>ロータス(Lotus)

苦境に陥ったロータスがついに「完全電動化」方針を撤回しガソリンエンジンの存続を決定。今後はハイブリッドやレンジエクステンダー車を投入することに

ロータス

| カーガイにとっては朗報ではあるが、エヴァイヤ、エメラ、エレトレなどのEVは「短命」に終わる可能性も |

現時点では「新しいロータス」の展開は謎である

さて、「2028年までに完全電動化」を目指し、ガソリンエンジンの全廃を目指していたロータス。

しかしその後、ほかの自動車メーカー同様にEVに販売が芳しくなく、そのため大きな危機に陥っていることが報じられていますが、今回はその危機を受け「完全電動化への移行計画を撤回し、今後はハイブリッドとレンジエクステンダーEV(EREV)を採用してゆく」とコメント。

これは現在中国にて開催されている広州モーターショーの場にて、オートカーがロータスCEO、フェン・チェンフェン氏に確認を取った内容だとして報じられています(現在ロータスは中国・吉利汽車の傘下にある)。

ロータス
「EVブランド」へと仕切り直したロータスが危機を迎える。昨年比で売上は増加したものの目標に届かず予定販売台数を46%引き下げ、損失が拡大したことで「計画再考」

| 当初の計画では「現在の倍以上」のクルマが販売されているはずであったが | 実際には思ったようにクルマが売れず、追い打ちをかけるように米国と欧州が「中国製EVへの高額関税」を発動 さて、ロータスが2 ...

続きを見る

エミーラは最後のガソリン車とはならない

この決定は非常に衝撃的で、というのもエミーラは「最後のガソリン車」という触れ込みではあったものの、今後ハイブリッド車が発売されれば「そうはならない」ことを意味しているためであり(それでもエミーラが純粋な最後のガソリンエンジン搭載ロータスになるのは間違いないだろう)、これからのロータスが大きく変わることを意味します。

加えて、フラッグシップとしてのエヴァイヤの立場も曖昧になり、これまで計画されていたエレクトリック・スポーツ(タイプ135)についても再考がなされるものと思われますが、現時点ではロータスがどういった形でハイブリッドそしてEREVを登場させるのかはナゾのまま。

ただし広州モーターショーの場ではロタースが「スーパー・ハイブリッド」なる技術の開発を進めており、これはターボチャージャー付きの内燃機関と高速充電を組み合わせ、合計1,100kmもの航続距離を実現することとなるもよう。

L1004276

今後ロータスはどういったパワートレーン / パッケージングを採用するのか?

そしてフェン・チェンフェイ氏は別メディアに対しても本件に関するコメントを行っており、ウォール・ストリート・ジャーナルに対しては「ロータスでは、純ガソリン車、純電気車など、最良の動力技術を常に選んできました」と述べており、ここへハイブリッド、レンジエクステンダーEVが加わることとなりますが、これまでロータスはPHEVを選択肢に入れておらず、というのも「バッテリーが切れるとドライビング体験が妥協されるため、プラグインハイブリッドはロータスに適さない」から。

しかしフェン・チェンフェイ氏は「新しい900Vアーキテクチャを導入し、バッテリーを”バッテリー交換を行うよりも速くフラッシュ充電”できるようにしてこの問題を解決する」とも語っていて、つまりはプラグインハイブリッドの登場があるのかもしれません。

L1004326

ロータス
ロータスの「エリーゼ / エミーラ後継」EV、”タイプ135”に黄信号。現在のバッテリー技術をもってロータスが納得できる性能を実現するのは不可能だと報じられる

| ロータスはすでにタイプ135の発売を2026年から2027年に延期している | このままだと「高価で重く、航続距離が短い」実用性の低いスポーツカーになってしまうのかも さて、ロータスは(非常に)軽 ...

続きを見る

そして今後もロータスは「そのモデルの性質にあわせ」最適な(複数形式の)パワートレーンを選択する可能性があり、「バッテリーが消耗するほど高回転を多用しない」「重量が増えたとしてもさほど問題にはならない」であろうセダンやSUVにはプラグインハイブリッドを採用するのかもしれませんし、軽量性が命であるスポーツカーにはマイルドハイブリッドを採用したり、あるいはEVとして設計されているであろうタイプ135の「更新版」にはエレクトリックパワートレーンを中心とし、しかしバッテリーを減らして軽量に仕上げ、そのかわりにレンジエクステンダーを積むEREVというパッケージが選択されるのかもしれません。

現時点では今後の展開はまだまだ未知数ではあるものの、「ガソリンエンジンを捨てない」という選択を行ったことでロータスがその可能性を大きく伸長させたことは間違いなく(未来の技術ではなく、過去の技術がその可能性を拡げるというのも皮肉な話ではあるが)、続報に期待したいところでもありますね。

合わせて読みたい、ロータス関連投稿

ロータス
「販売目標を半減させた」ロータスの危機は予想以上?今回は「英国にて従業員を200人削減する準備が進行中」と伝えられる

| ロータスがこのまま「電動化」をひた走るのか、それともガソリン車に再注力するのかは不明である | しかし現在の流れ、そして親会社の意向を考慮すると「ガソリン回帰」の流れはないだろう ロータスは202 ...

続きを見る

ロータスは今後その方向性を変化させる?セオリー1がなぜ重要なコンセプトなのかに触れ「私達は顧客の声を聞き、対応するのに十分な機敏性と最適な規模を持っています」
ロータスは今後その方向性を変化させる?セオリー1がなぜ重要なコンセプトなのかに触れ「私達は顧客の声を聞き、対応するのに十分な機敏性と最適な規模を持っています」

Image:LOTUS | どうやらエヴァイヤ、エレトレ、エメヤはロータスが期待するほどの反響を得られなかったようである | そしておそらく、ロータスは「軽量コンパクト」というそのルーツに回帰すること ...

続きを見る

ロータス
え?ロータスが自動運転技術にて日本市場に参入との報道。「自動車メーカー、ベンダーを対象に自動運転技術および開発システムを採用してもらいます」

| あたらしいロータスには色々な意味で驚かされてばかりである | ボクは「あたらしいモノ」「挑戦」が大好きなのでこのロータスの動きは歓迎したい さて、先日「原点回帰の」超軽量スーパーカー、セオリー1を ...

続きを見る

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Cirqua_Recommend / 1845256

->ロータス(Lotus)
-, , , ,