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まだ欧米では論争が続いているのか・・・。BMWのデザイナーが4シリーズの巨大グリル批判に対し「グリルだけを見ず、車体全体を見て評価して・・・」と語る

2021/03/17

BMW 4シリーズの巨大キドニーグリル

| 実際に4シリーズを見ると、そんなにデザインは悪くない、とボクは思う |

さて、とにかく海外では大きな話題となっているBMWの「巨大グリル(日本ではさほど批判的な意見は見られないようだ)」。

とくに北米では酷評に近い評価が与えられているようで、BMWのデザイナーはこれまでにもなんどかそのデザインについて「釈明」するハメとなっています。

そして今回もまた、BMWのデザイン部門を統括するドマゴジ・デュケック氏が4シリーズの批判に対してコメントを発することに。

グリル単体ではなく車体全体を見てほしい

まず、ドマゴジ・デュケック氏が言うには「(大きくなった)キドニーグリル単体を見て語るのではなく、車全体を見てほしい。たとえば3品のコース料理のように、コース全体で評価すべきだ」。

そしてクルマ全体として4シリーズを見たとき、「そのデザインはメディアが叩くほど過激ではなく、むしろエレガントで優れたプロポーションを持つことがわかるはずだ」とも。

なお、ぼくが実際に4シリーズを見た印象だと、「そんなにバーチカルキドニーは悪目立ちしない」。

むしろボディのデザインに溶け込んでおり、これまでのキドニーグリルに比較しても優れているんじゃないかとも考えています(ぼくは4シリーズのグリルについては肯定派)。

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たしかに面積こそは大きいものの、このバーチカルキドニーはフレームともどもフラッシュサーフェス(ツライチ)化しており、たとえばボディカラーがダーク系であれば、これまでのキドニーグリルよりも目立たないかもしれません。

ちなみにBMWディーラーにて聞いたところでは、「結構評判はいい」とのこと。

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BMWは進化をやめない

なお、BMWがグリルを巨大化させたりバーチカルキドニーを採用するのには、中国市場でのプレゼンス強化、機能的な理由等があるのだと思われますが、その根底にあるのは「進化をやめないこと」。

BMWは常に変わり続けることをヨシとしており、たしかにこれまでにも何度か大きなデザイン的変革、そしてチャレンジを行っています。

ちなみに最近だと「ホフマイスターキンク(Cピラーとリアサイドウインドウとのデザイン的関係性)」を変更していますが、これについてもあまり評判がよろしくなかった模様。

BMWは「成功しているときこそ、変えてゆく必要がある」とも述べているものの、「成功している(評価されている)部分は変えないほうがいい」という現実もありそう。

BMWのデザイナー「成功しているときこそ変わるのだ。我々は前に進む必要があり、巨大キドニーグリルは変革の象徴である」。BMWは一歩も引く気はないらしい

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ただ、世の中には成功にすがったり、変えない(変わらない)ことで相対的な魅力を失ってしまったブランドも数多くあるので、BMWのアグレッシブな戦略については一定の評価をすべきだとも考えています。

そしてBMWはこういったデザイン的変革を「批判も承知」で行っていると見え、これまでにも「万人受けを狙っているのではない」ともコメント。

現在の自動車市場はまさにワールドワイドであり、これだけ消費者の志向が同時多発的に多様化してしまうと、そもそも「万人受け」を狙うことすら難しくなってしまい、そして万人受けを狙うと「結果的に何かよくわからなくなる」モノができあがってしまうこともまた事実なので、「一部だけに特化する」ことも、競争が厳しい現代において”生き残る”には大切なことなのかもしれません。

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参照: Esquire

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