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メルセデス・ベンツEクラス「ステーションワゴン」正式発表。3列シート廃止、SUVに比較して「高級で贅沢」な味付けがなされた上質な選択に

メルセデス・ベンツEクラス「ステーションワゴン」正式発表。3列シート廃止、SUVに比較して「高級で贅沢」な味付けがなされた上質な選択に

| 市場は大きくないながらも、欧州の自動車メーカーは「ワゴン」の存在を重要視している |

北米ではSUVの影に隠れがちではあるが、欧州では贅沢な選択肢だと認識されている

さて、メルセデス・ベンツが先日発表した新型Eクラス・セダンに続いてEクラス・ステーションワゴン(欧州での表記はエステート)を発表。

この「ワゴン」というのは今やちょっと特殊な部類となっていて、というのも現代ではSUVにその市場の多くを奪われており、とくに北米では「大は小を兼ねる」ということなのかSUVに対して存在感を発揮できず、しかし「無意味に大きなクルマが嫌われる」欧州においては、スマートな選択肢としてまだ支持層が残っていると言われます。

よって、欧州を拠点とする自動車メーカーはこの「ワゴンボディ」を見捨てずにラインアップし続けるケースも少なくはなく、メルセデス・ベンツもそのひとつとなっており、今回発表されたEクラス・ステーションワゴンは、現在同社が保有するワゴンボディ3つ(ほかはCLAとCクラス)の中ではもっとも大きな車体を持つ選択肢です。

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新型メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴンは先代よりもさらに大きく

そこでこの新型メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴン(S214)を見てみると、先代に比較してホイールベースが22mm延長されて2,961mmとなり、これはレッグルームの拡大に充てられています。

加えて全幅は28mm拡大されて1,880mmとなっていますが、これによって(欧米で重視される)「エルボースペース」が広くなったほか、全長は4mmアップの4,949mm、全高は1mmアップの1,469mmへ。

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なお、注目すべきは「3列シートが廃止」されたことで、Eクラス ステーションワゴンは「より贅沢な」ポジションが与えられたと考えて良く、Eクラス ステーションワゴンでは「ゆったり」、しかし多人数の乗車を求めるユーザーはSUVにてカバーするということになりそうです。

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荷室スペースはリアシートを使用できる状態で615リットル、これを畳めば1,830リットルという大容量を誇りますが、パワートレーンにプラグインハイブリッドを選ぶと、ハードウェアの追加によって実用性は低下し、容積は460リットルへ、そして40:20:40分割のリアシートを畳むと1,785リットルへと減少することに(テールゲートは標準にて電動開閉式)。

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スタイリング面だと、Eクラス セダンの流れをそのまま踏襲することにより違和感のないルックスに仕上がっていて、Cd値は先代の0.27から0.26へと改善されることでエアロダイナミクス性能も向上しています。

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ホイールについては、ベースモデルだとだと17インチにはじまり、オプションでは最大21インチまで対応するため、選択次第ではかなりスポーティーな外観を演出することも可能であり、その反面「乗り心地を重視した」仕様を選ぶこともできそうですね。

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なお、装備面だと「Eクラス セダンにあるものは」全てが備わり、エアサスペンション(オプションでは2軸エアマティックも選択可能)、そしてインテリアだと3つのスクリーン、自撮りカメラ、TikTokアプリもEクラス セダンと同様です(アングリーバードも搭載され、ダッシュボードに搭載された室内ビデオカメラを使ったZoom会議も可能である)。

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新型メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴンのパワートレーンはこういったラインアップとなっている

現時点ではこの新型メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴンにつき、日本市場への導入や価格についてのアナウンスはなく、しかし欧州市場では当初「E200とE220d、プラグインハイブリッドのE300e」の三本立てにて販売を開始。

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ガソリンモデル(E200)は最高出力204馬力、最大トルク320Nmを発生するターボチャージャー付き2.0リッターエンジン+マイルドハイブリッドタイプというパワートレーンを搭載し、エレクトリックモーターは23馬力/205Nmのエクストラを獲得可能。

これによってE200は0-62100km/h加速7.8秒、最高速度231km/hに達します。

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E220d(ディーゼル)だと197馬力と440Nmを発生する2.0リッターエンジンを搭載し、ガソリンモデルと同じく48Vマイルドハイブリッドモデルが組み合わせられます。

こちらの0-100km/h加速は7.9秒、最高速度は230km/hだと紹介されているので、ガソリンモデルと遜色ないパフォーマンスを発揮するということになりますね(後に6気筒モデルが追加される可能性もあるようだ)。

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プラグインハイブリッドモデルのE300eでは、2.0リッターターボ・ガソリンエンジンとエレクトリックモーターとを組み合わせて合計312馬力を発揮しますが、ガソリンエンジンは204馬力/320Nm、エレクトリックモーターは129馬力/440Nmというスペックを持ち、0-100km/h加速は当初発売される3車種の中で最も速い6.5秒、しかし最高速度は227km/hに抑えられています。

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なお、このプラグインハイブリッドモデルに搭載されるバッテリーは25.4kWh、WLTPサイクルでの(バッテリーのみでの)航続距離は100キロメートル以上。

トランスミッションはいずれのモデルであっても9速オートマチックトランスミッションが採用されますが、このトランスミッションはパッケージングの改善と軽量化のため、Eクラス・ステーションワゴン向けに最適化されている、とのこと。

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今後の展開としては、上述のV6ディーゼルのほか、ディーゼル版のPHEV、そしてAMGバージョンも登場することが期待され、さらにはワイルドな外観を持つオールテレインも投入されるといい、BMWやアウディのワゴンラインアップと真正面から戦うことになりそうですね。

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新型メルセデス・ベンツEクラス ステーションワゴンを紹介する動画はこちら

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参照:Mercedes-Benz

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