｜ 品質の高いブランドはいずれも「納得」だが、品質の低いブランドランキングには「意外」な面々も ｜
低評価が定着してしまっているブランドも存在しており、改善の目処が立たないブランドも
さて、調査会社であるJDパワーは毎年「車両信頼性調査」を発表していますが、その一方で毎年公表しているのが「信頼性の低いカーブランドのランキング」。
2018年にはじめてリスト化されたのち今年で5年目を迎えますが、不公平な結果とならないよう、回答者はその（評価する）クルマを3年間保有している必要があり、それらオーナーに対して調査を行った結果を集計して「PP100」と呼ばれる、「100台あたりどれくらいの問題点が指摘されているか」という指標を算出しています。
そしてこの指標につき、たとえば比較的品質評価の高いレクサスだと「133点」そして業界平均は186点ですが、ワースト10ではどういった点数が付けられているのかを見てみましょう。
10．ボルボ（214点）
そこまずワースト10はボルボ。
ボルボは安全性に対して非常に高い注力を行うブランドでもあり、この点数はちょっと納得がゆかないような気がしないでもないですが、生産拠点が中国に移転した後、多くの問題が指摘されているとも報じられています。
今回の評価ではXC60が大きくボルボの評価を下げたようですね。
9. フォルクスワーゲン（216点）
フォルクスワーゲンではインテリアのインターフェース、とくに触覚フィードバックボタンやインフォテインメントシステムの反応の悪さに批判が集中しており、モデル別だとアメリカ市場に投入されているアトラス（アメリカ生産で、昨年は6回もリコールされている）の評価が低いみたいですね。
7. クライスラー（229点）
もうほとんど販売するモデルが残っていないクライスラーですが、パシフィカの評価がいまひとつだったもよう。
7. ジャガー（229点）
インドのタタ傘下となった後には大きく品質評価を下げているジャガー。
あまりの品質の低さに中国では不買運動が起きたとも報じられていますが、製品が入れ替わっていない（比較的古い製品を販売している）こともその原因なのかもしれません。
6. メルセデス・ベンツ
意外ではありますが、メルセデス・ベンツも、また「品質評価が低い」常連メーカー。
あまりに車種が増えすぎて品質管理に手が回らないこと、問題が多く指摘されている「EQ」の拡大が事態をさらに悪化させていると言われます。
5. テスラ（242点）
ワースト5にはテスラがはじめてランクイン。
問題の範囲は幅広く、パネルのギャップから「ステアリングホイールが外れる」というものまで。
ここ1−2年で急激に納車台数が増え、広く一般の人に乗られるようになったことも影響しているのかもしれませんね。
4. フォード（249件）
ここ数年フォードの品質は悪化の一途をたどっているといい、2022年は「ほかのどの自動車メーカーよりも多くの」リコールを出したのだそう。
フォード自身もこの問題を深刻に捉えており、改善を約束しているものの、それには「何年という時間を要する」とも。
3. アウディ
アウディは「高い品質」を売り物にしているプレミアムブランドですが、この点数はかなり意外。
モデル別だとQ5やQ8といったSUVの評価が低いようですね。
2. リンカーン
リンカーンは「リンカーン大統領が乗るのにふさわしい」というコンセプトのもと作られた高級車ブランドではあるものの、こういった品質評価では「ずっと下の方」に甘んじているブランドの一つ。
リコールも多く出しており、しかも「火災」「ブレーキの故障」といった比較的危険度の高いものが多数届け出られています。
1．ランドローバー
そしてワーストブランドは例によって「ランドローバー」。
ジャガー同様にタタ傘下に入った後に急激に品質問題を多発させており、この状況がずっと続いているため、そう簡単には状況が改善しないかもしれません。
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