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やっぱり売れてない?トヨタがbZ4Xの契約申込金を半額に引き下げると発表。bZ4XはKINTO経由でしか契約できず、料金引き下げで申し込みを増加させるねらい

2022/10/27

やっぱり売れてない?トヨタがbZ4Xの契約申込金を半額に引き下げると発表。bZ4XはKINTO経由でしか契約できず、料金引き下げで申し込みを増加させるねらい

| KINTOはつまるところリース契約なので、払えども払えども、ローンのように最終的に自分のモノにならないのが辛い |

この金額を支払い、最低4年縛りでKINTOを契約しようと考えることは難しい

さて、先日「ホイール脱落」という問題を克服し、ようやく納車が開始された電気自動車、bZ4X。

トヨタは2021年末にバッテリーEVに関する新戦略を発表し、そこでは30種ものEVを発売し、販売計画も上方修正するという大がかりな会見を開いていますが、その場に並べられたEVの多くはそれまでに作られたデザインスタディを持ってきたものであり、その後に発売されたbZ4Xについては「リース(KINTO)のみ」、そして用意される台数はわずか3,000台のみ。

こういったところを見ると、トヨタの新しい「バテリーEV戦略」は株価対策そして株主対策のブラフだろうと捉えるしかなかったわけですね(とうてい本気だったとは思えない)。

ちなみにbZ4Xに採用されるプラットフォーム「e-TNGA」のコストは350万台を販売しないと採算が取れないといい、もちろん他のbZモデルも登場し、日本以外でも販売を進めることになるものの、テスラが2021年に販売した台数の3.5倍を売るというのは非常に楽観的な試算だとも考えられます。

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やはりbZ4Xの販売は厳しいようだ

なお、bZ4Xについてはトヨタの目論見が大きく外れたクルマとなる可能性が高く、実際に北米法人からも「売れない」という声が上がっているもよう。

これは割高な価格設定に加え、納車開始がずれこんだことで「北米における優遇対象」から外れてしまったことによる影響が大きいのだと考えられ(もう少し早く発売できれば、数ヶ月だけと言えど税制優遇を受けることができた)、しかし先日報道があったとおり「e-TNGAはコストが高く、価格弾力性がない」ために値下げすることも困難だと思われます。

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そのため、トヨタはe-TNGAプラットフォームを使用したEVの開発を一部ストップさせ、e-TNGA継続の可否の判断を待っているところだとされますが、もしここでe-TNGAを捨ててしまうと、350万台という採算ラインを大きく割り込むことは間違いなく、トヨタにとって大きなダメージとなるのは間違いなさそう(しかし、e-TNGAを思い切って廃止し、5年かけて新型車を開発せねば生き残れないほど電気自動車は厳しい競争にさらされているのが現状ということになる。そしてこれはトヨタだけの問題ではない))。

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KINTOもまた、トヨタにとっては見込み違いだった

そしてもうひとつトヨタにとって見込み違いだったのがKINTO。

これは大量にTVCMを打ち、いかにも「買うよりも安くクルマに乗れる」という触れ込みだったものの、実際はリース販売を別の形に見せかけただけであり(トヨタはKINTOをリースだと明言している)、よってカーシェアのように「乗りたいときだけ乗れる」わけではなく、長期間(現在は最低で4年)の契約が必要で、解約の際は別途お金を支払う必要があり、保険も駐車場代も自分持ちで(今はトヨタ持ちとなっている)、さらにはすぐクルマに乗れるわけではなく「注文して生産」せねばならず、かつ毎月お金を払い続けても自分のモノにならないという内容。

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実際に計算してみると、ローンのほうがずっと有利(ローンだと途中でクルマを売却でき、払い終えると自分のものとなるので、クルマを売ったお金も手にできる)ということもわかり、ぼくとしてはKINTOにメリットを感じなかったわけですが、実際に多くの人も同じように考えていたのだと思われ、KINTOも上に挙げた懸念のうちいくつかの解消に乗り出し、実際に解消しています(こういった行動は高く評価できるが、それでもまだKINTOは魅力的なプログラムではない)。

正直に言うと、ぼくは「さして消費者にメリットがないものを、いかにもメリットがあるように表現する」トヨタの手法があまり好きではなく、これはKINTOしかり、「アルミテープ」しかり、そのほかハブボルトの説明も同様です。

たしかに説明せねば消費者に伝わらないということはわかりますが、その内容がやや過剰かつ感覚的だと思うところがあり、あまりその仕組を理解していない人が見ると、誤認が生じるんじゃないか、とも考えているわけですね。

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bZ4XのKINTO申込金が半額に

そして今回トヨタが発表したのが、bZ4Xの申込金を半額に引き下げ、月額使用料を引き下げるということ。

具体的には、改定前の申込金は770,000円、しかし改定後だと385,000円となり、月額使用料だと改定前は107,800円、改定後は106,700円(こちらはあまり下がってない)。

加えて、これまでは申込み対象ではなかった法人もbZ4XをKINTOにて利用できるようになり、トヨタとしてはその門戸を広く開放し、同時にその敷居を下げたということになりますね。※bZ4XはKINTOを通じてしか契約できないという触れ込みでデビューしたので、通常販売へと切り替えるわけにもゆかず、なんとかKINTOで契約を取るしかない

EVに対する見込み、KINTOの思惑が実際の市場心理と(極端に)かけ離れていたことは事実だと思いますが、トヨタは比較的フレキシブルに「間違い」に対処できる企業であるとも理解しており、今後どこまでbZ4Xの販売、そしてKINTOの加入者を伸ばせるかには注目したいと思います。

ちなみにですが、いったん中止になったbZ4Xの試乗会についても再開され、以前に申し込んでいた人には優先的に予約ができるという連絡をもらったのですが、どうもトヨタの初期の対応のまずさにすっかり熱が引いてしまい、試乗イベントについては「参加見送り」の予定です。

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参照:TOYOTA

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