| 2000馬力を超えるとなるとテスラ・ロードスター、ピニンファリーナ・バッティスタ、リマックC_Two以上 |
ロータスがグッドウッド・スピードウィークに2台のロータス・エヴァイヤを持ち込むと発表し、そのうちの一台が「あの」JPSカラーに彩られているとして話題に。
ただ、大人の事情によって「JPS」の文字は冠されず、ブラックの部分はカモフラージュ柄となっていますが、このカラーリングは誰がどう見てもJPSだと想像がつくもので、とくに往年のファンにとっては感涙ものだと思われます。
今回持ち込まれるエヴァイヤはプリプロダクションモデルだとされ、見たところまだまだ開発中といった感じ。
なお、コクピットは「かなり狭い」ように見えるものの、エキシージよりは広いのかもしれません。
JPSとはなんぞや
JPSとは「ジョン・プレイヤー・スペシャル(John Player Special )」というタバコブランドを指し、このタバコのイメージカラーがいわゆる「JPSカラー」。
最初に登場したのは「ロータス72D(1970-7975)」で、1970/1972/1973年の3度に渡りコンストラクターズタイトルを獲得し、その後ロータス77、79、91、98Tにも採用。
そしてこの黒と金のJPSカラーは1976年に登場し、1985年にはアイルトン・セナが初優勝を飾った際に乗っていたカラーリングとしても有名(ポルシェ935もJPSをスポンサーにつけ、ブラック×ゴールドにて戦ったことがある)。
残念ながら1986年を最後にF1から姿を消す事になりますが、現役中はフェラーリのレッド、マルボロ・マクラーレンのホワイト/レッド、ほかイエローやブルーなど鮮やかなカラーを身にまとうF1マシンの中において「地味」ではあったものの、それが逆に目立つ結果となっており、その渋さから多くのファンを持っています。
なお、ロータスはかつてエヴォーラ410にJPS風のカラーリングを施した限定モデルを発売したこともありますね(やはりJPSの文字は入っていない)。
エヴァイヤは鋭意開発中
今回、グッドウッド・スピードウィークを主宰するマーチ卿(これまでグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを開催していたリッチモンド公爵の息子)はエヴァイヤにはじめて試乗した”ロータス関係者以外の”一人ですが、パワー、スピードともに驚くべきレベルにあると述べており、まさにエレクトリックカーの新時代にふさわしいクルマだと表現。
現在エヴァイヤは開発途中というステータスで、しかしロータスはエヴァイヤ製造のために工場を新たに建設したり、様々な提携を行っており、着実に前に進んでいると考えて良さそう(本来は夏から生産開始の予定だったが、コロナウイルスによって後ろ倒しになった)。
エヴァイヤは130台のみが限定生産され、その価格は2億3000万円程度からだとアナウンスされており、出力は2000馬力以上になると見られます。
かなり珍しい「4モーター」を採用するEVで、0-100km/h加速は3秒以内、最高速度は320km/h(かなり控えめな数字であり、実際はもっといい数字が出るものと思われる)。
なお、一回の充電あたり航続可能距離は400kmと伝えられ、性能を鑑みるに「けっこう長い距離を走ることができる」という印象です。
くわえてロータスはグッドウッド・スピードウィークにて1963年にジム・クラークがドライブした「25番」、1961年にサー・スターリング・モスがモナコGPをドライブした「18番」、1968年と1969年にグラハム・ヒルが乗った「49番」、1978年にマリオアンドレッティが乗った「79番」ほか、過去のF1マシンを展示する、とのことで、そうとうに場を盛り上げてくれそうですね。