「グリーンのフェラーリで駆け抜けた男」、デビッド・パイパーが1967年に駆った412Pへのオマージュ。鮮やかな緑のSF90ストラダーレが公開

｜　ボクはそれほどグリーンが好きではないが、それでもこのSF90ストラダーレはカッコいいと思う　｜

ブラックとカーボン、ゴールドのバランスもいい

さて、フェラーリが自社のパーソナリゼーションプログラム「テーラーメイド」にてカスタムしたSF90ストラダーレを公開。

アセット・フィオラノ・パッケージが装着されるレーシーな仕様ですが、それ以上に目を惹かれるのがマットゴールドのホイールに鮮やかなグリーンのボディカラー。

フェラーリとグリーンとの結びつきは深くないように思われ、実際に「グリーンのフェラーリ」はわずか1％しか存在しない（生産されていない）ということも公式に語られています。

ただし、「グリーンのフェラーリで駆け抜けた男」が存在した

しかしながらモータースポーツの歴史上には「グリーンのフェラーリ」で駆け抜けた男が存在し、それは「デビッド・パイパー」。

プライベーターながらも自費で購入した数々のフェラーリでレースに参戦したことで知られていますが（ほかメーカーのクルマにも乗っている）、ある時期にBPがスポンサーにつき、そこからグリーンのクルマを自身のトレードマークとして乗ることとなっています。

そして今回紹介するフェラーリSF90ストラダーレは、デビッド・パイパーが1967年のキャラミ9時間耐久レースに出場し9位に入ったフェラーリ412P（下の画像）をイメージしたカラーリングを持つといい、ボディ上のサークルに描かれるナンバーも当時と同じ「7」。

なお、デビッド・パイパーはフェラーリが公式コンテンツとして特集を組んだこともあるほどの成功したレーシングドライバーで、スティーブ・マックイーン主演の映画「栄光のル・マン」の撮影にも参加したこともあり、しかしここでは不幸な事故によって片足を切断することとなってしまい、やむなく現役を引退しています。

そしてフェラーリが70周年の折にリリースした「グリーンジュエル」は965-1966年にデビッド・パイパーが走らせた365P2をモチーフとしており、いかに彼がフェラーリにとって重要な人物であるかもわかりますね。

デビッド・パイパーのフェラーリ412Pを意識したSF90ストラダーレはこんな仕様を持っている

そしてこちらは「デビッド・パイパー」モチーフのフェラーリSF90ストラダーレのインテリア。

シートのクッションは濃いレッドの張り材に覆われていますが、これはおそらく当時の（デビッド・パイパーの乗る）フェラーリ412Pにインスパイアされたものだと思われます。

ブラック、レッド部分とも見たところバリスティックナイロンのような素材ですが、フェラーリはプロサングエにてこの素材をオプションに取り入れており、「バリスティックナイロン推し」の傾向にあるようですね。

そしてハーネスにはクラシカルなフェラーリの刺繍。

合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿

参照：Ferrari(Facebook)