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ロールスロイスの最新ワンオフ「ファントム・オーキッド」登場!蘭の花が持つ「立ち直る力」を表現すべく、複数アーティストと共同し2年の開発期間を経て完成

2022/02/07

ロールスロイスの最新ワンオフ「ファントム・オーキッド」登場!蘭の花が持つ「立ち直る力」を表現すべく、複数アーティストと共同し2年の開発期間を経て完成

| ロールスロイスのオーナーは車両のカスタムに「もう一台買えるくらい」お金をかけていそう |

現在、ほぼ100%のロールスロイスがこういった「カスタム車両」だと言われている

さて、これまでにも古い木材や隕石などを使用したり、エルメスとのコラボレーションを行ってきたロールスロイスですが、今回はアーティスト兼テキスタイルデザイナーであるヘレン・エイミー・マーレイさんとの共同作業によって「ファントム・オーキッド」を作成。

なお、オーキッドはシンガポールの国花でもありますが、実際にこのファントム・オーキッドはシンガポールの顧客のオーダーによって製作されたものだと紹介されています。

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ファントム・オーキッドの開発にかかったのは2年

このロールスロイス・ファントム・オーキッドの開発にかかったのは約2年だといい、もちろんこれを担当したのはロールスロイスのビスポーク部門。

ロールスロイスによると、このファントムはオーキッドの持つ「立ち直る力、美しさ、力強さ」にインスパイアされており、(インテリア向けの)オーキッドをデザインしたのが上述のヘレン・エイミー・マーレイさん。

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彼女は6人のチームとともに200時間以上を費やしてインテリアを飾るオーキッドを製作したそうですが、まずは彼女のデザインしたオーキッドがシルクのクレープサテンに印刷され、その後手作業にて刺繍が施されますが、これは「何枚も」布を重ねて行われている、とのこと。

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ヘレン・エイミー・マーレイいわく、「今回の作品について、シンガポールオーキッドはじめ数種類のランからインスピレーションを受けた」と語り、実際にランの花を観察し、その本質が「色」であることに着目。

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これまでにもいくつかランをモチーフにした作品を手掛けてはきたものの、今回はその色そしてリアルさに着目することになり、シルクに「デジタルプリント」する際の技術にこだわったと述べています。

そしてロールスロイスのダッシュボード、通称「ギャラリー」にこれを表現すべく、刺繍と同じ形に彫刻を施し・・・。

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その上から刺繍を貼り込み。

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そして「ギャラリー」に装着されるとこう。

このギャラリーは、もともとオーナーの好きなものを表現するスペースとして提案されており、これまでにも様々な「作品」がここで展開されています。

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ただし「ファントム・オーキッド」のカスタムはこれだけではなかった

そしてこのロールスロイスのオーナーはさらなる高次元のカスタムを求めており、後席シート用として備わる、開閉式テーブルの天板にもオーキッドを再現。

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こちらは別のアーティスト、ヨハン・ベンシェトリ氏の作品を再現したもので、ブラックの天板の上にパールにて蘭の花が埋め込まれているもよう(フェンダー上の蘭の花のグラフィックも同氏の作品)。

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その上からクリアラッカーを塗り、磨き上げることで段差を無くしているようですね(恐れ多くてこの上にモノを置くことはできない)。

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そしてフロントフェンダーにもオーキッドが再現されますが、ぼくがいつも思うのは、「ロールスロイスは、内装に関しては最高級の仕上げを行うのに、なんでボディ上のコーチストライプやグラフィックには段差があるんだろうな」ということ。

上で紹介した「テーブル」は一切の段差が無いように処理されていますが、このコーチラインは「ベースとなるボディカラーが仕上げられた上に、マスキングをして塗られており」、よってマスキングを剥がしたあとの段差、ちょっとしたギザギザが残っているわけですね。

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ちなみにフェラーリのストライプはオプション価格「100万円くらいから数百万円」ですが、塗り分けたところの段差が出ないように研磨のうえ最終的にクリア塗装がなされており(ランボルギーニも同じ)、ロールスロイスはなぜこれをやらなんだろう、と不思議に感じています(ロールスロイスの技術や、もともとの塗装にかかる手間を考慮すると、これはたやすいことだろうと考えている)。

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それはともかくとして、このロールスロイスのボディカラーは純正のアークティックホワイトにバイオレットとガラスフレークにて輝きを表現したものだと紹介されており、目にする角度、光の当たり具合によって色味が変化する、とのこと。

内装色については、グレースホワイト、ハバン、スモークグレーだと紹介されています。

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ロールスロイスのビスポーク部門にてリードデザイナーを務めるマイケル・ブライデン氏によると、「私達はファントム・オーキッドにて、シンガポールならではの価値観を反映した、先進的かつ均整とれたデザインを意識しました。蘭の花はアジアの様々な地域で目にすることができ、環境の変化にかかわらず逞しく適応し、繁殖してゆくことでも知られています」とコメント。

これがつまり、上述の「立ち直る力、美しさ、力強さ」ということなのでしょうね。

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