■駄文(日々考えること)

「ユーチューバーの収益が減っている」のはなぜなのか?ボクはそれをプラットフォームの多様化と視聴者の行動の変化のためだと結論づけている

2023/02/13

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| ちなみにボクのYoutubeチャンネルだと再生回数あたりの収益は10%ほど増加 |

ユーチューバーは新しい時代に対応するための方法を模索する、もしくは時代に左右されないコンテンツを配信してゆくしかない

さて、ここ最近話題となっているのが「Youtubeからの収益が下がっていてユーチューバーの生活が成り立たなくなっている」ということ。

これについてはすでに様々なユーチューバーがコメントしているとおり、ある意味では事実であり、しかしある意味では事実ではない、というのが現実かと思われます。

つまり収益が下がっているかどうかは「ユーチューバー次第」ということで、ここでぼくなりの見解を述べてみたいと思います。

Youtubeはテレビ番組の代わりだった

そこでまず、なぜユーチューバーがそこまで稼げる職業になったのかということについてですが、それは「Youtubeがテレビ番組の代わりになったから」だと捉えています。

人の一日というのは24時間しかなく、そこから学校やバイト、社会人であれば就労時間、そして食事や睡眠など生活にかかる時間を差し引いて、一日あたりの「空き時間」つまり娯楽に当てることができるのは4−5時間くらいかもしれません。

その時間を各自がTVやゲーム、読書、はたまたスポーツや会食、遊興その他諸々に使用することになります。

そしてこの空き時間の多くを占めていたのがTVだったのだと思われ、しかしそこにYoutubeが登場し、TVのシェアを奪ってしまったのだと考えています。

端的に言えば、TVは一方的に放送されてくるものを眺めていて、それが面白いかどうか、自分の興味にマッチするかどうかは「ずっと見ていないと」わかりませんが、Youtubeであれば自分の興味を惹く動画を探すことができ、かつ面白いと思う部分だけを見ることができるわけですね。

そうなるとTV番組を見ることによる「時間の無駄」を削減できるので時間を有効に使うことができるようになり、よってTVからYoutubeへという1つ目のシフトが起きたと考えられます。

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Youtubeはなぜシェアを失ったのか

そしてYoutubeが「TVに取って代わった」という性質上、Youtubeにて人気のあるコンテンツは「エンターテイメント系」であったとも捉えていて、つまりは(TVの)バラエティ番組の代わりとしてYoutubeを視聴する人々が大半であったのかもしれません。

一方で「ハウツー系」など、それまでのTV番組ではあまり見られなかったニッチな、しかし実用的な動画をUPするユーチューバーが人気を博するようになるといった現象も見られ、これは新しい市場を作り出したと言っていいかと思います(こういったコンテンツはニッチ過ぎて制作費をペイすることが難しく、よってTV局では制作が難しかったと考える)。

ただ、その後にはTwitterやインスタグラムが登場してそちらに時間を割くようになった人々も少なくはなく、かつネットフリックス等、その他オンデマンドTVが普及するにあたってYoutubeの視聴時間がこれらに流れることになり、ここでまずYoutubeから次の流れへと「空き時間の使用方法」について2つ目のシフトがはじまるわけですね。

さらにYoutubeの視聴時間流出を決定的なものとしたのはTikTokで、こちらはYoutubeよりも「さらに短い時間にて」視聴者の興味を満たすことができるという性格を持っており、エンターテイメント系Youtube動画のシェアを奪うことに成功したんじゃないかと考えています。

ドバイモール

つまり、Youtubeは(TVの)バラエティ番組から視聴者を奪い、しかしそのYoutubeはTikTokに視聴者をまた奪われたというのがぼくの考えているストーリーで、「空き時間」をいかに有効に活用するかを考えたとき、YoutubeよりもTikTokを見ていたほうが視聴者にとっては有益なのかもしれません。

よって、本来は2−3分で事足りる内容なのに、(広告収入をより多く得るため)ダラダラとした喋りや無意味なシーンを追加して10分に引き伸ばしていたような動画、エンターテイメント性のみで視聴者をつなぎとめていた動画はTikTokにそのシェアを奪われたと考えてよく、収益が減ったのはこういったユーチューバーなんじゃないかと考えているわけですね。

単に時代が変化し、プラットフォームが多様化したに過ぎない

一方、収益が減っていない、もしくは収益の減少幅が小さいユーチューバーは、TikTokの短い時間では伝えることができないハウツー系、実用系動画だとも考えていて、つまり視聴者の範囲が広くなくとも、必要な人には必要であるというたぐいの動画を公開している人々であると考えています。

もしくはエンターテイメント性よりも「知的好奇心を満たす」「知らなかったことを教えてくれる」動画であるといい換えてもいいかもしれません。

もちろん、エンターテイメント系ユーチューバーであっても、一握りの人気ユーチューバー、そしてTikTokで表現できる以上のことを視聴者に伝えることができるユーチューバーは収益を伸ばしているはずで、要はユーチューバーの収益が下がっているというのは、単にオンライン上のプラットフォームの多様化そしてシェアの変動がもたらした結果であり、その影響を受けない「強力な、質の高い」コンテンツを発信しているユーチューバーは十分な収益を得ており、生き残ることができているというのがぼくの認識です。

シャネルの腕時計、J12

参考までに、ぼくのYoutubeチャンネルの場合だと、再生回数あたりの収益については2年前と比べると10%増となっていて、つまりはいま世間で言われる「ユーチューバーの収益が減っている」に当てはまらないということに。

その理由として考えられるのは、ぼくはエンターテイメント系でも面白動画系でもなく、広告単価の高い自動車と腕時計に特化しているからということ、レビュー動画にしてもウケ狙いではなく事実のみを短い時間で伝えるようにしているからだと推測しています。

なお、動画のコメント欄を見ると、多くの人が「TVのバラエティ番組の代わりとして視聴できるような」編集や喋りを求めていることがわかりますが、それを行うほど時間があるわけでもなく、またぼくはそういったことが得意な人間ではないので、今のところは自分ができることを淡々と垂れ流すのみのチャンネルとなっています(制作にかかる時間と手間、そしてリターンを考えると、ここに多くの時間を割くことはできない。ぼくの人生にはまだまだやるべきことがたくさん残されている)。

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