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ダイムラーが2月1日より「メルセデス・ベンツ」へと社名変更!EVとソフトウエア中心の会社へと変貌を遂げ、テスラ同様の評価と株価を目指すもよう

2022/01/31

メルセデス・ベンツ

| 今回で100年以上の歴史において「4回目」の社名変更 |

もともと「メルセデス・ベンツ」は乗用車部門の名称ではあったが

ダイムラーはおよそ1年前、社名を「メルセデス・ベンツ」に変更すると発表していますが、これまでその変更時期についてはアナウンスされておらず、しかし今回「2月1日から」社名が変更されることが明らかに。

この社名変更は自動車業界の変化に伴うもので、「メルセデス・ベンツ」への切り替えは、同社がトラック部門を分離した後に行われ、ゼロ・エミッション車と多くのソフトウェアという未来への焦点を強調するために行われる、とアナウンスされています。

このアナウンスを見る限り、商用車と乗用車に大きな変化が起きている今、メルセデスは両者のガバナンスを分離することが最善と考えたようですね(商用車は当面の間ガソリンエンジンの使用が許可されるが、乗用車はそうではなく、一つの会社の中で両者をイメージ的に共存させることが難しい)。

メルセデス・ベンツはその価値を向上させようと考える

加えてメルセデス・ベンツは新技術やデジタル機能に注力するとも発表していますが、これによって自社の評価向上を期待してるとされ、「自社でソフトウェア開発を行うことで」高い評価を得ているテスラに倣いたいと考えているのでは、とも報道されています。

ダイムラーCEOのオラ・ケレニウス氏は記者団に対し、「"(評価の)倍率を引き上げるための真の変化 "が起こる」と語っており、同社の評価額は過去12カ月で40%増の740億ユーロに上るものの、これはまだ「真の変化が起きていない」段階であり、今後電気自動車の新型車を積極的に投入してゆくことでさらなる評価額の向上が期待できる、としています。

加えて「キャッシュフローと評価倍率を高めることができれば、メルセデス・ベンツ株には大きな可能性がある」とも述べていますが、日本の経営者とは異なり、その株価が最大の(自身の)評価となる欧米のCEOらしい発言だとも言えますね。

メルセデス・ベンツ

メルセデス・ベンツの未来はどこにある?

なお、メルセデスが昨年発売した最大の製品は、同ブランドのフラッグシップEVである「EQS」。

これは考えうる限りのテクノロジーと大型スクリーンを満載しており、テスラや他のEVの競合他社を凌駕すべく”高級電気自動車の高い基準”を打ち立てた意欲作ですが、メルセデス・ベンツはかなり早い段階から独自のインフォテイメントシステム(ハイ、メルセデス)を導入してきたことでもわかるとおり、デジタル化には積極的な企業です。

現在の自動車メーカーは先行き不透明な状況の変化にさらされており、というのも自動車業界の未来は「EVだけ」にとどまらず、新しいデジタルサービスがどのような形であれ自動車に導入される可能性が高いため。

そしてテスラが自動運転にて利益を得ようとしていることでもわかるとおり、ソフトウエアの優劣が自動車メーカーの利益を左右する時代が来るのは間違いなく、メルセデス・ベンツは「自動車車体以外の分野で」利益を獲得しようと考えているのかもしれません。

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メルセデス・ベンツはこんな歴史をたどっている

なお、メルセデス・ベンツは1890年に「ダイムラー・モトーレン・ゲゼルシャフト」社として誕生しており、1883年にはベンツ社との合併によって「ダイムラー・ベンツ」に。

その後1998年にクライスラーと合併して「ダイムラー・クライスラー」へ、しかし2007年にはこの合併を解消して「ダイムラー」へと社名を変更していますが、今回「メルセデス・ベンツ」へとその名を改めるということになります。

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