
| ポルシェ カレラGT、知られざるもう一つの姿が明らかに |
ポルシェ×エイドリアン・ブロディによるプロジェクトで発見された幻のデザイン
ポルシェが2000年のパリモーターショーで発表し、その後伝説的なスーパーカーとなった「カレラGT」。
そのV10エンジンとアナログなドライビング体験は、今もなお世界中のファンから熱い支持を受けています。
そんなカレラGTに実は「もうひとつの姿」があったことが最近公開された極秘スケッチによって明らかになり、その「もう一つのカレラGT」とは固定ルーフを持つクーペ仕様。
固定ルーフ、大型ルーフスクープ、ディフューザー…まるでレーシングカー
このスケッチが公開されたのは、ポルシェとアカデミー賞俳優エイドリアン・ブロディのコラボレーションプロジェクトの中であり、今回公開された動画の中。
ここでエイドリアン・ブロディは俳優業とは全く異なる世界である「ポルシェのインターンシップ」に6日間参加し、製造工程の見学や組立作業の体験だけでなく、デザイン部門にも立ち入り、スペシャルプロジェクト部門の責任者であるグラント・ラーソン氏とも対談を行うことに。
ラーソン氏は古いスケッチの束を取り出しつつ「カレラGTがロードスターとして誕生する以前、最初はただのV10ミッドシップ・スーパーカーとして設計されていた」と語り、1999年に描かれた貴重な初期スケッチを披露しているのですが、このスケッチは現在ぼくらが知るカレラGTとは異なる(以下のような)要素を多数備えています。
- 固定ルーフとルーフスクープ
- エアロディスクホイール
- リアリップスポイラーと巨大なリアディフューザー
- ディフューザーに一体化されたエキゾーストパイプ
特に印象的なのは、モータースポーツからインスパイアされた空力設計で、空力性能を高めるための工夫が各所に見られ、もしこのまま量産されていれば、まったく異なる評価を受けていたかもしれません。
カレラGTは「オープントップ」で正解だった?
結果的に市販されたカレラGTはタルガトップ式のオープン2シーターで、ドライビング体験と開放感を両立した仕様として高い評価を得することとなっており、今回のスケッチが示すクーペ版も魅力的ではありますが、「現在のカレラGTこそが正解だった」と感じさせるのもまた事実です。
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工場見学の様子やポルシェ社員との交流も
エイドリアン・ブロディはこの動画にて、スケッチだけでなくポルシェの工場内部や製造現場の雰囲気も紹介しており、ブランドのこだわりとカルチャーを感じる内容に。
「ポルシェで働くのは夢だった」と語るスタッフとの会話もあり(社員食堂にて一緒に食事をしている)、同社がいかに“情熱”で支えられているかが伝わってくるかのようですね。
エイドリアン・ブロディがポルシェで働いてみた動画はこちら
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参照:Porsche
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