| Zeekrはこの厳しい環境においても「価格競争を行わず」販売を伸ばす意向を強調 |
実際にZeekrはそれだけの実力を持っていると考えていいだろう
さて、ここ最近積極的な展開を行っている中国Zeekr(ジーカー)。
現在はコンパクトSUVである「X」、ハイパフォーマンスセダンの「001」、ラグジュアリーサルーンの「007」、高級ミニバンの「009」というラインアップを持っていますが、2024年1月の販売が大きく伸びて12,537台を納車したと報じられています。
なお、この数字は2023年1月に販売した3,116台に比較して302%という大幅な成長となっており、その支持率の高さを伺わせる結果だと捉えて良さそうですね。
その販売は主に「001」によって達成
Zeekrは上述の通り4つのラインアップを持つものの、実際の納車ベースだと1月中旬にようやく2番めのモデルである「009」の納車が始まったばかりなので、つまるところ今回の実績のうちほとんどは「001」によって達成されたと考えてよいかと思いますが、この001については、昨年末に最新バリエーションとして1,265馬力を誇る「001 FR」が発表されたばかり。
この001FRの納車はまだ始まっていないものの、昨年比で大きく販売を伸ばしたということは、この001 FRの宣伝効果が既存の(ベースモデルの)001に及んだと考えてよく、やはりハイパフォーマンスモデルは”(いかなる自動車メーカーにとっても)広告塔”として必要なのかもしれません。
#ZEEKR001FR is a car for the racetrack. pic.twitter.com/CAeiKUtIHl
— ZEEKR (@ZEEKRGlobal) November 27, 2023
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やはり中国はお金があるな・・・。Zeekrが1,265馬力のハイパーEV「001 FR」の性能を磨き上げるためにキミ・ライコネンをパフォーマンス・アドバイザーに起用
| 実際のところ、このZeekr 001 FRがどれくらいのパフォーマンスを発揮するのかは非常に気になる | もしかすると「予想を遥かに超える」かもしれないし、あるいは「がっかり」かもしれない さて、 ...
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なお、中国では1月末から2月中旬にかけて「旧正月」を迎えるため、通常だと1月の販売は鈍る傾向にあるとされ、その意味でも今回のZeekrの実績は特筆に値すると言われていますが、現在の中国のEVブランドの中でも飛び抜けたデザイン性を持つだけあって、そして今後もニューモデルの投入が期待されることもあり、引き続き成長を期待することができそうです。
Zeekrは高い品質を誇る
なお、Zeekrはロータスやボルボを傘下に収める中国の吉利汽車が展開するブランドですが、ベントレーで実績を残したステファン・シーラフ氏をデザイナーに迎え、非常に魅力的なラインアップを構築しています。
そしていずれかのセグメントに特化するのではなく、上述の通りサルーンやコンパクトSUV、ミニバンなど幅広い製品ポートフォリオを持つことも特筆すべき点で、つまりはより多くの人々に訴求できるブランドでもあるわけですね。
Explore your city with #ZEEKRX. pic.twitter.com/K7hoCAgiwI
— ZEEKR (@ZEEKRGlobal) February 2, 2024
そしてもうひとつZeekrについて触れておくべきは「高い安全性を持つこと」であり、これまで納車した21万台につき、だだの一台も自然発火を起こしたことはないといい、これはZeekrが外部発火源や人的要因を排除した3つのエレクトリックシステム (バッテリー、モーター、電子制御) の信頼性と安全性に最大の注力を払っているため(いかに注意を払っているといえど、ハッカゼロ大したものである)。
Zeekrの副社長、リン・ジンウェン氏は、今年1月に「価格競争を行わず、年間23万台の販売目標を設定する」と述べ、発売したばかりのZeekr 007の注文が1月末までに2万5000台を超える見込みであることにも言及していますが、 この戦略、そして実績は電気自動車 (EV) 業界の厳しい競争環境にもかかわらず、製品の品質、技術革新、市場でのポジショニングに対するZeekrの自信を反映したものだと考えていいのかもしれません。
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参照:IT home