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2022年1−9月においてポルシェの利益が41%増加!「もっとも儲かるポルシェ」、911シリーズの販売が伸びたことがその理由だと報じられる

ポルシェ

| もともとポルシェ911は非常に儲かることでも知られているが |

しかしカイエンやマカンよりも利益が出るというのはちょっと驚きでもある

さて、ポルシェはついに新規株式上場(IPO)を果たし、その上場後にも株価が上昇しフォルクスワーゲンの時価総額を抜くほどの勢いを見せていますが、今回「2022年1~9月期の利益が41%増になった」との報道。

この期間、出荷台数は217,198台から221,512台へと2%増、売上高は231億2000万ユーロから267億4000万ユーロへと16%増加していますが、一方で営業利益は35億9000万ユーロから50億5000万ユーロへと41%も増加しており、とにかく「(売上増加以上に)儲かった」ということになりますね。

ポルシェ
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ポルシェの利益の理由はどこにあったのか

そこでポルシェがなぜここまで利益を出すことができたのかについて掘り下げてみると、(ポルシェいわく)一つの要因は為替レート。

昨今は日本でも「円安」が問題となっていますが、正確に言うならば円安というよりはドルの単独高という状況であり、よってユーロもドルに対しては価値を下げているわけですね。

となるとほぼすべてのクルマをドイツにて製造し、そしてその多くをアメリカに出荷しているポルシェとしては為替差益を享受することになり、これがひとつの「収益が大幅に改善した」理由なのだそう。

そしてもう一つの理由につき、もっとも利益率の厚い911の販売台数が伸びた(9%増の30,611台)ことを挙げています。

ポルシェが「カスタムカラー」を160色追加し、「オーダーメイドカラー」の対応を広く開始したと発表。なおケイマンGT4RSだとそれぞれ166万円と332万円ナリ

なお、ぼくとしてはこれに加えて、「オプション装着率」が上がったことも一つの原因ではないかとも考えており、というのもポルシェのオプション装着率は年々増加しているとされ、ちょっと前には車両価格の30%が平均だとされていたので、今だと40%くらいの装着率なのかもしれません(車両価格が1000万円であれば、400万円のオプションを装着する、という意味)。

とくに911は趣味性が強く、自分だけの911を作るために多額のオプション費用を投じるオーナーが少なくはないものと思われ、これも利益の大幅増に貢献したのでは、と考えているわけですね。

ポルシェ911
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そしてポルシェはこう語る

今回の結果について、ポルシェの財務部門を統括するルッツ・メシュケ氏によれば「世界的に大きな課題が山積しているにもかかわらず、ポルシェは2022年の最初の9ヶ月間において、非常に力強い財務的成長を達成しました 。この不安定で困難な市場環境において、私たちは特にコスト管理と魅力的な製品ポートフォリオを通じ、収益性の高い経営を行っていることを証明しています。同時に、私たちはモダンラグジュアリー戦略を断固として推し進めており、今回の利益はその成果のあらわれだと捉えることもできるでしょう」。

ただ、ポルシェにとってはいいことばかりだけではなく、ちょっと前には(ポルシェ属する)フォルクスワーゲングループにて、EV向けソフトウエアを開発している子会社、カリアッドの業務進捗が芳しくなく、予定していたマカンEVの発売が大幅に遅れる、とも報じられています。

そしてこれはカイエンEVにも影響するとされ、よってここだけは「予想外」だったのかもしれませんね。

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