1966年製フェラーリ275GTB/Cが8月にモンタレーで開催されるオークションへと登場予定。
12台が生産され、そのうちの8台が左ハンドルとなり、そして今回の個体はその「8台のうちの一台」。
出品元であるGooding and Co.によると、予想にて最高落札価格が19億円に達するのではとのことですが、とにかくこの一連の「275GTB系」は高価ですね。
なお275GTBについての詳細はフェラーリのページに公開されており(フェラーリの過去のロードカーについてはフェラーリのページで全て参照できる)、これによると275GTBの特徴は「リアマウントギアボックス(5速トランスアクスル)と独立リアサスペンション」。
加えてドライサンプが採用され、軽合金ホイールも採用された、としています。
全体のボディラインは250GTOを意識したもので、ロングノース・ショートデッキ。
デザインはピニンファリーナが担当し製作はスカリエッティ。
なおボディパネルについては「スチールとアルミ」ですが、「オールアルミ」の個体もいくつか存在する、とのこと。
シャシーは「ティーポ563」、エンジンはショートブロックV12、3286cc、280馬力。
標準のキャブレターは3基ですがオプションで6基も選べたようですね。。
そしてこの275GTBをベースに少量生産されたコンペティションモデルも存在し、それが「ラ・フェラーリ・アペルタを売ってもらえなかったことで」裁判を起こしたプレストン・ヘン氏の所有する「史上最も価値のあるフェラーリ」。
それほどのコレクションを持ちながらもラ・フェラーリ・アペルタの選に漏れたのは驚くべきことではあります。
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1966年製のフェラーリ330GTCがオークションに登場予定。
ボディカラーはNocciola(ヘーゼルナッツ)という珍しいカラーですが、数度かのレストア時にグリーン→レッドというリペイントを経て、最後にはまた工場出荷時のこのカラーに塗装された、とのこと。
現在は完璧にレストアされ、フェラーリのクラシックカー部門の証明書も付属したうえで出品を待っているようですね。
なおフロントフェンダーには最新のGTC4ルッソ同様のルーバーが見られ、フェラーリは最新モデルに対しても常に過去モデルへのオマージュを配していることがわかります。
エンジンや補機類も新品同様。
内装も素晴らしいコンディション。
とくにシートレザーの張り具合など、まさに「出来たて」といった感じですね。
現代のフェラーリとはまた異なる優雅なシルエット。
エンブレムやクロームパーツも美しく復元されています。
内装に用いられる金属パーツの仕上げについては、現代よりもよっぽど手が込んでいる、と感じさせるものも。
給油口。
ここも現代の車よりも美しく、品位を感じさせる部分ですね。
工具セット。
これはさすがに年季を感じさせますが、当時のまま残っているのが驚き。