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あの「納屋から発見された」ランボルギーニ・ミウラが約1.7億円で落札。調べてみたらミウラの相場は2002年に比較して15倍、2009年比で7倍、2013年と比べても3倍になっていた

2019/11/03

| このまま価格上昇が続くと、あっという間に5億、10億に |

ドイツの納屋で発見されたランボルギーニ・ミウラP400SがRMサザビーズ開催のオークションにて、邦貨換算で約1億7000万円で落札。
予想落札価格は1億4000万円程度だと見られていたので、それを大きく超えた、ということになります。
あれ?それでもちょっと安いんじゃないの?と思うかもしれませんが、このミウラは「発見された状態で、レストアされていない」状態で競売にかけられており、よってレストア済み車両と比較すると低い価格となっているものの、それでも「コンディションを考慮すると」非常に高額、と言って良いかと思います。

このミウラは同じオーナーが41年間所有し続けていた

このミウラP400Sはシャシーナンバー4245で、もともと1971年にドイツのニュールンベルクに住む広告会社の重役が購入したもの。
その後このミウラP400Sはアマチュアのレーシングドライバー、ハンス・ペーター・ウェバー氏へと売却され、なんと2015年に死去するまで保有し続けたそう。
その後このミウラはドイツの盛りの奥深くへと移され、そして今年になって発見された、と報じられています。

ランボルギーニ・ミウラの価格は天井知らず

そしてランボルギーニ・ミウラといえば、カウンタックとともにランボルギーニを代表するクルマ。
それまでは「GTカーメーカー」であったランボルギーニを「スーパーカーメーカー」へとシフトさせるきっかけになった、とも言えます。

ランボルギーニ・ミウラは1966年のジュネーブ・モーターショーにて、マルチェロ・ガンディーによるボディを身にまとい発表されていますが、エンジンが「横置き」なのが特徴のひとつ。

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その後に発表されたカウンタックは同じV12ながらもエンジンは「縦置き」で、そのためにイタリア語でエンジンミドシップ縦置きを表す「LP」という呼称が与えられています(ミウラは”P”)。
なお、LPはlongitudinal posteriore(ロンギチューディナル・ポステリオーレ)」の略であり、ロンギチューディナルは「縦」、ぽステリオーレ「後ろ」。
ミウラは大きなV12エンジンを積むものの、それを縦ではなく横に積むことで「ロングノーズ、ショートデッキ」なシルエットを実現しているワケですね。

歴史としては、まずはミウラP400が発売され、1968年にはミウラP400Sへとスイッチし(Sはスプリント/Sprintoの意)、1971年にはミウラSVへ(SV=Sprinto Veloce)。
正確な生産台数は不明とされますが、ミウラSで140台くらい、ミウラ全体だと750台程度という説が有力です。
なお、ミウラシリーズは1973年まで生産がなされますが、生産終了については明確な理由が示されておらず(何らかの後継モデルがあったわけではない)、フェルッチョ・ランボルギーニの息子、トニーノ・ランボルギーニの著書によると、「父が、そろそろやめ時だと判断し、まだまだ人気があったのに生産を打ち切った」。
もともとミウラは「そんなに売れないだろう」と(フェルッチョ・ランボルギーニが)考えていたといわれ、しかしフタを開けると予想に反する人気を呼び、もしかするとフェラーリ同様に「希少性」を維持したいと考え、生産を終了させたのかもしれません。

なお、ランボルギーニ各モデルの生産台数は下記の通り。
これを見ても、ミウラの数字が(当時として)ずば抜けていることがわかります。

350GT(1964-1966) 131台
400GT(1966-968) 247台
ミウラ(1966-1973) 765台
イスレロ(1968-1969) 225台
ハラマ(1970-1976) 328台
エスパーダ(1968-1978) 1,217台
ウラッコ(1973-1979) 607台
シルエット(1976-1979) 54台
カウンタック 2,000台
ジャルパ(1981-1989) 179台
LM002(1986-1993) 301台
ディアブロ(1990-2000) 3,282台
ムルシエラゴ(2001-2010) 4,099台
レヴェントン(2007-2009) クーペ20台、ロードスター20台※限定
ガヤルド(2004-2014) 14,022台
ヴェネーノ(2013-2014) クーペ3台、ロードスター9台※限定
チェンテナリオ(2017) クーペ20台、ロードスター20台※限定

ランボルギーニ・ミウラの相場はどうなっているのか

現在、ランボルギーニ・ミウラの相場は「レストア済み」で2億円を突破し、2億5000万円くらいに達しようというレベル。
直近ではこういった落札事例があるようですね。

1971年製ミウラP400は2,205,000ドル。

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1971年製ミウラP400SVは2,177,500ドル。

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1971年製ミウラP400SVは2,000,000ドル。

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1972年製ミウラP400SVは2,420,000ドル。

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1971年製ミウラP400SVは2,475,000ドル。

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1971年製ミウラSVJは1,897,500ドル。

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なお、過去の記録を拾ってみると、2002年だと143,000ドル、2004年で145,200ドル、2005年で110,000ドル、2007年で473,000ドル、2008年で412,500ドル、2009年で308,000ドル、2010年で374,000ドル、2012年で660,000ドル、2013年で718,000ドル、2014年で1,265,000ドルという記録が残っていて、つまり2019年の220万ドルというのは2002年に比較すると15.4倍、10年前の2009年と比較して7.16、2013年と比較しても3倍、という数字に。
2007年、2014年あたりで「波」がやってきてそれぞれ大きく価格が上昇していることもわかりますが、クラシックカーバブルが叫ばれて久しい状況の中、それでもまだ上がり続けている、ということになりますね。

参考までに、面白いところでは、ミウラP400のプレスフォトが156ユーロで落札された、というものも。

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VIA:RM Sotheby's

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