![ブガッティ自らが手掛けたヴェイロンのレストア2台が公開!1台は内外装をカラーチェンジ、もう一台は内装のトーンを明るく。レストアに際しては完全に車体を分解することに](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/03/BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang.jpg)
| 分解し、パーツを新品同様に修正し、さらに革を貼ったり塗装することを考えると、とんでもないコストが掛りそう |
なお、レストア開始から完了までにかかるのは構想含めて約3年
さて、ブガッティは2021年にレストア部門「 La Maison Pur Sang( ラ・メゾン・ピュール・サン=純血の館 )」をオープンさせていますが、今回は2台のヴェイロンのレストアが完了した、とアナウンス。
この2台のヴェイロンとは16.4クーペとグランスポーツで、アラブ首長国連邦を拠点とするコレクターが所有するクルマだとされ、今回はレストアに加えて一部のアップデートが施されていますが、それにかかった期間はおよそ9ヶ月だと報じられています。
![01 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721080105_884b079384_c.jpg)
レストアが完了したブガッティには認定書が付与される
このレストアはブガッティが抱える熟練した専門家チームによって行われていますが、顧客のデザインビジョンの一部である外観のアップグレードに加え、すべてのコンポーネント、サブシステム、ドライブトレインの完全な点検を含む入念な技術点検もあわせて実施されています。
これらの作業終了後、両モデルにはブガッティ・ラ・メゾン・ピュール・サンの認定書が発行され、2台のヴェイロンの作業が記録されるとともに、それぞれのモデルの価値とステータスが担保されることになるわけですね。
![09 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52720843311_d9d3e8e340_c.jpg)
ブガッティのヘリテージ&サーティフィケーション・スペシャリスト、そしてこの2つの改修プログラムの監督を務めたルイジ・ガッリ氏によると、「時間とともに成熟するヴェイロンは、今日、かつてないほど高く評価されています。このクルマは、2005年に発売された当時、時代をはるかに先取りした自動車設計とエンジニアリングの偉業でした。その事実は今日も変わらず、だからこそ、ヴェイロンは世界中のコレクターにとってますます魅力的な存在になり続けているのです。現代のクラシックと呼ぶにふさわしい、タイムレスなコレクターズアイテムなのです。モルツハイムにあるブガッティの本拠地では、世界中の新しいコレクターからヴェイロンへの需要が日々高まっています」。
![05 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52720928729_2ecddd6318_c.jpg)
これら2台のヴェイロンは、(コレクターが住む)ドバイの自宅からモルツハイム(ブガッティ本社のアトリエ)へと送られてレストア作業を受けますが、それに先駆け、世界最大のブガッティ・ディーラーであるブガッティ・ドバイと顧客とによって今回のレストアプログラムの打ち合わせが行われており、その起点はなんと3年前だと報じられています。
つまりは3年前から、顧客とドバイのブガッティチームとの間でアイデア出しのプロセスが始まっていたといい、そのプロセスそして「最高レベルのカスタマーサポートとコミュニケーション」を通じてそのようなレストアを行うか、そして完成形のイメージを育んでいったようですね。
![08 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721080030_2587fd3db2_c.jpg)
この2台のヴェイロンを所有するオーナーは「ブガッティ・ヘリテージ・プログラムの一環として、ブガッティ・チームがこの2台の素晴らしいヴェイロンに新たな息吹を与え、末永く鑑賞し楽めるようにしてくれたことには非常に感謝しています。ブガッティチームが提供するクラフトマンシップとエンジニアリングは、これまでと同様、世界トップクラスにあります」とコメントし、その仕上がりには非常に満足していることも伺えます。
![07 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721080035_7da97842bf_c.jpg)
ブガッティ自らの手によって2台のヴェイロンは完全に変身
なお、2台のヴェイロンともに内外装共に完全にリニューアルされており、こちらのクーペはもともとの「グレーとコニャック」から「ブラックブルーとブルー」というブガッティらしいカラーへと変更されています。
![02 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721149603_57e3ef3b0c_c.jpg)
ちなみにインテリアは「ハバナレザー」へと変更。
改装作業については、まず車両を完全に解体することから始まり、分解の過程において技術専門家がすべての部品を入念に点検し、新車同様の状態に復元することになるそうですが、内外装ではもともとの塗装やレザーを剥がさなくてはならず、相当に手間のかかる作業だということになりそうですね。
![12 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721109409_ca4a7dd890_c.jpg)
一方こちらのヴェイロン・グランスポーツはもともとの仕様に「近い」カラーリングとなっており、ボディカラーは変わらず、しかしインテリアのディテールを微妙に変えるというチャレンジがなされており、キャビンのメインカラーをシルクからマグノリアに変更することで「暖かみと明るさ」を加ています。
![11 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52720928659_5b96b1fb82_c.jpg)
これら2台のヴェイロンのオーナーは、「私はこの2台のブガッティを、モルスハイムの他のハイパースポーツカーとともに、長年にわたって大切にしてきました。性能、デザイン、エンジニアリングのパイオニアであるこの2台は、発売から10年以上が経過していますが、偉大なるブガッティにおいても、その地位は、今もなお揺るぎないものです。ヴェイロンを最高のコンディションで保管することが、ブガッティの傑作に敬意を表す唯一の方法だと思います」と語っており、ブガッティに対する深い愛情が伺えますね。
![03 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721149593_019a12eff8_c.jpg)
なお、このラ・メゾン・ピュール・サンの開設以来、ブガッティはすでに10台のレストアを完了させており、今後もさらなる”エキサイティングな”プロジェクトが待機している、とのこと。
![04 BUGATTI_La-Maison-Pur-Sang](https://live.staticflickr.com/65535/52721079980_2777d8ecb4_c.jpg)
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参照:Bugatti