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生産わずか50台、希少すぎて存在があまり知られていないフェラーリ348GTエボルツィオーネが中古市場に。V8スペチアーレの「真の元祖」

2023/10/23

生産わずか50台、希少すぎて存在があまり知られていないフェラーリ348GTエボルツィオーネが中古市場に。今なら比較的安価にて入手可能

| このフェラーリ348GTコンペティツィオーネがのちの458スペチアーレや488ピスタに連なる流れを作ったと言える |

今ならまだ注目が集まっておらず、比較的安価にて入手が可能

さて、「ほとんど知られていない」存在であり、50台しか製造されていないフェラーリ348GTコンペティツィオーネが中古市場に登場。

販売しているのはフェラーリのスペシャリストであるDKエンジニアリングであり、この個体の価格は提示されていないものの、もう一台売りに出されている別の個体の価格は225,000ポンド(現在の為替レートにて約4100万円くらい)なので、おおよそはこれに近い価格だと考えて良さそうです。

フェラーリ348GTコンペティツィオーネは「チャレンジ」シリーズ誕生以前のワンメイクレース用車両

このフェラーリ348GTコンペティツィオーネは1993年にイタリアスーパーカーGT選手権に参戦するためのホモロゲーション取得用に製造された車両で、車両自体はロードカー版の348をベースとし、FIAの定める基準を満たしつつレーシングカーへと改装されたもの。

同年には現代にまで続く「チャレンジ」シリーズに使用する348チャレンジが登場し、つい先日はその最新モデルである296チャレンジが公開されていますが、この1993年というのはV8フェラーリにとってある種のメモリアルイヤーであったのかもしれません。

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この348コンペティツォーネの生産台数はわずか50台のみなので、F40(1,315台)はもちろんF50(349台)よりも少ないクルマということになり、現代のフェラーリでは「もっとも生産数が少ない」ロードカーだとされています。

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見た目は通常の348と大きく変わらず、しかし当時自動車業界に採用が始まりつつあったカーボンファイバーやケブラーをいち早く取り入れ(前後バンパー、ドアなどにこの素材が用いられる)、リアウインドウはF40同様のレキサン樹脂へ、さらには内装のカーペット素材やエアコンなど数々の装備を取り除くことで200kgもの軽量化を達成。

ブレーキにはF40から譲り受けた大径ディスクとキャリパーを採用し、足回りだと競技用スプリングとダンパー、強化ジョイントが用いられ、されにはステアリングラックとシフトリンケージ(ロッドコネクションが追加)も改良され、ファイナルドライブも低められることに。

なお、エンジンそのものに手は入っておらず、しかしエキゾーストマニホールド以下がすべてレーススペックへと交換されています。

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製造されたフェラーリ348GTエボルツィオーネはすべて「ロッソコルサ」

ホイールは1インチ大きくなって18インチ(3ピース)となり、これらによって加速やブレーキング、ターンインが「標準の348から一変した」と評されており、V8スペチアーレの源流だと言われているクルマでもありますね。

インテリアだと「F40と同じシートとシフトノブ」が採用され、シートシェルはカーボンケブラー、そしてその表皮は鮮やかなレッド。

ステアリングホイールには「50台のうちの何番目の生産であるか」が記されているそうですが、今回売りに出されている個体は41番目、そして8台しか存在しない右ハンドル仕様のうちの1台です。

なお、ボディカラーは50台全てが「ロッソコルサ」なのだそう。

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経歴としては、1995年2月4日へと「JCT600スペシャルティカーズ」経由にて最初のオーナーへと新車で供給され、このオーナーはこの車を4年間所有し、1999年に2番目のオーナーへと売却することとなりますが、このオーナーはさらに2年後にはフェラーリ正規ディーラー、グレーポール・フェラーリへと下取りに出したという記録が残ります。

さらに2005年には、イギリスのフェラーリ・オーナーズ・クラブでの重鎮でもあるニック・テイラー氏が購入することになり、同氏は2005年から2011年にかけてイギリス各地にて開催されるフェラーリ・オーナーズ・クラブのヒルクライム・イベントにて走らせることになり、同氏が所有している期間に参加した約70のイベントの精査証明書を含む豊富な資料が付属するのだそう(もちろんメンテナンス履歴も添付される)。

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フェラーリ348(カタログモデル)自体がその価値を上げつつある状況ですが、V8スペチアーレの元祖、そして50台しか存在しないというこの348GTスペチアーレに注目が集まれば「あっという間に」相場が高騰することは間違いなく、まだ”比較的”安価に入手できるいまのうちに、そしてメンテナンスが行き届き、来歴がはっきりしている個体を手に入るというのは悪くない選択肢かもしれませんね。

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参照:PistonHeads

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