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| 最近は「市販車とレーシングカー」との間でエンジンを共有する例も少なくはない |
実際にフェラーリ、ランボルギーニはそれぞれV6、V8エンジンをロードカーとハイパーカーとで共有
ジェネシスがV8エンジンの復活に向けて大きく前進。
すでにモータースポーツ部門「マグマレーシング(Magma Racing)」が手がけるGMR-001ハイパーカーにてル・マン24時間レースへと(2026年に)参戦することが決まっていますが、今回はそのハイパーカーに積まれる新開発のV8+ハイブリッドユニットの一端が公開され、次世代市販車へのフィードバックも期待されています。
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ジェネシスが「V8復活」へ。モータースポーツを起点とした開発が始動
2021年にV8搭載のG90が生産終了して以来、ジェネシスのラインアップから8気筒エンジンは姿を消していたものの、プレミアムブランドとしての次なる一手は「V8復活」──しかもそれは、モータースポーツから始まります。
現在、ジェネシスはBMW MやメルセデスAMGに対抗すべく設立した「Magma Racing(マグマ・レーシング)」部門を中心に、新型V8エンジンの開発を進行中。
これまで数カ月にわたってダイナモ上でテストが行われてきたこのエンジンが、ついに同ブランド初のハイパーカー「GMR-001」に搭載され、初始動を果たしたことがアナウンスされています。
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GMR-001ハイパーカーとは?ル・マン2026参戦予定の競技車両
GMR-001は、2026年のル・マン24時間レースに向けて開発が進められているジェネシス初のハイパーカー。
車両は現在、初期始動を終えており、数週間以内に実走行テストが開始される予定です。
搭載されるパワートレインはWRC(世界ラリー選手権)向け4気筒エンジンを2基融合し、電動アシストを追加したV8ハイブリッドユニットで、その出力は公表されていないものの、ル・マンの規定上最高出力は671馬力(500kW)までに制限されるのは(そしてその出力を余裕で発生するのは)間違いのないところ。
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ジェネシスは「モータースポーツから市販車へ」の技術転用を公言
このGMR-001はあくまでレース専用車両ですが、ジェネシスは「モータースポーツで鍛えた技術を市販モデルに反映する」という姿勢を明確にしており、すでに同社は「次世代パワートレイン」や新型トルクベクタリングシステムの開発に取り組んでいることも明かされていて、GMR-001でのテストデータが将来的な市販V8車にフィードバックされることは確実だと考えられています。
市販モデルへの展開は「G80 Magma」や「GV60 Magma」か?
今後の(V8エンジンを積むであろう)展開として有力なのが中東向けに限定公開された「G80 Magma」、そして開発中の「GV60 Magma」。
ジェネシスは既にMagmaシリーズでハイブリッドパワートレインを導入する方針を明らかにしており、GMR-001の技術が応用される可能性は非常に高いといえそうですね。
なお、フェラーリは296GTB / 296GTSに積まれるV6エンジンをル・マン・ハイパーカー「499P」に、そしてランボルギーニも新開発のV8エンジンをまずはWEC参戦用マシン「SC63」、その後はテメラリオへと搭載しており(これは正式に言及されていないが、ほぼ確実と見られている)、よってジェネシスもこれらの例に続くことになるのかも。
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一見すると「レーシングカーと同じ設計を持つエンジン」を市販車に積むことはコスト高を招きそうではあるものの、実際にはそうすることでレーシングカー(レース参戦)のコストを引き下げ、かつ市販車を高性能に仕上げることができるために「モータースポーツ活動のハードルを下げ、かつブランド価値が向上し」、わざわざ別のエンジンを開発して「市販車とレーシングカーとで」設計を分けることに比較すると、”メーカー全体で”の様々なメリットが得られるのだと思われます。
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さらにジェネシス手においては、ヒョンデ5 Nの技術をベースにした高性能EV「GV60 Magma」の発売が期待され、これは年末にも正式発表される見込みでもあり、BMW MやAMGを強く意識した仕上がりが期待されています。
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