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ロータスが「今年前半で2,200台を生産し、エレトレを中心に17,000台を受注した」と発表。過去のロータスの年間販売記録は1,710台、やはりSUVの威力は絶大

2023/08/14

ロータスが「今年前半で2,200台を生産し、エレトレを中心に受注を17,000台獲得した」と発表。過去のロータスの年間販売記録は1,710台、やはりSUVは爆発力を秘めている

| 生産さえ軌道に乗れば、今後のロータスについては心配なさそうだ |

なんだかんだいいながら、多くの人が「ロータスのSUV」を待ち望んでいたもよう

さて、先日「生産の遅れによって納車が進まない状態にある」と報じられたロータスですが、今年前半だけで受注が17,000台を越え、(生産が進まなかったという悪条件はあるものの)昨年1年かけて納車した576台を遥かに超える注文を確保した、とのこと。

そしてその多くはロータス初のSUV「エレトレ」であり、「SUVはスポーツメーカーを救う」という方程式が正解であったことがここでも立証されたわけですね。

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ロータスは「生き残るためにSUVを販売する」と公言していたが

なお、ロータスのマネージングディレクター、マット・ウインドル氏は「我々にスポーツカーを作って欲しいのであれば、まずはSUVを作らねばならない」と発言しており、これはつまりポルシェやランボルギーニ、アストンマーティンと同じく「SUVの圧倒的多数の販売台数をもって利益を稼ぎ、その利益をもって優れたスポーツカーを作る」ということ。

ロータスのボス「我々にスポーツカーを永遠に作って欲しい?であれば、まず今はSUVを作ろうではないか。それがスポーツカー継続の唯一の方法だ」
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一昔前であればスポーツカーメーカーの上層部がこういった発言をしようものならば即刻解任されたかもしれないものの、上述の例もあり、そして逆にSUVを投入しなかったマクラーレン、ロータスが窮地に陥ったことを多くの人が認識しているので、スポーツカーメーカーがSUVを作ることについて今どき反対する人はいないものと思われます。

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おまけに現在ではフェラーリもプロサングエを導入しており、もはや「スポーツカーメーカーがSUVでもって利益を稼ぐ」のは当然の戦略になっていると考えていいのかも。

加えて、スポーツカーメーカーがSUVを発売したとなると、そのブランドのファンがセカンドカーもしくはサードカー、ファミリー用としてこれを購入する可能性が高く、つまり商業的に成功する可能性が非常に高い、もしくは約束されているとも考えられます。

ロータスは今後、「過去最高」を連発する可能性も

なお、現在ロータスは中国の吉利汽車(Geely)傘下に収まっており、豊富な資金を獲得したことによって新製品の開発を加速化させています。

とくにエヴァイヤ、エレトレは吉利汽車グループ内の各ブランドが持つ技術を結集させたクルマだと考えてよく、そう考えるならばロータスが吉利汽車傘下に入ったのは文字通り「正解」だと言って良さそう。

ちなみに同グループには「ボルボ」「ポールスター」のほかZkkerやLynk&Coが収まり、さらに吉利汽車はメルセデス・ベンツの最大株主であるとともにアストンマーティンへの出資など多方面に渡って関係性を強めており、これらブランドとのなんらかの協業や技術的な交換が行われる可能性も。

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そして現在のロータスに話を戻すと、(昨年は生産が滞っていたものの)今年の前半のみで2,200台のエミーラを生産しており、これは2022比ですでに381%(3.8倍)という数字。

さらに17,000台ほどの受注残を持つということになりますが、これまでのロータスは「1,500台前後」の生産に留まっており、たとえば2020年だと1,378台、2021年には1,710台で「過去最高」。

つまりは2023年前半のみでも過去最高記録を更新しており、受注残を数年かけて生産するであろうことを考慮すると、今後の数年間はまず記録づくしになると考えて良さそうですね。※ただ、イキナリ受注が増えたので生産能力が問題となりそうではある

そして、そう考えると「中国企業に買収されることは、けして悪いことではない」ということになりそうです。

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