>テスラ(TESLA)

テスラが「モデル2」生産のため上海ギガファクトリーの拡張を開始したとの報道。生産能力を110万台から200万台へと増強し2025年から生産スタートか

2023/12/14

テスラ

| サイバートラック以降のテスラの戦略については謎が多い |

テスラは投資と増産に対して消極的になっているとも報じられるが

さて、テスラは無事にサイバートラックを発売するところにまでこぎつけていますが、この次のニューモデルとなるのは「ロードスター」もしくは「(25,000ドルのEVとして知られる)モデル2」だと見られています。

ただしロードスターについては(価格が高いのでさほど売れないとものと予想され)業績へのインパクトが大きくはなく、よって優先されるべきは大量に台数を販売できる可能性を秘め、利益と株価に大きな影響をもたらすであろう「モデル2」。

そして今回、テスラは上海ギガファクトリーの拡張を行い、モデル2の生産準備を開始した、との報道がなされています。

テスラ
テスラが「もっとも安価な」2万5000ドルのモデル2(仮称)を2024年に投入との報道!テスラの主力車種の価格帯は下がっているが、逆に利益率は向上する?

| テスラはほかの自動車メーカーとは全く逆の動きを行っている | 自ら市場を創出し、先行者利益を最大化している さて、少し前からウワサとなっている「2万5000ドルの」もっとも安価なテスラの発表が20 ...

続きを見る

ギガ上海はテスラ最大の生産拠点である

現在この「ギガ上海」では中国国内向け、加えて欧州や日本に向けて輸出するモデル3やモデルYの生産を行っていますが、年間110万台の生産能力があるとされ、1月から11月までの間に約85万3,603台の車両を生産しています。

これは37秒に1台に相当する数字であり、76秒ごとに新車が生産されるテスラのテキサス工場よりも大幅に効率が高いうえ、拡張されたのちのギガ上海では年間200万台のEVを製造できる、という見方もあるもよう。

テスラの生産速度は世界最速?ギガ上海ではフォードの「49秒」を上回る「1台あたり40秒」で生産がなされている。充実した食堂はじめ、その工場内を見てみよう
テスラの生産速度は世界最速?ギガ上海ではフォードの「49秒」を上回る「1台あたり40秒」で生産がなされている。充実した食堂はじめ、その工場内を見てみよう

| 中国で工場の作業員を安定して確保しようとなれば、社員食堂の充実は絶対に外せない | テスラは「生産効率」の追求を最重要課題として掲げている さて、テスラが所有するギガファクトリー中で最大の生産能力 ...

続きを見る

そして今回報じられているのが実際にこのギガ上海の拡張がなされているということで、これは正確に言うならば「再開」であり、2022年に一旦中止された拡張工事を再度開始したものであると伝えられています。

なお、テスラは同じくギガ上海にて年間出力40GWhの規模を持つ新しいバッテリー工場の建設に着手し稼働を開始する前段階にあり、実際の(バッテリーの)生産開始は2024年の第2四半期からとなるようですね。

テスラ・モデル2は「ドイツ生産」だとも言われたが

そしてこの「モデル2」につき、ちょっと前には「ドイツ生産」つまりギガベルリンにて製造されるという報道もあったため、今回の「ギガ上海でモデル2を製造する」というのはちょっと意外。

ただしギガ上海では生産台数が最大化したとしても「+90万台」にとどまり、これではテスラの目標とする生産台数には全く届かず、よって「中国でも生産し」「ベルリンでも生産する」というのが実際のところなのかもしれません。

もちろん、ほかの生産拠点での生産も予想されるものの、イーロン・マスクCEOは「現在の先行き不透明な経済情勢の中、全速力で未来に突っ込むことは避けたい」とも語っており、投資と増産については慎重になる姿勢を見せていますが、ここへ来て工場拡張を再開したということは「なんらかの状況の変化」があった可能性も考えられそうですね。

テスラ
テスラCEO、イーロン・マスクが経済の先行き不透明性に懸念。「不確実性の高い将来に全速力で突っ込むことは出来ない。増産には慎重にならざるを得ない」

| とくに高金利を懸念しており、ローン残高の多いアメリカの一般的な家計について「クルマを買う余裕がなくなる」とも | 以下に値下げを行えど、金利上昇分によって「実質的な購入価格は変わらない」 さて、先 ...

続きを見る

合わせて読みたい、テスラ関連投稿

テスラ
テスラの低価格EV「モデル2」は完全自動運転とともにリリース?自分が乗らないときにもロボタクシーとして走らせてお金を稼ぐことを想定しているもよう

| もし自律運転と一緒に発売するのであれば、市場投入はかなり先のこととなりそうだ | モデル2についてはまだまだわからないことが多すぎる さて、テスラは先日開催された投資家向けの「インベスター・デイ」 ...

続きを見る

テスラ
テスラが「25,000ドルの」EV実現のため、製造原価を半減させる手法の実現にたどり着くとの報道。なんらかの技術的ブレイクスルーがあったもよう

| テスラは「追ってくるものがいれば、常にその先に」 | テスラはほかメーカーに比較して「車種が極端に少ない」という特殊性があり、これによって製造開発段階におけるアドバンテージを獲得している さて、先 ...

続きを見る

テスラ
テスラが「25,000ドルの新型EV」について「サイバートラックよりはずっと普通」「皆を魔法にかけて虜にするようなクルマではなく、単なる移動手段」とコメント

| おそらく、サイバートラックのようなインパクトのある車を期待されても困るということを言いたいのだと思われる | それでもテスラの現行ラインナップのような「クールでスタイリッシュな」クルマとなるのは間 ...

続きを見る

参照:Car News China, Late Auto Post

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->テスラ(TESLA)
-, , , , ,