>ポルシェ(Porsche) ■新型車・スパイフォト・ウワサなど

新型ポルシェ・タイカンの航続距離は現行モデル比で+80km?新規オーナーにとっては嬉しい知らせではあるものの、既存モデルの価値が相対的に下がる懸念も

新型ポルシェ・タイカンの航続距離は現行モデル比で+80km?新規オーナーにとっては嬉しい知らせではあるものの、既存モデルの価値が相対的に下がる懸念も

| やはりEVはまだまだ発展途上の乗り物であり、購入するならば一定の損失を覚悟せねばならない |

すでにポルシェ・タイカンの中古価格は「ポルシェらしからぬ」下げ率を記録

さて、ポルシェはフェイスリフト版となる新型タイカンのティーザーキャンペーンをスタートさせていますが、今回はその航続距離に焦点を当てたコンテンツを公開。

ポルシェによれば「ロサンゼルスとサンディエゴの間で新型タイカン(プロトタイプ)を使用した最初のテストドライブにおいて、一回の満充電あたり総航続距離が最大587キロメートルであることが示された」。

なお、現行モデルのタイカンだと航続距離は439〜502km(WLTP)なので相当な距離伸長だということになりますが、現時点ではこの587kmという数字が確定でもなく、WLTPに準拠したものでないことには注意を要します。

「より速く、より高く、より遠くへ」。ポルシェが新型タイカンのテストについて語り、ティーザー画像を公開
「より速く、より高く、より遠くへ」。ポルシェが新型タイカンのテストについて語り、ティーザー画像を公開

| 新型タイカンのテストでは極寒の地から酷暑まで、約360万キロを走破 | 新型タイカンでは「あらゆる面での改良がなされている」 さて、ポルシェは新型マカンEVの発表を控えているところですが、今回はフ ...

続きを見る

新型ポルシェ・タイカンのEV性能は大きく向上

しかしそれでも新型ポルシェ・タイカンの「EVとしての性能」が大きく向上することは間違いなく、ポルシェは新型タイカンについて「より長い航続距離、より短い充電時間」を実現することを約束しており、以下のようにコメントしています。

大型バッテリーを搭載したタイカンでは、州間高速道路405号線と5号線で行われた最終テストの結果、総航続距離は最大587kmに達し、これは実に素晴らしい結果です。この南カリフォルニアでの航続距離テストによって、改良されたタイカンがいかに効率的であるかを印象的に示すことに成功し、私たちは電動モビリティのファストトラベル戦略に引き続き注力しています。効率的な駆動により、短い充電停止と現実世界の長い航続距離を組み合わせることができるのです。

Porsche2

つまりポルシェは現在のEV普及を妨げる大きな要因とされる「航続距離が短い」「充電時間が長い」という課題を解決しようとしているわけですが、テスト車すべてに積まれるバッテリーはより大型の「パフォーマンス バッテリー プラス」。

走行速度は州間高速道路で許可されている時速120キロだそうですが、EVは一般に低速で走行するほうがバッテリーの消費が少なく、よってこの「120km/hでずっと走行する」というのは(ガソリン車とは反対に)EVにとって過酷な条件であるとも考えられ、となるとこの587kmというのはかなり価値のある数字なのかもしれませんね。

加えてポルシェは充電能力についても検証し、20分未満で10~80パーセントに充電可能であることも確認したといい、まもなく発表される新型タイカンに大きな期待が寄せられます。

porsche

まだまだEVは発展途上の乗り物である

なお、今回のフェイスリフトによってタイカンは大きくその実用性を伸ばすことになるかと思いますが、それはつまり従来型の価値が相対的に下がるということを意味するのかもしれません。

EVはまだまだ発展途上の乗り物なのでこれは致し方ないところではあるものの、結果的に中古市場での価格下落を招くことになり、ポルシェのようなプレミアムブランド、そしてパフォーマンスを重視するブランドにとってはある意味でブランド価値を下げる可能性も否定できませんが、それでもEVを発売しないという選択肢は存在せず、しばらくポルシェは(EVの性能が向上している間は)こういった現状を受け入れなくてはならないのかもしれませんね。

合わせて読みたい、ポルシェ・タイカン連投稿

ポルシェ・タイカンがまたしてもギネス記録達成。今回は「EVとしてもっとも大きな高低差を走破した」。その差は約4,000メートル、中国からチベットへ
ポルシェ・タイカンがまたしてもギネス記録達成。今回は「EVとしてもっとも大きな高低差を走破した」。その差は約4,000メートル、中国からチベットへ

| ポルシェ・タイカンはこれまでにも様々なギネス記録を達成している | おそらくはこれからも記録に挑戦し続けるだろう さて、ポルシェは非常に「記録好き」な会社であり、これまでにもニュルブルクリンク最速 ...

続きを見る

ポルシェが新型タイカンにて「7分7秒55を記録しテスラのタイムを更新した」と発表。18秒短縮するもニュル(EV)最速には届かず
ポルシェが新型タイカンにて「7分7秒55を記録しテスラのタイムを更新した」と発表。18秒短縮するもニュル(EV)最速には届かず

| EVにおけるニュルブルクリンクのタイムはここ数年で28秒も短縮されている | この新型ポルシェ・タイカンのグレード名は「ターボGT」ではないかと見られているが さて、ポルシェがフェイスリフト版のタ ...

続きを見る

ポルシェが「タイカン・レコード・ラン」にてタイ~シンガポール間を最も速く走り抜けたEVに認定。タイカンの電動パワートレーンの効率性、充電性能の高さが立証される
ポルシェが「タイカン・レコード・ラン」にてタイ~シンガポール間を最も速く走り抜けたEVに認定。タイカンの電動パワートレーンの効率性、充電性能の高さが立証される

| 技術的に大きな進歩がない限り、この記録を破ることは難しいだろう | ポルシェ・タイカンは現時点でも様々な記録を持っている さて、ポルシェは今年で「スポーツカーメーカーとして歩みはじめてから75周年 ...

続きを見る

参照:Porsche

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->ポルシェ(Porsche), ■新型車・スパイフォト・ウワサなど
-, , , ,