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BMWのデザイナー「これからもキドニーグリルは変わり続けます。今までは横に長くしたり縦に伸ばしましたが、ちょっとクリーンなデザインになるでしょう」

2023/06/03

BMWのデザイナー「これからもキドニーグリルは変わり続けます。今までは横に長くしたり縦に伸ばしましたが、ちょっとクリーンなデザインになるでしょう」

| 正直、ボクは現在のBMWのデザインをけっこう支持している |

そして今後、どういったデザインになるのかにはちょっと期待している

さて、とにかく近年のクルマのデザインで話題に上がるのがBMW。

もとはといえば先代7シリーズの後期型に採用されたジャンボキドニーに端を発し、その後の4シリーズに採用された縦型のバーチカルキドニー(通称”ビーバートゥース”)で一気に議論に火が着いたという印象がありますが、BMWはとにかく(モデルによって)インパクトを与えることを重要視しており、先代7シリーズ後期モデルについては「大きく威厳のあるクルマにはそれなりのグリルが必要」、そして4シリーズについては「先行するクルマのミラーに映ったときの存在感を考慮した」ことをそれぞれのキドニーグリルのデザイン的根拠として挙げています。

しかし実際にはBMWの売上が大幅増加

その後もBMWはX7、M3/M4、XM、iXなど、とんでもないサイズのキドニーグリルを持つクルマを発表していて、その度にネット界隈では大きな議論が巻き起こることになるのですが、しかしこれによってBMWに対し(これまでBWMに興味がなかった人々の)注目が集まっているのか、実際に売上は絶好調と報じられているので(2022年には過去最高の210万台、そしてMモデルも記録となる約18万台を販売している)、BMWとしては”してやったり”なのかもしれません。

BMWの巨大グリルは話題作りのための炎上商法だった!「発売されて、議論の対象にならないようであれば我々の負けです。議論によって新しい顧客を呼び込めるのです」
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そんなBMWですが、今回BMWグループのデザイン責任者を務めるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏が「将来のBMW車はよりクリーンな外観になる」とコメントして関係者を驚かせることに。

同氏によれば、「私たちの仕事では、デザインに新しい要素を加え続ける必要があり、今あるものを繰り返し続けることはできないと思っています。時には現在の要素から離れ、新しいことをしなければならないこともあります。その理由は、10年後もずっと成功したいからです」。

たしかに同氏は以前から「成功しているときほど、次の一手を打たねばならない」とコメントし、ひとつところにとどまることを嫌っていますが、そのためにどんどんデザインを変革しています。

BMWのデザイナー「成功しているときこそ変わるのだ。我々は前に進む必要があり、巨大キドニーグリルは変革の象徴である」。BMWは一歩も引く気はないらしい

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ちなみに同氏は「鬼才」クリス・バングル氏の指導の下で働いていたので、BMWの歴史上もっとも物議を醸したデザイナーであるクリス・バングル氏の考え方を強く受け継いでいるのかもしれません。※賛否両論あるが、ぼくはクリス・バングル氏、そしてエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏のデザインについては肯定派である

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BMW「いままでは、あらゆるキドニーグリルに挑戦してきた」

そして「今後のBMW」に話を戻すと、エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は「我々のデザインチームは、自分たちが何をしようとしているのかを明確に把握しており、何が受けるかを確かめるために実験するようなことはしていません。そこにはちゃんとした理由があるのです。そしてキドニーグリルについては、縦長でスリムなものから、横長で低めのものまで、あらゆるデザインに対応してきました。そして次の段階では、よりクリーンなデザインになる可能性があります」とコメント。

加えて「将来的に重要なのは、クルマ全体のプロポーションに合わせて、あるいは、グリルに与えたい表現に合わせて、グリルをデザインしてゆくことなのです」とも語っていますが、これは今後電動化を推進するにあたり、クルマがよりクリーンなシルエットになることを想定しているからなのかもしれません。

たしかにiヴィジョン・サーキュラーコンセプトや・・・。

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iヴィジョン・ディーは「クリーンな」キドニーグリルを持っているように思いますが、キドニーグリル(というか、グリルではなくなっているけれど)のサイズそのものはけして小さくはなく、よってエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏がいう「クリーン」とは、けして目立たないというわけではなく、ボディと同化している、という意味なのかもしれませんね。

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