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マクラーレンの体制変更が完了、バーレーン政府系ファンドがマクラーレンの株式100%を取得したとの公式発表。これで資金の心配はなくなり全力で前に進めそう

マクラーレン

| マクラーレンはこの数年、大きな資金的困難に直面していたが |

今後の路線についても気になるところではあるが、おそらく大きな変更はないだろう

さて、この数年つねに資金的問題に直面し続けてきたマクラーレンにとって、ついに「安息の日々」が訪れるもよう。

今回、マクラーレンは公式プレスリリースにて「バーレーン政府系ファンドであるバーレーン・ムムタラカット・ホールディング・カンパニーがマクラーレンへの出資比率を60%から100%に引き上げ、同社の完全な所有権を獲得した」と発表しています。

ちなみにバーレーン政府系ファンドがマクラーレンを買収するという話は昨年末にも出ていますが、実際にマクラーレンは「昨年末からの行動に続き、マクラーレン・グループ・リミテッドは本日、資本再編が完了したことを発表します。 これは、高級自動車およびエリートモータースポーツグループの継続的な変革の旅における大きなマイルストーンとなります」とコメントしており、当時のウワサが事実であったこともわかりますね。

マクラーレン
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今後の方針については現時点では未発表

なお、今回の公式発表では「組織再編が完了した」ということに重点が置かれ、今後の展開について詳細は明かされず。

ただしマクラーレン・グループ執行会長のポール・ウォルシュ氏は次のように述べています。

私たちは、この契約を通じてマムタラカットがマクラーレンに継続的に貢献し、私たちの所有権とガバナンス構造を強化することを嬉しく思います。 これにより、業界パートナーとの技術提携の可能性を引き続き模索しながら、新製品や新技術への投資を含む長期的な事業計画の実現に注力できるようになります。

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ムムタラカットの最高経営責任者、シェイク・アブドゥラ・ビン・ハリファ・アル・ハリファ閣下のコメントは以下の通り。

今日の発表は、高級スーパーカーとモータースポーツ業界におけるリーダー的地位を高めるという当社の軌道の次の段階を具体化するものです。 この組織再編と簡素化された新たな構造により、マクラーレンは成功に向けて位置付けられ、今後数年間の会社の成長を促進するための新しいパートナーシップの模索などの戦略的道が開かれます。このプロセスの完了は、マクラーレンの継続的な革新と卓越性への長期的な取り組みに対する私たちの支援を反映する重要なマイルストーンでもあります。

おそらく今後の方向性に変化はないものと思われる

マクラーレンは現在マイケル・ライターズCEOのもと再建を急いでいますが、750S、(改良版)アルトゥーラ、そしてGTSを発売し市販車部門を強化するとともに、グループとしてはF1、インディカー、フォーミュラ E、エクストリーム E、eスポーツといった幅広いジャンルにて世界中で存在感を強めています。

ただしここまでの道のりは平坦ではなく、この数年絶えず資金面での問題に直面しており、遅れていたアルトゥーラの開発にかかる資金調達のために2022年に(マクラーレンが所有していた)ヒストリックカーの一部を売却し、遡ること1年前にはなんとマクラーレンは本社とF1工場を売却せなばならないという事態に陥っていたわけですね(そのほか、いくつかの関連会社も売却している)。

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マクラーレン・アルトゥーラ
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ただ、もともとバーレーン政府系ファンドはマクラーレン株式の60%を保有していたこと、そして現在の路線が成功していると考えられることから「今後も現在の路線を継続する」と考えていいのかも。

そして今後はまず年末までに新しいハイパーカーを発売する可能性が報じられ、そして待望のSUV、加えてスポーツカーラインナップの一新が期待され、豊富な資金を得たことによる今後の復活そして躍進が期待されるところですね。

マクラーレン
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参照:McLaren

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