■そのほか自動車関連/ネタなど

ステランティスCEOの2023年における報酬が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる

ステランティスCEOの2023年における年収が同社平均年収の518倍、60億円であったとの報道。なお同社平均年収は1214万円ということにも驚かされる
Stellantis / Twitter(X)

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自動車メーカーCEOの巨額報酬にはいつもながら驚かされる

さて、ステランティスでは昨年、賃金と条件の改善を求めて大規模なストライキが発生し、北米生産拠点の工場閉鎖を余儀なくされたことが報じられていますが、このストの解決策としてはジープ、ダッジ、ラムの従業員につき、契約期間中に賃金25%を増額することが含まれています(これによって、契約が終了する2028年には組立工場の労働者の時給は42ドル=6,321円になる可能性がある)。

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ステランティスCEOの年収は3650万ユーロ

そこで今回報じられているのがステランティスのCEO、カルロス・タバレス氏の2023年における報酬が3650万ユーロ(現在の為替レートにて約60億円)ということ。

この金額はフェラーリCEOであるベネデット・ビーニャ氏の7億4000万円はもちろん、GM(メアリー・バーラCEO)の50億円とフォード(ジム・ファーレイCEO)の28億円に比較してもかなり高い金額となっています。

なお、3650万ユーロというのはカルロス・タバレスCEO自身の2022年の報酬に比較しても56%高い金額だそうですが、2022年のステランティス従業員の平均給与である7万6203ユーロ=1242万円)の518倍という額であもると報じられています。

もちろんこの「518倍」ということにも驚かされるものの、ステランティスの従業員の平均年収が1214万円という事実にも驚かされ、これは日本の2023年における平均年収である414万円の「まさに3倍」。

マセラティ

ステランティスは非常に慎重な自動車メーカー(グループ)である

なお、ステランティスはマセラティのようなプレミアムカーブランドからダッジといったアメリカンマッスルの象徴、さらにはシトロエンのように普及価格帯のクルマを得意とするブランドなど広範にわたって製品を展開しています。

ただしそれらブランド内においてシナジー効果を演出できるよう設計やコンポーネント、プラットフォームの共有化を進めていて、たとえばアルファロメオとジープとの(車体の)共同設計といった「大陸をまたいでの共通プロジェクト」も多数存在しているわけですね。

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その一方、各ブランド間での差別化を拡大する方向を採用し、自社ブランド間で競合しないように各ブランドのキャラクターを際立たせており、たとえばアルファロメオだと「ドライバーズカー」、ランチアだと「イタリアンデザインの先鋭化」といった具合です。

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さらには中国の脅威をかなり早い段階から認識し、しかしながら北米では現在「唯一」テスラの充電規格「NACS」を採用していないメジャーグループでもありますが、なにかと独自の戦略を採用し、慎重に状況を見つつも判断し、ものごとを進めるといった印象も持っています。

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