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テスラが2022年第二四半期の決算を発表!販売台数は第一四半期の31万台から25万台へ減少するも前年比売上高は42%増、利益は98%増と成長を記録

テスラ・モデルY

| 前年同期比で成長なるもその成長ペースはやや鈍化 |

鈍化の原因はやはり上海のロックダウンによる生産減少

さて、テスラが20日に2022年第二四半期(4~6月)の決算を発表し、売上、利益ともに前年比を大きく上回るも、2021年第1四半期から続いていた「四半期ごとの記録更新」とはならず、数字だけを見ると成長ペースが鈍化した形となっています。

具体的な数値だと、売上高は前年比42%増の169億3400万ドル、純利益は前年比98%増の22億5900万ドルとなっているものの、これは第1四半期の187億6000万ドル、33億2000万ドルに及ばず、ちょっと残念な結果となっています。

いったいなぜ成長が鈍化したのか

そこで今回テスラの成長が鈍化し、四半期ごとの記録更新がなぜストップしたのかですが、これはひとえに上海工場(ギガファクトリー)のロックダウンによる操業停止が続いたため。

現在テスラの工場はカリフォルニア州フリーモント、中国の上海工場、そしてテキサスとベルリンにも建設済みとなっていますが、現在本格稼働しているのはフリーモントと上海のみで、さらに上海工場はテスラにおいてもっとも生産キャパシティの高い工場です。

実際にこれまでの成長も上海工場の生産に支えられてきたわけですが、数週間にわたるロックダウン、そしてサプライヤーの工場稼働停止等が影響して生産台数が減ってしまい、2022年第1四半期の31万1048台から大きく減って25万4695台にとどまっています。

ただ、上海のロックダウンは事前に予測できており、よってテスラはこれをカバーすべくフリーモント工場の稼働率を上げようと努力していたものの、やはりサプライチェーン問題そしてもともとのキャパシティを超えての生産を行うことは難しく、この数字になってしまったということですね。

ただ、販売台数が20%近く減ったにも関わらず売上と利益は大幅増となっており、これはもちろん「値上げ効果」だと報じられています。

テスラCEO「2030年には、現在の年産100万台から、年産2000万台へと成長しているだろう」。ただし現実的には「1000万台」とも認める

テスラは死亡事故に関連し1050ドルの支払いを命じられる

そしてもうひとつテスラに関するニュースが報じられており、これはモデルSが関連する2018年の死亡事故につき、テスラ車の過失割合は1%しかなかったにもかかわらず、テスラが裁判所から1050万ドルも支払うように命じられたとの報道。

どういった内容かというと、2018年5月8日に時速25マイルの制限速度が掲示されているカーブを時速116マイル(187km)で運転していたドライバーが他のクルマを追い越そうとした際に衝突してしまし、これによってテスラが炎上し、テスラの乗員二名が死亡した、というもの。

この時テスラを運転していたのはバレット・ライリーなる人物だそうですが、クルマには彼の両親であるジェームズ・ライリーとジェニー・ライリーも同乗していて(死を免れており、今回の原告でもある)、陪審員は、バレット・ライリーの過失が90パーセント、ジェームズ・ライリーの過失が9パーセント、ジェニー・ライリーの過失がゼロ、テスラの過失は1パーセントであると結論づけています。

ただ、それでもテスラに莫大な金額を支払うべしとしたのは「テスラがスピードリミッターを解除」したからだとされ、本来85マイルで作動するリミッターが効かないことで事故が起き、さらにテスラ・モデルSに積まれていたバッテリーパックに欠陥があったというジェームズ・ライリーとジェニー・ライリーの主張を聞き入れたため。

こういった判決に対してテスラは意義を唱え、事故はバレット・ライリーの無謀運転によって引き起こされたもので(リミッターが作動していたとしても、事故現場の制限速度は25マイル)、そしてバレット・ライリーは事故の数ヶ月前にも112マイルにて走行してスピード違反のカドで逮捕されていて、それを知る両親がそのままクルマを運転させていたことは無責任であり、かつテスラ車のバッテリーに欠陥もなかったと主張。

なお、スピードリミッターがテスラによって解除されていたのは事実のようで、これに対してテスラは「バレット・ライリーが、テスラのエンジニアを騙してリミッターを解除させた」と述べていますが、現時点では事実関係は不明だとされ、まだまだこの裁判は長引くのかもしれません。

当時の事故の様子を収めた動画はこちら

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