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パガーニ創業者がユートピア開発秘話を語る。「ユートピアという名は最初のスケッチを描いたときに自然と決まった」「目標はタイムレスなクルマを作ること」【動画】

パガーニ創業者がユートピア開発秘話を語る。「ユートピアという名は最初のスケッチを描いたときに自然と決まった」「目標はタイムレスなクルマを作ること」【動画】

| たしかにパガーニのクルマは「単に高い性能を持つだけの最先端のクルマ」ではない |

ハイパーカーといえども「タイムレス」な価値がなければ長期にわたりその存在感を維持することは不可能である

さて、パガーニ創業者、オラチオ・パガーニ氏が同社の最新モデル「ユートピア」について語る動画を公開。

ユートピアは同社の25年の歴史の中でゾンダ、ウアイラに次ぐ3つめのモデルとなりますが、同氏がまずユートピアの開発時に念頭に置いたのは「タイムレスなクルマを作ること」。

なお、パガーニはもともとスパルタン極まりない「ゾンダ」にて量産車ビジネスをスタートさせるものの、ウアイラではそのハードコアさがやや和らぎ、さらにウアイラ末期には「コーダルンガ」が登場するなどレトロ路線に傾倒していて、同氏の嗜好(の一つの方面)がクラシカルに移ったことも見て取れます。※もともとオラチオ・パガーニ氏はクラシックカー好きだとも言われている

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パガーニに対するファンや顧客の期待は非常に高い

そしてオラチオ・パガーニ氏がユートピアの開発において「チャレンジであった」と語るのはパガーニの顧客やファンがパガーニに期待するレベルが非常に高いこと。

実際のところ、パガーニの顧客そしてファンが期待するのは走行性能にとどまらず芸術性、さらには排他性。

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世界最高レベルの運動性能を持つことは「当然」として、パガーニにしか実現し得ない芸術性、それらを総合したことによる「ほかのハイパーカーが持ち得ない価値」を有することを期待しているわけですね。

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オラチオ・パガーニ氏はこの期待に沿うことを「パガーニの責務」だと捉えてユートピアの開発にかかるものの、目的とする「タイムレスなハイパーカー」を実現することは容易ではなく、それはクラシカルなだけでは単なる懐古趣味となってしまい、そこには新しさも織り交ぜなければならないため。

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なお、ユートピアには5,000ものパーツが組み込まれているそうですが、オラチオ・パガーニ氏がそれらについて「単独で考えられるべきではなく、組み合わせたときにハーモニーを奏でる、いうなればオーケストラのような構成でなくてはならない」とも述べています(オラチオ・パガーニ氏はそれぞれのパーツを楽器に見たてている)。

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たしかにユートピアのパーツはひとつひとつが芸術品のようであり、しかしそれらが組み合わせられたときに相乗効果を発揮するようにも思えますね。

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なお、この「ユートピア(Ttopia)」という名称については、自身のベッドルームで最初のスケッチを描いたときにすぐ思いついたといい、それは存在するものと存在しないもの、美しいものとそうでないものが混在し、そして想像し続けることの可能性をこのクルマの中に見出したからだそうで、しかし最終的にどう考えるかは顧客の判断に委ね、そこにユートピア=理想郷を見つけてほしいという願いが込められているのだそう。

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ユートピアのデザインが完成するまでには4,000ものスケッチが描かれる

そして最初のスケッチが描かれた後、オラチオ・パガーニ氏はじつに4,000枚ものスケッチを描き、そして10台のスケールモデルを製作し、なんとその期間は6年にも及びます。

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その間は絶えず試行錯誤を繰り返すことになり、しかしいつも頭にあったのは「500年前に素晴らしいメッセージを残してくれたレオナルド・ダ・ヴィンチの創造力」。

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オラチオ・パガーニ氏はこれまでにも何度かレオナルド・ダ・ヴィンチを引き合いに出しており、その理由は「科学とアートを融合させた人物だから」だと説明されています。

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かくしてユートピアも様々な要素、特に先端技術と芸術とを1台のクルマの中に同居させた稀有なハイパーカーとなったわけですが、これがオラチオ・パガーニ氏のいうタイムレスということなのだと思われます。

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たしかに「先端技術」だけだと、それを超える技術が出てきた時点で一気に時代遅れとなり、そしてハイパーカーという性質上「芸術」という要素だけでは求められるパフォーマンスを発揮することができず、その意味でもこれらの両立は不可欠であったのかもしれませんね。

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参照 / Photo:Pagani Automobili

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