| 正確に言うならば、ブロンコをコピーしたクルマのまたコピー風カスタム |
ただし、面白いカスタムであることには変わりがない
さて、世界でもっとも高価なスズキ・ジムニーのカスタムカーが登場。
これは中国のチューナーが改造したものですが、まずジムニーは中国では発売されておらず、これを中国に輸入するのに(車両代金込みで)900万円ほどのコストが必要になり、そしてこれをオープンモデルに改造し、さらに外観を整えるのにかかったコストが900万円くらいだと紹介されているので、あわせてなんと1800万円ものお金がこのジムニーに注ぎ込まれている、ということになりますね。
そしてこのジムニーのカスタムモデルについては見どころが多く、その内容をチェックしてみましょう。
フォード・ブロンコのコピーのコピー
このジムニーのフロント周りが変更されていることに気づいている人も多いかと思いますが、これは中国の長城汽車のブランドの一つ、WEYから発売されるタンク300の顔面を移植したもの。
これについては補足が必要だと思われ、順を追って説明すると、まずフォード・ブロンコが2020年7月に発表されたことに物語の端を発します。
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そしてそのわずか1週間以内にこの長城汽車はブロンコのコピーの発表をアナウンスし、その後実際に発売されたのがブロンコっぽい「タンク300」。
このタンクブランドからは、このブロンコのようなタンク300、ランドクルーザー・プラドっぽいタンク500が発売されていて、さらにはロールス・ロイス・カリナンを模したと言われるタンク800、名前からして説明不要の「サイバータンク」の発売も控えているといい、つまりこのタンクはパクリブランドと言っていいかもしれません。
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ただしこのタンクブランドには、タンク300よりも小さなクルマが存在せず、そこでこのチューナーが勝手に作ったのがスズキ・ジムニーをベースにした仮想最小ラインアップ、「タンク100」。
いうなればパクリをパクったということになりますが、こうやって見ると意外と格好いいかも。
ヘッドライトのほか、前後フェンダー、そしてリアバンパーなどがタンク300から移植されていることがわかります。
スズキ・ジムニー・カブリオレは意外と「悪くない」
このジムニー「カブリオレ」を作ったのは中国現地のYiChe Garageなるチューナーで、なかなかに優れたセンスを持っているのか、見た感じ「悪くない」という印象です。
もしかすると、この存在を長城汽車が知れば、本当に「タンク100」としてこのクルマをそのままパクって発売することになるんじゃないかとも考えていますが、そうなるとパクリのパクリのまたパクリということになってしまいます。
このフロントグリルにある「COSSCIENCE」文字の意味と理由については不明だそうで、しかしこのクルマを紹介するユーチューバーによると、中国語の語呂合わせを用いた「ちょっとしたシャレ」なんじゃないか、とのこと。
タイヤとホイールも交換され・・・。
なかなかにワイルドな雰囲気ですね。
内装も張り替えられ、ちょっとした高級感も演出されています。
これはまさにドリームカーである
そしてこのユーチューバーは実際にこのスズキ・ジムニーコンバーチブル、もといタンク100をドライブすることになり、まさに「夢のクルマ」だと表現しています。
その理由の一つは、ジムニーは上述の通り中国、そしてアメリカでも販売されておらず、しかし世界的に知名度の高いクルマであること。
そういったカルトカーに近い存在を運転することに興奮を覚え、なおかつオープンエアとなるとこれ以上は望めないということなのかもしれません。
なお、ジムニーはボディオンフレーム構造を持っているため、オープン化によるボディ剛性の低下は心配不要なのだと思われます。
ちなみにですが、(簡易なものであっても)トップを備えていないように見えるので、正確に表現するならば「ロードスター」「バルケッタ」というボディ形状が近いのかもしれませんね。
スズキ・ジムニー「コンバーチブル」(タンク100)を紹介する動画はこちら
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参照:Wheelsboy