>アストンマーティン

アストンマーティンは限定車に対して今後もMTを継続採用するもよう。フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンに対するアドバンテージとなりそうだ

2023/10/08

アストンマーティンは限定車に対して今後もMTを継続採用するもよう。フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンに対するアドバンテージとなりそうだ

| アストンマーティンのクルマは「無駄を楽しむ」人が乗るものであって、そこにMTの介在する余地が存在する |

電気自動車時代になれば「完全に」MTは死滅してしまい、その危機感が現在のMTブームを支えているのだろう

さて、アストンマーティンはつい先日、創業110周年を記念して、V12エンジンとマニュアル・トランスミッションを搭載した限定スーパーカー、ヴァラー(Valour)を発表したところ。

なお、このヴァラーは「V12とMTという組み合わせを持つ最後のクルマ」と見られていたものの、今回「アストンマーティンは、マニュアル・トランスミッションを搭載した特別仕様車をさらに製造する計画を持っている」との報道がなされています。

アストンマーティンが「V12+マニュアル」搭載の限定スーパーカー、Valour(ヴァラー)を発表。「一つの時代の最後」を記念し、限定台数110台はすでに完売
アストンマーティンが「V12+マニュアル」搭載の限定スーパーカー、Valour(ヴァラー)を発表。「一つの時代の最後」を記念し、限定台数110台はすでに完売

| まさかアストンマーティンがここまで限定モデルを多数発表するとは | ただしいずれのモデルにも存在意義があり、コレクターとしては「全部揃える」しかなさそうだ さて、アストンマーティンが110周年を祝 ...

続きを見る

「マニュアル・トランスミッションが、そのクルマを記憶に残るものにする」

今回報じられた内容によると、アストンマーティンのオーダーメイド車両の責任者であるマーク・ニュートン氏が「マニュアルトランスミッションを存続させる」という意向を示したとのことで、同氏によれば「マニュアルトランスミッションが提供するユニークな体験により、このトランスミッションがドライバーを常に夢中にさせ、そのクルマのドライビングエクスペリエンスを記憶に残るものにする」。

さらには同社にてCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)を務めるマレク・ライヒマン氏もこれに同意し、「世の中がある方向に流行を押し進めると、必ずその反対方向のものを買いたがる人がいる」とも。

たしかにこれは言い得て妙でもあり、普通に選べるものには興味を示さないものの、それがなくなるとなれば途端に多くの人が買い急ぐといった現象によく似ているかもしれません。

実際のところアストンマーティンは2019年頃、ヴァンテージにマニュアル・トランスミッションを追加したものの、ほとんど売れず、結果的に「MT廃止」へと動いています。

12

アストンマーティン
アストンマーティンが2022年にもMT廃止を決定!「MT導入は愚かな判断だった」「MTはもう不要」「MTでは環境規制に対応できない」

| アストンマーティンはマニュアル・トランスミッションを作り続けると宣言していたが | 実際のところ、誰もマニュアル・トランスミッションは求めていなかった さて、このところチョコチョコと情報が伝えられ ...

続きを見る

ただ、この頃はまだガソリン車が近い将来に消滅するということに対して現実感がなく、よってほとんどの人がMTそのものがまさか(アストンマーティンに限らず)消滅するとは考えていなかったのだと思われ、しかしその後ガソリン車の存続が危うくなるにつれ、ガソリン車とともにMTも「未来永劫」消滅してしまうという危機感に駆られたのかもしれません。

マニュアル・トランスミッションが残るにしても「限定車のみ」

しかしながらアストンマーティンがマニュアル・トランスミッションを継続するといっても、それは「限定車のみ」に限るようで、これによってアストンマーティンは自社の限定モデルの価値を高めようとしているのかも。

実際のところ、フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンといったライバルたちは通常ラインアップ / 限定ラインアップ問わずマニュアル・トランスミッションを持たず、よって「MTを選べる」アストンマーティンはここで大きなアドバンテージを持つことになりそうです。

もちろんライバルたちがMTを捨てたのは「究極のパフォーマンスを目指したがため」ですが、アストンマーティンのクルマは「サーキットでコンマ何秒を削る」タイプのものではなく、よってMTとのマッチングも(キャラクター的に)優れるのだと思われます。※アストンマーティンの持つクラシカルなイメージもMTと相性がいい

1

合わせて読みたい、アストンマーティン関連投稿

え?これがアストンマーティン?超ワル顔、そしてアストン史上最も出力の高いMTワンオフモデル「Victor」発表

| このクルマがアストンマーティン公式とは信じがたい | アストンマーティンのパーソナリゼーション部門、「Q」が突如ロンドンにて開催されたコンクール・デレガンスの会場にてワンオフモデル「Victor( ...

続きを見る

101台製造の予定だったところ65台しか作られなかったアストンマーティンV12ザガートが競売に。今では希少な「自然吸気V12+MT」という組み合わせを持ち高騰必至
101台製造の予定だったところ65台しか作られなかったアストンマーティンV12ザガートが競売に。今では希少な「自然吸気V12+MT」という組み合わせを持ち高騰必至

| ザガート各モデルは後になって大きくその価値を上げることが多い | いつ見てもザガートの仕上げの美しさには驚かされる アルファロメオ・ジュリアSWBザガートを発表したことで再注目を集めているイタリア ...

続きを見る

アストンマーティンがヴァルハラに採用される「6つのF1由来の技術」を紹介。今後アストンマーティンはF1との結びつきを強化しロードカーのパフォーマンスを高めることに
アストンマーティンがヴァルハラに採用される「6つのF1由来の技術」を紹介。今後アストンマーティンはF1との結びつきを強化しロードカーのパフォーマンスを高めることに

| ヴァルハラは今年末にかけてテストを開始、そして2024年には生産をスタート | その開発における大きな部分をシミュレーターが担う新世代ハイパーカー さて、現在正式発表を控えているアストンマーティン ...

続きを見る

参照:Top Gear

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->アストンマーティン
-, , , , ,