| そのデザインはフィアット500を強く意識し、しかし各部には「600」文字が配される |
ステランティスのシナジー効果を駆使した「コストパフォーマンスの高い」クロスオーバー
さて、13年の時を経てフィアット600(Seicento)が復活。
ただし、同じ600という名を持つものの先代とは一切の共通点がなく、新型フィアット600は実用的な5ドアクロスオーバーボディスタイルを採用した(やや)大きなクルマへ。
なお、メカニズム的には(同じステランティスグループに属する)ジープから発売される「アベンジャー」と多くを共有しており、e-CMP2プラットフォームをベースとしています。
-
ジープが新しい電動化戦略とともにレネゲードの下に「アベンジャー」、さらにレンジローバーを狙う「ワゴニアS」を発表!アベンジャーの国内発売を期待したい
| いずれも高いデザイン性を持ち、ジープの新しい時代の到来を予感させる | これからジープは世界中にて本格的な攻勢をかかえることになりそうだ さて、現在急速にエレクトリック化を進めているジープですが、 ...
続きを見る
新型フィアット600はこんなクルマ
そこでこの新型フィアット600を見てみると、まず全長は4,170ミリなので、フィアット500X(4,280ミリ)よりもちょっと短いくらい。
全体的なイメージとしてはフィアット500を色濃く反映しており、フロントには「FIAT」エンブレムがなく・・・。
リアには「FIAT」文字が目立たないように(ワイパーの下に)配置されている程度にとどまり、これまでとはブランディングに対する考え方が大きく変わっていることがわかります。※グレードによってフィニッシュが異なる
一方で「600」という車名が強調され、ボディパネルには美しくインテグレート(やはりグレードによって表現方法が多少異なる)。
ボディサイドにも「600」文字。
車体のあちこちに「600」文字が配置されているところを見ると、「フィアット」というブランド名よりも「600」という車名を強く押し出したいようですね。
テールランプの「外側」のみが光るという手法は現行のフィアット500同様ではあるものの、フィアット600ではその内側に粗密な長方形が用いられるなど、ちょっとした変更があるもよう(この長方形は一部のホイールにも用いられている)。
今回発表されたのはピュアエレクトリックモデルで、バッテリーサイズは54kWh、一回の満充電あたりの航続可能距離は400km(WLTP複合サイクル)、市街地のみだと600kmを走ることができるというので、かなり実用的なEV性能を持っていると考えて良さそうです。
搭載されるモーターは154馬力(シングル/前輪駆動)、0-100km/h加速は9秒、そして充電については100kWにて行うことができ、約30分で80%にまでチャージすることが可能だとされ、けっこう魅力的な選択肢でもありますね。
ちなみに価格は35,950ユーロ(現在の為替レートにて約565万円)からに設定されています。
新型フィアット600のインテリアはこうなっている
そしてこちらは新型フィアット600のインテリア。
7インチのデジタルインストルメントクラスター、10.25インチのインフォテインメントシステム、6スピーカー・サウンドシステム、電動テールゲート、オートエアコン、アダプティブクルーズコントロール、レインセンサー、オートライトを装備しています。
ステアリングホイールにはやっぱり「600」のロゴ、そしてシートバックには「600」に加え「FIAT」文字が再現。
生産はジープ・アベンジャーと同じポーランドのTychy工場にて今月から開始され、後にプラグインハイブリッドも投入される、とのこと。
あわせて読みたい、フィアット関連投稿
-
アバルトがモータースポーツにインスパイアされ、「アバルトの黄色とフィアットの赤」の中間となるオレンジを2023年モデルの595 / 695に設定。ちょっと欲しい
| そういえば「イエローとレッド」は一般的なのにオレンジのアバルトはあまり見た記憶がない | ボクとしては「695トリブート・フェラーリ」を復活させてほしいところだが さて、ぼくがずっと欲しいと思いな ...
続きを見る
-
フィアット御曹司が手掛けるアルファロメオ・スパイダー・デュエットのレストモッド!リゾートが似合うエレガントな仕様へ、そしてハイブリッドも搭載
| やはり世界中で豪華体験を積んできたフィアット創業者一族だからこそ思いつくカスタムなのかもしれない | 内外装はレトロフューチャー、そしてKERS同様の運動エネルギー回収ハイブリッドも さて、フィア ...
続きを見る
-
「フェラーリを買収の危機から救った男」、フィアット元会長ジャンニ・アニエッリがこの世を去って20年。フェラーリがフェラーリであり続けられるのはこの人物のおかげである
| ジャンニ・アニエッリがいなければ、フェラーリは他の会社に買収され、その魂を失っていたかもしれない | フェラーリにとって、これ以上のパトロンはいなかっただろう さて、フェラーリをフォードの買収から ...
続きを見る