
| クルマは単に「高性能で、生産数が少なければ」いいというものではない |
そこには「ドラマ」あるいは「ストーリー」が必要である
さて、ブガッティ、ケーニグセグ、パガーニなどのハイパーカーを自身のガレージに納める米不動産王、マニー・コシュビン氏。
中東から戦争難民として米国に移住し、無一文から不動産王へと成り上がったという人物ですが、今回自身の公式YouTubeチャンネルへと「もう二度と買わないクルマ:トップ5」と、「再び手に入れたい / 買い増ししたいクルマ:トップ5」を公開し、その理由を包み隠さず語っています。
米カーコレクターが語る「もう一度、あるいは追加にて購入したいクルマ5選」
マニー・コシュビン氏が再び購入したいと願うクルマは、単なる速さだけでなく、歴史、芸術性、そして運転体験の「何か特別なもの」を兼ね備えているものばかり。
今回は以下のクルマを挙げています。
マクラーレン P1
このクルマは彼が再び購入したいモデルの筆頭に挙げられ、彼が所有するP1は10年経っているものの、運転すると未だに「手に汗をかくほどの興奮をもたらす」。
900馬力以上のハイブリッドシステムとそのテクノロジーは今も非常に印象的で、マクラーレンの技術とレガシーを考慮すると「非常に価値がある」と考えているようですね。
なお、彼自身が所有しているP1はサテン仕上げのエクスポーズドカーボンファイバー仕様で、ほかのマクラーレンの限定車(セナやスピードテール)を売却したにもかかわらず、このP1をずっと所有し続けていることからも「いかに気に入っているか」がわかりますね。※かなりの数のP1の動画を公開している
ポルシェ カレラGT
マニー・コシュビン氏はかつて2台のイエローのカレラGTを所有していましたが、そのうちアメリカ国内向けに作られたイエローのモデルはわずか45台。
正直なところ、この車を売却したことを少し後悔しているそうで、ペダルが近いため「細身の靴が必要」だと述べていますが、もし価格が「リーズナブルな水準」に戻るなら、彼の「欲しいものリスト」に間違いなく入るとのこと。
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マクラーレン 722S ロードスター
アメリカ国内向けに作られた722S ロードスターは「ごくわずか」(20~25台程度)しかなく、マニー・コシュビン氏はこのクルマにて「投資額を倍にして回収した」。
しかし、彼が売却した後もその価値はさらに倍増したため、もし価格が下がるようなら「欲しいものリスト」に追加したいと考えているようですね。
ちなみにマニー・コシュビン氏はメルセデス・ベンツ SLRマクラーレンのコレクターとしても知られています。
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フェラーリ F40
このF40は、彼が所有したいフェラーリの中で「唯一」のクルマであり、フェラーリの「絶対的に信じられないほどの遺産の一部」だと評しています。
エンツォ・フェラーリが開発とデザインに携わった「最後のクルマ」であり、彼の意見では「すべてのフェラーリの始祖」と言える存在ですが、残念ながら、その価格は彼の「手の届かないところへ行き続けている」とのこと。※マニー・コシュビン氏に手が届かないものはないと思われるが、その価格が「常識外」に水域に差し掛かり、価値を超えた価格で取引されているという意味なのだと思われる
パガーニ ウアイラ
マニー・コシュビン氏にとって、このウアイラは今でも「自動車芸術の傑作」であり、オラチオ・パガーニ氏を「最も素晴らしい自動車アーティスト」と称賛しています。
彼がウアイラを購入して以来、価格は明らかに上昇していますが、特に「エルメスエディション」であれば、絶対にもう一度購入したいと考えているもよう。
また、なぜブガッティではなくパガーニなのかという質問に対しては、ウアイラの「ディテールへのこだわり」と「他のどのクルマとも違う見た目」が理由であり、公道で見れば誰もがパガーニだと認識できる点が決め手だと語っています。※彼にとって、ブガッティ・シロンは6番目の選択肢とのこと
もう二度と買わない!「購入NG車種」TOP5
そしてここからは「二度と買わない」クルマのトップ5。
サリーン S7
「運転しにくくて悪夢。ハンドルに馬力がついていかない」と自身命を脅かすほどの恐怖体験を告白 しています。
マクラーレン スピードテール
「期待ハズレ」。特にバッテリー問題で失望し、「二度と買わない」と明言しており、たしかに納車直後からバッテリー関係のトラブルにたびたび言及していますね。
実際のところ、多額のコストをかけて制作した「エルメス」仕様にもかかわらず、あっさりと売却していますね。
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フェラーリ360スパイダー
「パンチが弱い」。さらに、値落ちが激しく「投資としても失敗だった」との評価。
ランボルギーニ・アヴェンタドール・ミウラ・オマージュ
限定50台の特別仕様ながら「アヴェンタドールの塗装違いに過ぎない」と酷評し、価格に見合わないと吐露。

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限定版ウォッチ付きとはいえ「腕時計以外、特に特別な点は無かった」とコスパ面にて酷評し、ポルシェの限定商法に対しての疑問を述べています。
締め括り&感想
こうやってみると、マニー・コシュビン氏の考えるコレクションの選別基準は非常に明確で、単に「高いパフォーマンスを誇る」「生産台数が少ない」ということのみにとらわれず、「そこに使用される技術がいかに革新的であるか」「そのクルマがいかに時代、あるいはそのメーカーのあり方を変えたか」という点に注目しているようですね。
さらには「そのクルマの適性相場」にも着目しており、いかに同氏のお眼鏡にかなったとしても、「相場を逸脱した」クルマに対して手を出さいないこともわかります。
マニー・コシュビン氏の語る「もう一度買いたい、あるいはもう絶対に買わない」クルマ5選を語る動画はこちら
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