
| ミニ・コンバーチブルは「ミニ一族で2番めに売れていない」モデルだった |
ミニが「コンバーチブル」を廃止する、との報道。
これはカーメディア、 AutoNewsが伝えたもので、2024年2月に現行ミニ・コンバーチブルの製造が終了するとともにラインアップから消える、とのこと。
ただ、裏を返すと「現行モデルはあと3年以上作り続けられる」ということになり、これはこれで衝撃でもありますね。
ちなみに現行ミニ、つまり第3世代となるF世代は2013年から展開が開始されているので、R世代(初代は5年、二世代目は7年)のモデルライフに比較してかなり長い寿命をまっとうする、ということに。
この背景については、なかなか思うようにその密度が上がらないバッテリー、不透明な経済・自動車業界の状況などが起因していると思われ、ほかの自動車メーカー同様、「やむにやまれぬ」判断ということになりそう。
一時は「オープンがないと売れない」とまで言われたが
なお、かつて北米が最大の自動車マーケット出会った頃、「北米ではオープンモデルが無いとそのクルマは売れない」とも言われ、996世代のポルシェ911については「北米で販売された半数がオープン」だった時期があり、そして「初代BMW 8シリーズ」はオープンモデルがなかったために販売が伸びず生産終了になったとも言われるほど。
ただし現在、自動車マーケットのトレンドを決するのは(オープン人気が低い)中国であり、かつてはオープン大国であった北米においてもオープンカーの人気はどんどん下火になっていて、ミニ・コンバーチブルだと2018年には5,334台、2019年にはわずか4,031台を販売したのみ。
ちなみにこの数字はミニのラインアップの中では「クラブマンに次いで低い」数字だそうですが、どうしてこうなった・・・という感じです。

ミニ・コンバーチブルが売れないのは「オープン人気下降」のみが原因ではない?
なお、ミニ・コンバーチブルはかなり「高い」ことでも知られ、日本だとその価格は381万円~。
北米では27,900ドルからのスタートだそうですが、これはマツダ・ロードスターの26,580ドル、フォード・マスタング(エントリーモデル)の26,670ドル、同じくシボレー・カマロのエントリーモデル25,000ドルよりも高く、なんとダッジ・チャレンジャーの28,095ドルに近い設定となっていて、ミニ・コンバーチブルが売れないのはその価格にも理由があるのかもしれません。
そして、価格について言えば、ミニはかつて「数少ない(時期によっては唯一の)」プレミアムコンパクトであり、よって高価でも売れた時期があったものの、最近ではほかメーカーともミニの対抗たりうるモデルを、ミニよりも高いコストパフォーマンスにて発売していて、ミニブランドの競争力が相対的に下がっているのも間違いない、と考えています。