
Image:Brabus
| さらなる狂気へ:ブラバス「Deep Blue」仕様とは? |
通常版から約1,000万円アップ、その理由は“織り込まれた青”
さて、ブラバスは以前に「メルセデスAMG SLをベースとしたシューティングブレーク」、ブラバス ロケットGTSをリリースしていますが、今回は「既存のBrabus Rocket GTSじゃ物足りない」という人々に向け、“さらなる地獄”が創り出されることに。
このクルマの名は「ロケットGTS ディープブルー(Rocket GTS Deep Blue)」、ベースはもちろんメルセデスAMG SL 63 S E Performance。
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その価格はなんと2億6000万円
なお、メルセデスAMG SL 63 S E Performanceの価格は3350万円ですが、このブラバス ロケット GTS ディープブルーの価格はなんと邦貨換算で2億6000万円(180万ドル)。
ここまで高額になってしまう理由は「ボディ形状を変更していること」に加えてボディやホイールなどいたるところにカーボンファイバーを使用しているためで、しかし今回限定モデルを発表したということは、これまでのブラバス ロケット GTSであっても(こちらは2億5000万円)けっこう人気があったということなのかもしれません。
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美しすぎるブルーカーボン、その裏にある性能哲学
このロケットGTS ディープブルー”最大の特徴”は、織り目が見えるエクスポーズド仕上げのブルーカーボンボディ。
これはラッピングやブルークリアペイントによるものではなく、青い繊維をカーボン織り込みに直接ブルーを表現したもので、ブラバスは内装トリムにもこのパターンを反映させています。※ただし一部にはクリアブルー塗装がなされているように見える
ただ、このロケットGTS ディープブルーは美しいだけでなく、空力性能も「本物」で、専用フロントスプリッターは車体前部のリフトを抑制し、巨大なリアディフューザーやダックテールスポイラーは実際にダウンフォースを生む設計を持っています。※その効果が風洞実験によって立証されているようだ
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1,000馬力級ハイブリッドパワーで地平線へ
搭載されるエンジンはSL 63の4.0L V8を4.5L(4,407cc)へボアアップし、ターボと電動化によって合計出力986ps/1,195Nmを達成。
ハイブリッドながら、ブラバスによる専用設計のチタンエキゾーストによって「V8交響曲」を奏でるとされ、排気音にも一切妥協はない、と説明されています。
ちなみにブラバス ロケットGTS ディープブルーのパフォーマンスは以下の通り。
- 0-100km/h加速:2.6秒
- 0-200km/h加速:9.5秒
- 最高速度:317km/h(197mph)
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内外装にまで及ぶ専用ディテール
このロケットGTS ディープブルーの足元を支えるのは専用デザインのモノブロック P プラチナムエディション ホイール。
フロント21インチ、リア22インチというサイズを持ち、5スポーク設計によりブレーキシステムの冷却にも貢献すると説明されています。
車重についても標準のSLより軽量化され、カーボンパーツと軽量カーペットの装備等によって(もちろん電動トップ開閉機構も削除されているものだと思われる)2,320kgを下回っているのだそう。
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仕様(主要スペック)
項目 | 内容 |
エンジン | 4.5L V8ツインターボ+エレクトリックモーター |
総出力 | 986ps / 1,195Nm(電子制御リミット) |
トランスミッション | 9速スポーツAT |
0-100km/h | 2.6秒 |
0-200km/h | 9.5秒 |
最高速度 | 317km/h |
駆動方式 | 電気式4WD(リアモーター+前輪駆動) |
タイヤ | 前275/35ZR21、後335/25ZR22 |
ブレーキ | Brabus専用高性能ブレーキ |
重量 | 2,320kg以下 |
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結論:「速さ」と「美しさ」を超越した、孤高のアートピース
ブラバス ロケットGTS ディープブルーは、単なるハイパフォーマンスカーではなく、まさに「空力、エンジニアリング、美学のすべてを突き詰めた“走るカーボン彫刻”」。
ここまで来ると価格も性能ももはや常識外ではありますが、ブラバスの狂気に魅せられる一握りの富裕層には2つとない選択肢になりうるのかもしれません。
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参照:Brabus