス、カルティエ、アップルストアなどが立ち並ぶ高級ショッピングゾーン内に設置され、つまりヒョンデは相当な投資を行ってNブランドを推し、そしてそれらと並ぶブランド価値の形成を目指しているということに。
雰囲気としては「モータースポーツ」「テクノロジー」アピールといったものが感じられ、一階がショールーム、そして二階がレーシングシムアカデミーという構成です。
ショールームに展示してあるのはエラントラNに・・・。
アイオニック 5 N。
そしてこれはアイオニック 5 Nのカットモデル。
なお、中国におけるヒョンデは「ガソリン時代ではけっこう売れていたものの、EV中心のラインアップに切り替えてからはほとんど売れてない(ヒョンデのクルマが走っているのを全く見ない)」という感じ。
つまり「ガソリン時代は中国車に対して性能が勝り(当時の中国車はイマイチだった)、コストパフォーマンス的な優位性があった」ものの、「EV時代では中国車のコストパフォーマンスや絶対的な性能そして先進性が優るようになってしまい、競争力を発揮できていない」ように思います。
よってヒョンデは普及価格帯のクルマ、そして「日常の足」としてのクルマについては一定の見切りをつけ、その反面「スポーツイメージ」を押し出すというブランド戦略に切り替えたのではないかとも考えていますが、それがこの新天地という立地への出展に現れているのかもしれません。
ただ、この戦略は「理にかなったもの」で、というのも「N」ブランドの評価が高まったのはアイオニック 5 N登場以降であり、これについてはその走行性能のみではなく、「EVなのに刺激的なフィーリングを持つこと」が多くの自動車愛好家の心の琴線に触れたから。
実際のところ、BMW M部門も「参考にするべきところがある」と語り、ランボルギーニCEO、ステファン・ヴィンケルマン氏もまた同様のコメントを発しています(ランボルギーニの場合、実際にアイオニック 5 Nを購入しテストしている様子が報じられている)。
そして店内にはレーシングエクイップメントやチューニングパーツも展示され、店内の全般的なディスプレイとともに「レーシー」な雰囲気が強調され、これがつまりヒョンデが見つけ出した、そして中国の競合との差別化を図るひとつの解ということになりそうですね。
上海のヒョンデ「N」ディーラーにて撮影してきた動画はこちら
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