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フェラーリが「エレクトリックスーパーカー」発売を2023年以降に先送り。「緊急課題はハイブリッド」

2018/05/01

| フェラーリはエレクトリック・スーパーカー計画を後ろ倒し |

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フェラーリが株主向けに次期戦略を公開し、今後5年(2018-2022)の間にフルエレクトリックモデルが発売されることはない、と発表。
新型テスラ・ロードスターが発表された際には「フェラーリもエレクトリックスーパーカーを発売できる」とセルジオ・マルキオンネCEOが述べていたものの、その実現は2023年以降にずれ込むことになりそう。

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「現在のトッププライオリティはハイブリッド」

なお、この数日前に開催されたフェラーリの年次ミーティングにて、セルジオ・マルキオンネCEOは「現在ピュアEVはフェラーリ・ブランドと関連性はない」と述べており、たしかにフォーミュラEVにも参戦しない(もしくはハイブリッドモデルでWECにも参戦していない)フェラーリがピュアEVにコストをかけるのはナンセンス。
ただ、これまでにも「ハイパフォーマンス・ピュアEV」については折に触れて発言しているので、将来的に登場するのは間違いない、とも思われます。

加えてフェラーリは過去に「2019年以降に発売するクルマはすべてハイブリッドになる」とも述べており、実際にこれは実行される模様。
マルキオンネCEO自身も「最優先課題はハイブリッドだ」としており、2019年のフランクフルト・モーターショーではハイブリッド・パワートレーンを搭載したニューモデルを見ることができる、ともウワサされていますね。

フェラーリは限定モデルとしてですがハイブリッド・ハイパーカー「ラ・フェラーリ」「ラ・フェラーリ・アペルタ」を過去に発売していて、しかし今後発売するハイブリッドは「もっと通常の(つまり軽量性やパフォーマンス重視ではない?)ハイブリッド」になるとしており、もしかすると「フェラーリ初の量産ハイブリッド」は発売が計画されている「フェラーリブランド初のSUV(FUV)」となるのかも。

ランボルギーニにとっても「初」のハイブリッドはウルスとなる見込みですが、「SUV+ハイブリッド」は(イメージ的にも)相性がよく、フェラーリにとっても「大きくブランドイメージを損なわず」スムーズにハイブリッドに移行したり、SUVの発売を行える解決策なのだろう、と考えたりします。※ハイブリッド化やSUV発売の言い訳にもなる

ただし、488ベースと思われるハイブリッドカーも現在テストを重ねており、まだまだ「フェラーリ初の」量産ハイブリッドがどのモデルになるのかはわからない、といったところですね。

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なおBloombergによれば、ハイブリッドは2019年以降に発売されるフェラーリ各モデルの「オプション」扱いになるということ、しかしSUVのパワートレーンはハイブリッドに統一されるという報道がなされており、フェラーリの「ハイブリッド」についてはまだまだ不透明なところが多そう。

そしてもうひとつ「フェラーリのハイブリッド化」で気になるのは、フェラーリはたとえば「リアはガソリンエンジン、フロントはモーター」といった4WD化をするのかどうか。
個人的見解にはなりますが、これは「NO」だと考えていて、おそらくはトランスミッションにモーターを仕込んで後輪のみを駆動するのでは、と考えています。

ちなみにランボルギーニでもアヴェンタドール、ウラカンの後継モデルは「ハイブリッド」化される見込みですが、その場合は「リアがガソリンエンジン、フロントはモーター」になるのかも(ランボルギーニは基本的に4WD)。
そしてランボルギーニはコーナリングにおいて「前輪の駆動力を強めて”引っ張る”」設定を採用していて、その場合はかなりの電力が必要になり、そうなると「大きなバッテリーが必要」ということにもなって、結果的に重量増加に繋がる可能性も(ただし、ガソリンエンジンのパワーをフロントに伝達しなければ、40-50キロは軽量化でき、その分とは相殺できる)。
そしてバッテリー性能に依存したハイブリッドだと、次世代バッテリーが登場したとき「一気にパフォーマンスが劣って見える」ことにもなりますが、そうなると長期に渡って価値を維持することができないということも意味し、「スーパーカーとハイブリッド」は本当に難しいものだ、と思います。

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