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ポルシェが2030年代に入ってもV8エンジンを存続させるとコメント。「現在のV8はハイブリッド無しでもユーロ7に対応できます。ただ、サウンドについては物足りなくなるでしょう」

ポルシェ

| それでも、ポルシェがV8エンジンを存続させるというのは大きな決断である |

かつてないほど先行きが不透明な状況に突入し、自動車メーカー各社の対応は大きく方向性が分かれている

さて、現在自動車メーカー各社が見せている新しい動きが「ガソリンエンジン存続」。

これは少し前までの「ガソリンエンジン廃止」とは真逆の動きであり、メルセデス・ベンツ他数社がEVオンリーの未来予想図を修正し、ガソリンエンジンを(予定よりも長く)生産し続けるとコメントしているわけですね。

なお、この動きにはいくつかの(考えられる)原因があり、ひとつはEVに対する需要の減速で、これによって「このままEVの開発と生産に集中すれば、売れないクルマばかりのラインアップになってしまい、会社が存続できない」という判断が働いているものと思われます。

「ユーロ7導入内容の緩和」が自動車メーカーの未来を大きく変える

そしてもうひとつの、そしてけっこう大きな原因がユーロ7導入の内容緩和。

ユーロ7そのものは導入されることが決定しているものの、CO2排出に関する規制が大幅に緩和され、「ダウンサイジングターボ+PHEV」でないと生き残れないように設定されていた目標値が緩められることで「大排気量エンジン」であっても生き残ることができる可能性が見えてきたわけですね。

EUが「ユーロ7導入内容を緩和」。事実上は自動車メーカーの要求を聞き入れた形となるものの、現在の自動車メーカーは頻繁に行われる規制変更に翻弄されることに
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これによっていくつかの自動車メーカーは「V8エンジンをしばし存続させる」と決定することとなったのですが、ポルシェもその中のひとつであり、今回「ポルシェが2030年代までV8エンジンを存続させる」という報道がなされ、これはひとつの朗報だと言えるかもしれません。

報道によると、ポルシェ・パナメーラのモデルライン責任者であるトーマス・フライマス氏は、V8エンジンをユーロ7に準拠させるために新しいコンポーネントを開発中であることを明らかにし、「このエンジンがEU7に対応できることは分かっているので、問題はありません。ただしいくつかの部品を追加する必要があるでしょう」と語ったもよう。

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しかしながら「騒音規制」という問題も

ただしその「追加する部品」についても 現在開発中であり、問題なくユーロ7に対応できること、それはハイブリッドシステム無しでも可能であることにも言及していますが、ひとつ”やっかいな”問題として騒音規制に触れています。

同氏は「騒音レベルに関する法規制が強化されたことで、パナメーラに搭載するV8 エンジンに良いサウンドを与えることがさらに複雑になった」ともコメントし、むしろ問題となるのはCO2排出量ではなく「音量」なのかもしれません。

そしてもちろん、ポルシェは「スピーカーからフェイクサウンドを流す」ようなことはしないと信じているので、これについてもなんらかの解決策を見つけてくれるんじゃないかと期待しています。

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なお、近頃の自動車メーカーはこういった法規制に翻弄されることが多く、しかしこれはどうしようもないことでもあり、今の自動車メーカーにとって重要なのは「選択肢を多く持つこと」「すぐに方向転換できるだけの判断と行動の速さを身につけること」だと思われます。

その意味において、メルセデス・ベンツは選択肢を絞りすぎていたために「電動化」からの後戻りが難しく、さらにV8エンジンを多くのモデルで廃止して「6気筒もしくは4気筒ターボ」へと置き換えてしまっており、V8エンジンを幅広いモデルに搭載し続けるBMWとの(セールス面での)差が大きく出る可能性もありそうですね。※4気筒化されたAMGモデルの販売が劇的に不振だという報道がある

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参照:Car Sales

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